音楽史上革命的天才はフランク・ザッパ、アラン・ホールズワース、ロバート・フリップ、キース・エマーソン、須磨邦雄、中村達也など(私の趣味がモロバレだなぁ・苦笑)大勢いるが、ヴォーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボードというシンプルな編成でここまで深遠な世界を構築したと言う点、俗世と程よく迎合したポピュラリティを掌握したと言う点において、DREAM THEATERはそれらの天才達と肩を並べて然るべき存在であろう。今ひとつ煮え切らなかった(勿論クオリティはそこらの馬鹿共より遥かに上である)前作から一転、本作では人間の領域を超えた演奏と絶妙なフックをふんだんに盛り込んだアプローチに回帰したことも大いにプラスに作用した。 いや、それよりも「輪廻転生」を題材にしたコンセプト・ストーリーの完成度と叙情と感情表現に長けた歌詞、LIQUID TENSION EXPERIMENTからのJordan Rudess(Keyboards)の加入によって飛躍的に向上した技巧とソングライティングこそ、本作のキモではないだろうか。“OVERTURE1928"、“THE DANCE OF ETERNITY"という圧倒的なインストゥルメンタル、“FATAL TRAGEDY"、“BEYOND THIS LIFE"、“HOME"、"FINALLY FREE"の「感情のローラーコースター」とでも形容すべき歌モノ、“THROUGH HER EYES"、“ONE LAST TIME"、“THE SPIRIT CARRIES ON"などの叙情にあふれた小曲の絶妙な絡み合いを聴けば誰もがその事実を肯定せざるを得ないだろう。もし本作を聴いて何も感じないような人間がいたなら、私はその人間に「音楽鑑賞の能力を著しく欠いている」という屈辱的な烙印を押さなくてはならない。(かなりの暴言だが) だが、そんな本作も批判の声がない訳でもない。一部の人からは若干冗長であるとか、前編聴き通すのは辛いなどという声を耳にする。しかしながら、私は本作よりドラマティックなロック・オペラ或いはトータル・ストーリーコンセプト・アルバムを寡聞にして知らないので、それらの意見には反対である。確かにTHE WHOの「TOMMY」、PINK FLOYDの「THE WALL」、GENESISの「THE LAMB LIES DOWN ON BROADWAY」などには及ばないかもしれないが、QUEENSRYCHEの「OPERATION:MINDCRIME」やRHAPSODYなどの低俗な作品群と雲泥の差であるのは明らかではないか。従って、私はこの作品を音楽に関わる全人類に推薦する。度量のない愚か者達は聴かずともよし、本当に音楽を理解できる人々だけに聴いて頂きたい。
間違いない名盤ですね Images~とこれだけでドリムシの魅力が十二分に伝わるといっても過言ではありません The Dance of eternityはドリムシ史上最高の演奏難易度と言われています それになんといっても こんなに長い演奏時間にもかかわらず、コンセプトがしっかりしているので飽きがきませんね 必聴です