2008年9月12日、Warner Bros. Recordsよりリリースされた9thアルバム。
『St. Anger』以来約5年ぶり、ベースにRobert Trujilloが加入して最初のスタジオアルバムである。
『Metallica』以降、長年共に制作してきたBob Rockに別れを告げ、新たなプロデューサーとしてRick Rubinが迎らえた。スタジオに現れるなり、「生まれて初めてレコードを作るような気持ちになれ。レコード契約を勝ち取るためのアルバムを作るつもりで、そのための最高の10曲を書け」とRickに言われたバンドは、これまで距離を取り続けてきた1980年代のアルバムと向き合い、Lars Ulrichは1年以上かけて過去の作品を聴き直したという。
2006年の「Master of Puppets」完全再現ツアーを経て、メンバー間で制作当時どんな音楽を聴いてインスパイアされていたのかを話し合いながら、ソングライティングは開始された。結果として、80年代のアルバムを踏襲した作風に仕上がり、Kirk Hammettのギターソロも再び収録された。また、Rickの「コンピューターに頼らずに、オーガニックで行け!」という指示を受けて、オーバーダビングを最低限に抑え、ハーモニーやダブルも少ないバンドの生音こ拘って制作された。チューニングも『Master of Puppets』『...And Justice for All』の頃のEに戻されている。アルバムのバンドロゴも“原点回帰”を考慮した、80年代に近づけたものに改めれている。
アルバムはわずか3日で490,000枚を売上げて、Billboard 200でスタジオアルバム5作目の全米1位を記録し、アメリカ国内だけで200万枚のセールスを記録した。日本でもオリコン3位を記録している。
Recorded:April 2007 – May 22, 2008, June 2008, Sound City Studios, Los Angeles/Shangri La Studios, Malibu/Metallica's HQ, San Rafael
Producer:Rick Rubin
2. ジョージベラス ★★ (2008-09-11 15:15:00)
5. ヤングラジオ ★★ (2008-09-11 21:09:00)
振り返れば、メタリカというバンドは常に予想を裏切るバンドであった。変化し続けるという意味においても、彼らは同じ路線を続けなかった。
この新作は、過去のどの作品ともやはり違っている。一番近いのは、「セイント・アンガー」だと思うが、「マスター~」や「ブラック・アルバム」や「アンド~」の要素も割合は少ないが含んでいる様に思う。
まだ3回しか聞いていないけど、僕の率直な感想は、とっつきにくい作品だなあという事である。どの言葉が一番あてはまるのか悩んだけど、僕はとっつきにくいという言葉を選んだ。
①②③あたりの前半はインパクトもあり、結構好きだけど、後半の楽曲にはあまりキャッチーさがないので、正直印象に残りにくかった。
この作品で、彼らは完全に開き直ったという印象を、僕は受けた。今、バンドのやりたいものが、ここに集約されている。僕は開き直って欲しくなかったが、何の計算もない所は逆に好感は持てる。
80年代、90年代、00年代で、彼らのカラーは違っている。今更80年代のサウンドを、彼らに期待するのは無理である。プロデューサーが違えば、もっと質感は変わったと思うが、これは彼らの狙いだから仕方ない。
新旧のファンの方は、この作品どう評価するのだろうか......。
11. N男 ★★ (2008-09-12 20:43:00)
自分は「...AND JUSTICE FOR ALL」に一番近い印象を受けました、曲が対応してるような感覚さえ覚えました。
しかし、聴けば聴くほど、「RIDE THE LIGHTNING」「MASTER OF PUPPETS」「ST.ANGER」の要素もかなり強く、後期のグルーヴ感もしっかりある。
その結果、過去を踏襲しつつもどの作品とも異質で、バンドの今を映し出した情報量の多いアルバムに仕上がってる!
ある意味3rd以来初めて、メタリカらしいアルバムを出したのではないだろうか?
そういう意味で、この舵の切り方は考えさせられるモノがある。
面白い漫画のように、次はどうなるのかが気になって仕方がないバンドである。
オススメは①、④、⑤、⑩です。
スピードナンバーはやはり外さなかった。
1曲目最強伝説も外さなかった、それだけでも安心。
冷静に聞くと、流石にフレーズ単位のインパクトは全盛期に劣るかもしれないが良くできてます。
87点。
14. セッキージョーダン ★★ (2008-09-13 01:29:00)
そうか、74分も聴かせてもらえることに、感謝するべきなのかもしれない。
個人的には、体力と集中力と時間があるときに、対峙したいアルバムである。
上記のように書くと誤解を受けそうなので付け加えておくと、この作品を非常に気に入った事は間違いない。
17. おのりん ★★ (2008-09-13 05:43:00)
ぶっとぶーーーーー!!!!!!!!!!!!
