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NO EASY WAY OUT (1986年)
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NO EASY WAY OUT
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解説 - NO EASY WAY OUT
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1. 失恋船長 ★★★ (2015-10-04 16:01:33)

ニュージャージー出身のロックシンガー、ロバート・テッパーの1st。ハードなギターとキーボードを生かした軽やかでダンサンブルなサウンドに野性味あふれるパワフルかつハスキーがかった艶のある歌声が乗るという官能的ですらある姿が実に頼もしくカッコいい。その魅力はオープニングの①から濃厚に飛び出し、彼の実力を如実に物語っている(映画「ロッキー4」でも印象的なシーンのバックで流れたカッコいいスポーツカーで夜道を激走しながら怨敵ドラゴとの一戦を覚悟する奴ね)②も同じくスタローン主演のポリスアクション「コブラ」で仕様と順風満帆な船出を遂げるのです。同郷のボンジョヴィからハードな色を抜きよりライトな作風に倒錯しながらも隠しきれないパワフルヴォイスはロックな魅力をギュッと内包し、時には優しく、時には激しく抱きしめてくれる激情が迸る男臭い魅力がたまりません。ハードな曲やバラード、ポップスまで全9曲から織りなす珠玉のAOR系ハードサウンド、どの曲がシングルカットされてもおかしくないクオリティを誇り、この手の歌モノ、チョイ足しハードロックサウンドが好きな人にはたまらんでしょうね。ちなみに①は今をときめくブレット・フォー・マイ・バレンタインがカヴァーしていますので聴き比べるのも楽しみの一つではないでしょうが、個人的にはオリジナルの方が深みと説得力があり、歌モノ故に歌い手の資質と実力が如実に出来不出来を物語っていると思います。最近の若い人は、普通に歌うと何故あんなに軽い声になるのでしょうか?マイクをどんなにいじっても地声は変えられんもんね。



2. 火薬バカ一代 ★★★ (2022-10-24 23:38:09)

シルヴェスタ・スタローンに見い出されたアメリカ人ソロ・シンガー、ロバート・テッパーが'86年に発表した1stアルバム。邦題は『逃れえぬ闘い』。
本作は昔からAOR/産業ロックのレア・アイテムとして人気が高く、先日も帯付の国内盤CDがオークション・サイトにて5桁の値を付けられて落札されていましたが、内容に関しても値段負けしない、プレミアム価格に相応しいだけの質の高さを誇っていますよ。
どうにも「一発屋」なイメージがついて回る御仁ながら、ギンギンに効かされたシンセサイザーが嬉し恥ずかし懐かしい濃厚な80年代臭を運んでくるAOR/産業ロック・サウンドは、パワフルなハスキー・ボイスを生かした歌唱力から、フックに富んだメロディを巧みに盛り込むソングライティング・センス(パット・ベネターやベニー・マドーンズといったアーティストのヒット曲の作曲に関与)に至るまで、デビュー前の長い下積み時代に獲得した経験値がしっかりとクオリティに反映された、付け焼刃ではない深みが伝わってくる仕上がり。
本作においては、先頃再編集版が劇場公開され話題を呼んだ映画『ロッキー4 炎の友情』の挿入歌に起用されたOPナンバー①が特に人気曲として名高いですが、それ以外にも個人的に小学生の時分から愛して止まないスタさん主演のアクション映画『コブラ』主題歌である②、女性Voとのデュエットで贈るソウルフルなバラード④、ゲスト参加のダン・ハフのGも熱い本編随一のロック・チューン⑦等、聴き応え十分の楽曲が並んでいます。いかにも80年代な音作りは今聴き直すと多少イラっとさせられるかもですが…。
何はともあれボチボチ国内盤の再発をご検討頂きたい1枚であります。



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