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ESCAPE FROM THE SHADOW GARDEN (2014年)
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ESCAPE FROM THE SHADOW GARDEN
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解説 - ESCAPE FROM THE SHADOW GARDEN
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Recent 50 Comments



1. 火薬バカ一代 ★★★ (2014-06-22 23:04:03)

『THE ELEVENTH HOUR』を思い起こさせる、ロドニー・マシューズ画伯の手によるジャケット・イラストをフィーチュアして、前作『ON THE THIRTEENTH DAY』から僅か1年のブランクで発表された14thアルバム。
大英帝国の重鎮HRバンドとは思えぬフットワークの軽快さですが、それもこれも現在の彼らが好調の波に乗っているからこそ。訥々と語り掛け、身体の芯までじっくりと浸透して来るような深み/暖かみに溢れた、MAGNUM独特のHRサウンドをもって、英国チャート初登場で第17位にランクインを果たしたという本作の充実度もそれを裏付けています。
方々で指摘されている通り、ボブ・カトレイの声に衰えの兆候が現れ始めているのは隠しようのない事実ですが、この人の声の武器が艶だけでないこともまた周知の事実。例えば沸々と気分を高揚させる力強さに溢れた②なんて、矢折れ力尽き果てても歌い続けようとするかの如き気迫に満ちた、カトレイの熱唱があったればこその名曲っぷりですよ。
マーク・スタンウェイのKeyに導かれてスタートする壮大な①に始まり、トニー・クラーキンの燻し銀の泣きのGをフィーチュアしたバラード⑫にて幕が下りる本編の抜群のクオリティのみならず、日本盤は再結成後の楽曲中心に編纂されたベスト盤付の特別仕様。なんでMAGNUM入門編としてもお勧めできる充実作です。




2. 失恋船長 ★★★ (2018-03-10 12:57:22)

ブリティッシュHM/HRの重鎮、マグナムが2014年にリリースしたアルバム。以前からそうだったが、再結集以降もコンスタントに作品をリリース、その勤勉ぶりには頭が下がるのですが、いずれもクオリティの高さを保持している事に驚かされる。前作でも聴けたストリングスアレンジを盛り込んだマーク・スタンウェイの手技も大フューチャーされた音楽性は、トニー・クラーキンのプロデュースの元、ツボを心得た安定のバンドサウンドで魅了。芳醇なメロディが叙情味溢れる質感を伴い優美だが力強く舞い踊ります。安定感が強すぎて、ややスリルに欠けるし、マークはとにかく我を出さない素晴らしいギタリストだ。
主役はバンドサウンドだし、もっと言えばボブ・カトレイの温かみのある高貴なムードを醸し出せる、あの歌声だろう。その尖り具合の丸さに、刺激を求める耳にはチョイと刺さらないかもしれないが、安定と言う名の色彩美豊かな曼荼羅模様に、このバンド最大の魅力を感じます。滋味深い主役不在とも言えるバンドサウンドは聴き応え十分ですよ。
それにしても昔から抱かせる彼らのイメージを守りながら、今聴いても古臭いと思わせないアレンジ力には目を見張るものがありますね。トニー・クラーキンの才能に改めて築かされました。当たり前のようで難しいですよ。昔のヴァイブを今の時代に通用させるのはね、単なる焼き回しじゃないからさぁ。



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