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FALL OF THE IDOLS
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解説 - FALL OF THE IDOLS
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-10-29 11:55:48)

2014年発表の1st。
フルアルバムとしては初ながら、日本盤もリリースされた作品。と言っても直輸入盤仕様で、輸入盤に長帯とその裏にバンドメンバーへのインタビュー記事を載せてあるという装丁。ちなみに発売日は今日です。私は入荷日である昨日買ってきて聴いてますが、これがシンフォニック・ブラックとしてなかなかの力作で良い感じです。

帯にはシンフォニック&メロディックブラックである事は明記されてますが、実はギターワークはブラックメタルからの影響はそれ程強いものではない気がします。リフはトレモロ中心ではなく、時折変則的なフレーズも織り交ぜつつ刻みリフが多めだし、リードギターがメロウなメロディを奏でる場面も多い。ブラック然としたがなりだけでなく、ナルシスティックな低音クリーンやダミ声を使い分けるヴォーカルも、ブラックの狂気や衝動性ではなく、あくまで世界観の語り部であることを重視している印象ですし。

ただ、トレモロリフフェチな私でも物足りなく感じないのは、ひとえにフレーズのセンス、ひいてはそれによって表現される世界観が素晴らしいからでしょう。特に、キーボードやギターが奏でる、ちょっとした装飾的なフレーズがツボに入る箇所がかなり多いんですよね。世界観のベースには北欧神話だけでなく、エドガー・アラン・ポーやH.P.ラブクラフトの作品等もあるようですが、そういった怪奇文学めいた雰囲気が演出されてると思う。メンバー曰く「Sakeでも呑みながら楽しんでくれ!」との事ですが、Sakeよりもワインやウィスキーの方が合いそうです(笑)。

どうしても日本盤が出るような作品って、ちょっと特別視してしまいますが…そうした期待を裏切らない良質なシンフォニック・ブラック。CLAYMOREもそうでしたが、こうした良質なバンドを発掘してくれると聴き手側としては凄く助かります。



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