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UNRAVEL (2013年)
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UNRAVEL
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解説 - UNRAVEL
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-08-19 19:48:53)

2013年発表の7th。

前作では当初シンフォニック・ブラックとして評価が高かったバンドとは思えない、不穏な真性ブラック路線で、初期とは異なり、かつ初期並かそれ以上に魅力的な作風を提示してくれましたが、今作は前作で提示した「不穏な真性ブラック」という部分自体は変えることなく、また違った情景を見せる事に成功したアルバムだと思います。

前作はどす黒くダウナーなメロディを孕むリフと、Frostのテクニカルでキレの良いドラミングを生かしたクリアな音質で、戦争状態の重苦しく破滅的な雰囲気と攻撃性を両立させていましたが、今作はリフがどす黒さを残しつつ、よりノイジーかつ有機的なドロドロさを加味したものに変化し、音質も前作ほどドラムが前に出ず、ムードを重視する傾向が強まったように思います。

更に前作よりもミッドテンポによるおどろおどろしいパートが増えた事もあって、聴いていて黒魔術的なおぞましさを感じるような作品に仕上がったように思います。ストレートな攻撃性は若干減退しましたが、よりダイレクトにサタニズムを描いているような印象ですね。前作を聴いた時は、スタイルとしてかなり完成されているように感じたので、そこからどう発展させるか興味深かったんですが、「こう来たか」という感じです。

不穏で、邪悪で、ダウナーかつ、メタルとしての質も高いブラックメタル…音の傾向自体は前作と然程変わりませんが、音を通じて感じられる情景にはかなり違いがあるのが面白いです。戦火の中に黒い影が見えるような前作の作風を踏まえると、今作の中世の絵画風のジャケは意外に思えたんですが、音を聴いてみて納得。前作も印象に残る、素晴らしいアルバムでしたが、こちらも負けず劣らず良い作品だと思います。



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