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Kamarikan (Usher-to-the-ETHER)


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Kamarikan

2013年発表の2nd。

豪華サポートメンバーを引き連れたライブの逸話といい、イラン産のブラックメタルというプロフィールといい、KOKやENSLAVEDの諸作品でも知られるIndie Recordingからの発売といい、興味を引く情報ばかりでもう買うしかない…と思ってたんですけど、やっぱりこれ、買って大正解でしたね。

タイプ的には、聴き手を薄暗い迷宮にいざなうかのような、ダークなメロディをフィーチャーしたトレモロリフをたっぷりと仕込んだ、メロディアスなブラックメタル。トレモロフェチの私が大満足なくらいトレモロの存在感がある一方で、エクストリームメタルとしてのブルータリティ、ドラマ性、ダイナミズム、そしてそれらが演出するカタルシスもしっかり備えているのが本当に素晴らしい。

独りブラックとは思えないバンド感のある音作り、楽曲のダイナミズムを引き立てるクリアなプロダクションと、ある意味メジャー志向で取っ付きやすい音と言えなくもないですが…Maniac氏を思わせる獰猛で潰れまくった非人間的な絶叫、DMDS期やWLA期のMAYHEMを分かりやすくしたような邪悪トレモロなど、ブラックメタルとしてのアンダーグラウンドなムードも上手く演出されている感じ。

2010年より活動しているバンドですが、作品からは新進気鋭というのが失礼なほど、貫禄が漂ってきてます。メタルとしてのメジャーなクオリティの高さと、ブラックの邪悪さ、アングラさを高いセンスで両立させた、素晴らしいアルバム。これはライブメンバーがやたら豪華なのも頷ける話です。ブラック好きなら青田買い必須…と言いたい所ですが、もう既に実ってる感じですね、このレベルの高さは(笑)。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-09-09 19:10:29)