はじめまして、メタルけいしょうさん。 久々に来てみたら難しいご質問頂いてました。 KISS や THREE DOG NIGHT みたいな複数リードヴォーカルが楽しめるグループって豪華で好きなんですよ。 でも、大好きな初期 URIAH HEEP でもバイロンだと思ってたのに実はケンヘンズレーがリードで歌ってたなんてこともあるので、そう感心して頂けるほどのものでは…。 JUDAS PRIEST を初めて聴かされた時には「このバンドにはヴォーカルが二人居るに違いない!」と確信した過去もありますし。 わりと BOC は皆判りやすい声質してると思いますよ。
このアルバムでは唯一のサンディパールマン作詩。 ドナルドが作曲し、エリックが歌い上げる。 「地球外の知性」とはさすがサンディ。映画「E.T.」より数年早い。 おまけにチェンバースの「黄衣の王 King in Yellow」への言及もあり、またもやクトゥルー神話好きをアピールしている。 アメリカンな骨太リフがカッコよく、サビはメロディアスに盛り上がる。実にドナルドらしい佳曲。
ドナルドが歌う大曲でアルバムは幕を閉じる。 共作者は彼の盟友Dick Trismenで、このコンビの作品は2001年作「Curse of the Hidden Mirror」でも再び聴ける。 全編で新Keyトミーズヴォンチェックのピアノが曲に広がりを持たせており、終盤のソロは脱退したアランレイニアの穴を見事に埋めてみせた。 全く違うプレイながら、あぁBOCのアルバムを聴いたとの満足感を与えてくれるものだったと思う。
Bob Halligan Jr.による曲で、彼は⑥(B①)も本アルバムに提供している。Voは共にエリック。 この2年前にはジューダスの「背徳の掟」に名曲「Some Heads Are Gonna Roll」を書き注目されていたソングライターだ。 いかにもハリガンJr.!な(拳を振り上げて)一緒に歌ってしまうサビが各曲の共通点かな。
↑思い入れのある作品ですので、僭越ながら。 「新年早々BOCの3枚目までドゥームロックだ、などど大嘘をぬかす、とんでもないセンスの持ち主が現れた」との事情については存じ上げませんが、そんな方がいらっしゃるならば全く仰る通りかと思います。(なにゆうとんねん! て声に出しました。) ただ本作はクトゥルフ神話とも関係無い訳でもなく、2曲目ではもろにインスマス系の歌詞だったりします。 ラブクラフトの源神話に触発されたパールマン作の(BOC結成の動機ともなった)「イマジノス」ストーリーを前面に出した半コンセプトアルバムと思うのですが。 舞台はWWⅡ、ドイツ軍、地球外の知性との密約(SECRET TREATIES)、外相ディスディノヴァ、天文学、オカルト好きとしてはワクワクしてしまいます。 また初期の彼らがドラッグカルチャーを受け入れていたのは、1st.2ndの幾つかの曲(Then Came The Last Days Of May, Before Kiss,A Red Cap, O.D'd On Life Itself etc.)からも窺えるかと。 愛聴している作品だけに、細かいところにこだわってしまってすみません。
ジョーブーチャードと元アリスクーパーのニールスミスによる曲。 これもエリックのVoがハマっていてめちゃカッコいい。 またG.Soloはゲストのアルドノヴァの様に聴こえる。 アルバート脱退もあり、もはやバンド全員での演奏にこだわりは無いのかも知れない。 本アルバム唯一のサンディパールマン作詩とあって、タイトルは作家ラブクラフトの「The Shadow Over Innsmouth」(3rd収録「Subhuman」のモトネタ)を連想してしまう。 劇的なイントロに始まり不穏なイメージで進む曲はサビで一瞬明るい光明を見せるものの、再びタイトルコールで淀んだカリフォルニアを浮かび上がらせる。 ヴォコーダーはジョーによるもの。 THE REVOLUTION BY NIGHT…。