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少なくともプログレ界において最強のヴォーカリストであることは疑う余地のなかろうピーター・ハミル率いるこのバンド。今までほとんど全く発言がないとは・・・クリムゾンのフリップがゲスト参加してるpawn heartsとかあるからもうちょい興味持って聴いてくれる人いてもいいのに。
　実は自分もフリップのゲスト目当てでpawn heartsを聴いてみたクチなのだが、肝心のフリップの参加は全く目立ないものの、バンド本体の音楽性に度肝を抜かれてしまった。
　プログレとして扱われるがテクニカルではないものの、とにかくハミルのヴォーカルがすごい。よくセックス・ピストルズのジョニー・ロットン（ジョン・ライドン）が影響を受けたと言われるけども、このサイト的には、実はプリーストのロブ・ハルフォードが影響を受けたと発言しているらしいことが大きいんじゃないかな。ライドンにはハミルの多彩な歌唱の一端しか影響が感じられないのに対し、ハルフォードのほうはその表現力の多彩さはハミルと比肩しうるものだとおもう。それでいて声に一聴してそれとわかる強い個性があるところも共通している。
　逆に違うのは、ハミルが作詞家としても強力であること。というか、クリムゾンのピーター・シンフィールドのようにむしろ詩人と呼ぶほうがしっくりくるくらい。まあ、歌詞が魅力ってことは日本人にはとっつきにくさを増すのだろうけど、ほんとに歌詞をわかって聴くとこのひとの多くの曲は感動が倍増しになる。
　はじめて聴くのにお薦めのアルバムはpawn heartsよりもむしろ、なぜかアルバム通してハードで異様にテンションが高いgodbluff、曲がコンパクトで演奏もソリッドになったthe quiet zone/the pleasure dome、クリムゾンのred（アルバム）ばりにアルバム通してダーク・アンド・ヘヴィなライヴ盤vitalといったところがいいんじゃないでしょうか。

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