22. 寝坊メタル ★★ (2008-09-14 01:27:00)
CDパッケージも立体的で購入意欲をそそられるデザイン。通常の3倍のコストをかけただけはあります。
ですが、発売まで一ヶ月切っている状態でこのデザインにしてくれだなんてわがまますぎです(笑)
さてアルバムの内容ですが、今回は小細工なしのとてもストレートで生々しい音で録音されています。
ですが、リフが矢継ぎ早に飛び出し、複雑で一曲一曲がとても長くなっており、アルバム全10曲で75分の超大作になっています。
聴くことに体力を要しますが、とても密度があって無駄を感じさせないのは練りに練り込んだ作品だからでしょうか。
ギターソロもたくさんあり、パワー溢れるジェイムズのヴォーカル、
ヘヴィでやかましいメタルサウンドが最初から最後まで流れ続けるので、
①が気にいった人ならば最後まで安心して聴けると思います。
個人的にはグルーヴィでキャッチーかつスラッシーな⑤、
このアルバムでは短くて比較的わかりやすい⑩がお勧めです。
最近のMetallicaらしいモダンな雰囲気も顕著ですが、
何よりスラッシーな要素が戻ってきたのは初期ファンの方には嬉しいところではないでしょうか。
その長さ、複雑さからして評価がしにくい作品ではあるのですが、端的に言えばかなり気に入っています。
買う前の不安は全くの的外れだったことは言うまでもありません。
プロデューサーのリック・ルービンも本当にナイスな仕事をしてくれました。
23. H・W ★★ (2008-09-14 11:13:00)
この際LOADにもRELOADにも文句は言うまい。
過去のファンをも納得させる、自らの資質に迫りつつ、
しかし単なる懐古趣味でもない。
身震いがするほど凄まじいアルバムであり、
忘れかけていた僕のメタル魂が完全に蘇った。
ありがとう。ライブには絶対行くよ。
26. 鉄鉢 ★★ (2008-09-14 20:58:00)
10曲中7曲が7分以上。でも冗長・饒舌とは微塵にも感じさせないトコロは正に貫禄のなせる業。
やや複雑難解な曲展開には、確かに正直とっつき難い印象も・・・
言い換えればサラッとしたBGM的要素は一切皆無で、聴き手に一定の根気を要求するタフな内容です。
前作「St.Anger」の音を “乾" と喩えるとすると、本作の音は “潤" でしょうか。非常に艶めかしいです。
(まぁ、それだけ「St.~」サウンドが異質とゆーか・・・ 平たく云えば、元に戻った?)
往年の「スラッシュ節」を随所で炸裂させつつも、それのみに偏らずモダンに巧く纏める手際は流石。
名作を予感させる完成度。彼らの『集大成』という言葉が相応しい、良質のメタル・アルバムだと思います。
今後聴けば聴く程に味が滲み出そうな、今年のスルメ盤No.1候補。
32. Kamiko ★★ (2008-09-17 00:32:00)
5thはカッコいいと思ったが、初期の魅力が半減したと感じ、そこからメタリカ離れしたかな。
今回は3nd~4thあたりの構築的な曲構成に、1stの荒々しさ、5thのへヴィネスを織り交ぜた感じに仕上がっていると思う。
初期4作品には、血生臭さや悲愴感、鬱蒼とした雰囲気・・といった毒気が含まれていたと思う。5thにはそれが感じられなかった。
今作には、残念ながらそういった毒気があまり感じられず、初期の楽曲スタイルと5thの前向きなカッコよさで勝負していると思った。
そういう意味では集大成的で、他のバンドには真似できない独創的なサウンドだが、初期作品にドップリとハマって5thから離れた自分にとっては、もう少し毒のある世界をどうしても求めてしまう。
34. k.s.m.2 ★★ (2008-09-17 20:53:00)
3桁書き込みは色々な意味で凄いが読む気がしない)。
とりあえず肯定的な印象なので、その前提で。
はい、今回の作は、なんのことはない「『St.Anger』の姉妹盤」ですな。
つまりは『Load』に対する『Reload』と同じこと。
前作が感情を表に出すことを楽しんだ(純粋に楽しい、という状況からは程遠かったよう
ではありますが、そういう意味でなく)作だとしたら、今回は作る側が熱さを増しつつも
もっと狙った作風で組み立てた、前作の土台に更に一段加えた作。
前作が様々な「刻み」の音を楽しんで掛ける音楽なら、今回は「うねり」を楽しむ作。
前作が強制的にぶち上げられた「宣言」なら、今回は訴えかけられるこちらが内省的に
ならざるを得ない「訴え」。
こう考えると、今作に「The Unforgiven Ⅲ」が入っているのは至極当然の流れ、ということだったりして。
それにしても、5th(ブラック。セイム・タイトル。最近の人が呼ぶ綽名は何なんだろう)~『Load』~『Reload』に
含まれていた神経症的な暗さが大分前面に帰ってきましたね。それでいて攻撃的な印象も
あるのは『Ride the Lightning』のノリかな?
