'83年制作の5曲入りデビューEP。 後の1stフル『GO FOR THE THROAT』同様、『BRITISH STEEL』発表時のJUDAS PRIESTをお手本に、ダークでアグレッシブな味付けを加えたメタルを演っていますが、時節柄まだスラッシュ・メタル色はそれほどでもなく、またロン・ジャーゾンベク(G)加入前だからなのか、テクニカル・メタルっぽさも薄め。むしろGリフ主体でストレートに押してくる曲調は、NWOBHMからの影響が色濃く刻まれています。 それと、本作を聴いていて随所で感じるのがRIOTっぽさ。後にマーク・リアリと行動を共にするメンバーを擁する等、元々RIOTと関係の深いバンドってこともあるのでしょうが、例えば独特のエコーを伴ったVoが、疾走感溢れるGリフとリズムに乗っかった②なんて、もろ『FIRE DOWN UNDER』を発表した頃のRIOTを彷彿。 一方で、ゴリゴリ鳴りまくるドン・ヴァン・スタヴァンのBが、スピーディな曲調を牽引する④⑤といった、このバンドならではの個性を宿した楽曲のカッコ良さも相当なものですし、EPと言えども、結構な満足感を覚えさせてくれる1枚に仕上がっています。