これまた蠍団節全開の泣かせる曲だ。このアルバムの白眉と言っていいだろう。 エンディングにリフを持ってくる彼らの曲と言ったら、「Fly to the Rainbow」とか、「In Trance」とか、「Evening Wind」とか、「Yellow Raven」とか、「In Your Park」とか、この曲とかいろいろあるが、どの曲も号泣必至の大名曲になっていて、彼らの必殺のパターンになっている。 「日独英の語り」には、賛否両論はあるとは思うが、通常のHMバンドではありえないセンスだし、ヨーロッパ的な異国情緒を感じさせながらも何となく昭和歌謡に通じるようなテイストも感じられ、しかも取ってつけたような違和感は何ら無く、「いかにも蠍団」と思わせる音楽性を感じさせる。 蠍団は、非常にテクニカルなバンドでありながら、音楽的には何よりも歌メロを重視していたと思われるのだが、そんな彼らを象徴する曲のような気がする。