39. 5150 ★★ (2008-09-18 17:29:00)
80年代の要素にST.ANGERをプラスしたような音楽性。単純に80年代の再現ではないところがいい。
ザクザクしたリフは前作にもあったが、新譜は典型的な彼らのスタイルにより近づいた感じ。
前作と違うのは、ストレスなく最後まで聴けること。各曲に必ず耳を惹くパートがあって飽きさせない。
2008年のMETALLICAのアルバムとして、文句ナシだ。ありがとうMETALLICA !
43. 動く指 ★★ (2008-09-20 18:06:00)
45. カットタン ★★ (2008-09-21 07:52:00)
『メタリカ』以降のメロディと、それ以前のアグレッシブなリフワークが、ものの見事に融合してます。
メタルらしいメタルが勢いを取戻しつつある風潮の中で、このアルバムは現在のメタルシーンを象徴するものにも思える。
個人的に、メタリカに最も作って欲しかった作風のアルバムで、予想の遥か上をいくクオリティでした。
以前ライブで演奏していた新曲は、ただただ助長でメリハリも無く、泣きたくなるくらいの駄曲に感じたのが、まさかこんなにも充実した傑作を作るなんて思ってもいませんでしたよ。
曲の長尺ぶりは気にならず、寧ろ歓迎。お奨めは①~⑤⑨⑩。
実にメタリカらしいアルバムであると共に、世界的に特大の知名度を誇るロックバンドとしては異端なアルバム。それがウレシー!
このメタルアルバムは物凄く売れて欲しいです。
47. ぽこ丸 ★★ (2008-09-22 10:28:00)
50. anthem ★★ (2008-09-22 19:40:00)
正直メタリカのアルバムでちゃんと聞き込んだのはブラックアルバムが最後だったが、
久々に購入した。
もう1曲目から素晴らしい。ジェイムズの声はあの頃のままだし、リフ・歌メロ・Gソロ・各パートの演奏・サウンド・・・その全てが素晴らしい。
曲のタイムだけ見るとどれも長いが、聴いてみるとそんな長さなど全く感じさせない。楽曲もよくぞここまでキャッチーさと複雑さ(というかHM/HRファンにとっては「心地よさ」)に満ちた展開を両立させたなと・・
激しさとメロウさ、ここにはHRファンの求める全てがある。
57. SR20 ★★ (2008-09-27 22:54:00)
やっぱりこの人らは分かってる。けど、もう少し毒が・・・!
62. アムァヒーラァー ★★ (2008-09-30 07:31:00)
なんとゆうか、今まで上流で堰き止められていたものの、ダムが決壊、大放出、一気に下流に流れて来たような勢いの天災アルバムですね。
67. 火薬バカ一代 ★★ (2008-10-04 23:38:00)
敢えて1つ言わせて貰えるなら、「まぁMETALLICAが本気を出せば、ざっとこんなもんよ」といったところでしょうか。
THRASH DOMINATION 08の会場で①を聴いた時から期待はしていたが、実際、本編の内容もその期待に見事に応えてくれる
出来映えで、個人的には、正統派HM然としたツインGをフィーチュアして激走する、まさにスラッシュ・メタル!な
①⑩、メロウに始まり、グイグイと盛り上がっていく劇的な④⑧辺りが特にお気に入り。
「METALLICAの原点回帰」と騒がれた本作なれど、クリフ・バートンがいない以上、3rd『MASTER OF PUPETTS』以前の
作風に戻れる筈もなく、流麗なメロディや構築美に溢れたドラマティックな曲展開よりも、冗長スレスレの大作主義が
貫かれた長尺の楽曲群を、ゴツゴツと角張ったGリフの猛烈なラッシュと、切迫感に満ちたタイトでスピーディなリズム、
そして、ジェイムズ・ヘットフィールドの抜群のVoを駆使して、力ずくで聴かせきるスタイルは、
(多くの人が指摘しておられる通り)4th『・・・AND JUSTICE FOR ALL』との共通点が多々感じられる。
今回も、一発で聴き手を虜にするキラー・チューンは収録されていないし、聴き込みを要する作風はここ数作と変わりないが、
とは言え、キャッチーではないがフックは十分、グッと引き締まった本作を聴き込む事に、何ら苦はない。
METALLICAがヘヴィ・メタル・フィールドへと帰還を果たしたことを、素直に喜びたい力作。ライブが楽しみだ。
78. メタルン ★★ (2008-10-25 11:31:00)
うーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!!
かっこよすぎ。
発売から1ヶ月以上たちますがまだ頻度良く聴いてます。
ジャスティスが一番でしたが、これが一番になりました。
個人的には即効性も高かったし。
いまだにこうした大御所のバンドに頼らなければいけないメタルシーンに危惧もありますが、メイデンと並び今もなおこうした名作を提供するのは天晴れだね。
気になったのはジャケットぐらいかな不評の(笑
今年のベスト候補ではなく今年ベスト1で!!!