復活作『GOLD OF THE FUTURE』の高評価を追風に、今度は間を空けることなく'13年にリリースされた3rdアルバム。 哀感と涼感を宿したOPナンバー①が宣誓する通り、中心メンバー、トニー・ニヴァの伸びやかなハイトーンVoをメインに据えて、楽曲をフレッシュに彩るGとKey、それに涼しげなボーカル・ハーモニーとが如何にも北欧的な透明感を演出するメロディアスHRサウンドは、評判を呼んだ前作の作風を遵守。その一方で、続く爽やかに弾む②に明らかなようにハードポップ色も増量されていて、溌剌と駆け抜ける⑦なんてその象徴と言うべきキャッチーな逸品かと。 前作収録“GOLD OF THE FUTURE”の如きハードな名曲が見当たらないのは残念ですが、その分メロディの煌きには一層の磨きが掛けられています。絶品のフックラインを描き出すサビメロがNIVAの面目躍如たる①⑩をハイライトに、トニー・ニヴァの卓越した歌唱力が元々素晴らしい楽曲のポテンシャルを更に一段上のグレードへと引き上げている③⑤等、アルバム全編がメロディ愛好家の泣き所を突く至高のメロハー・ソングの大盤振る舞い。 「世が世ならヒットチャートを賑わしていても不思議ではないのに・・・」と思わせてくれる充実作。