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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-06-11 23:51:28)

2012年発表の3rd。
1曲のみ40分というなかなかラジカルな構成の作品。

某アーカイブやショップの紹介では、デス/ブラック/ドゥームとして紹介されていましたが、ブラックメタル的な邪悪トレモロやデスメタル的なブラストは一部で聴けるのみで、メロディアスなフレーズを挟みつつ刻みを入れて展開するギターワーク、ドラマ性を重視しつつもミッドテンポ中心のリズム構成などからは、むしろゴシックメタルに近い雰囲気もある気がします。

ただ、葬式ドゥームすら行けそうなやたらディープな低音グロウル、低音のしっかり聴いたプロダクションと妖しいギターメロ、神秘的なチャーチオルガンなどが組み合わさってできる淫靡でいかがわしい音像などが発散する儀式的な雰囲気などは、やはりブラックやドゥームに近い気がしますね。展開には前衛的な部分もあり、パーカッションや女性の喘ぎSEなども取り入れたりするパートもありますが、それらの要素が儀式に立ち会うような臨場感をうまく与えているように思います。

流石に40分もあると長さを感じない…とまでは行きませんが、40分間を質の高い妖しげメタルの縛りをしっかり守りつつ、様々な展開・アイデアで聴かせてくれる作品なので、金太郎飴な曲が並ぶアルバムよりも付き合っててずっと楽しい作品に仕上がってると思います。いかがわしく儀式的なブラックが好きな方は是非。



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