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WW (2005年)
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WW
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解説 - WW
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2007-05-30 16:14:00)

2005年発表の5th(一枚目EPをアルバムとカウントするなら6th)。
ドラムにSATYRICON、1349等で活躍するFrostがゲスト参加。

私は今の所「Seen Through~」とこのアルバムしか持ってないんですが、全然違いますね。Seen Through~」は全編でキーボードが高い比重を占めた美しいアルバムでしたが、この作品はキーボードのキの字も無い、漆黒のトゥルー・ブラック。

この作品の最も際立った特長といえば、やはりそのメロディでしょうか。とにかく暗い、暗すぎるメロディです。と言っても鬱っぽい、落ちていく感じではなく、どちらかと言えば疫病系の蝕んでゆくようなメロディだと思います。メロディの面でも民族的な美しいメロディが聴けた「Seen~」の面影は無いですね。DEATHSPELL OMEGA辺りの禍々しいメロディが好きな人はハマると思います。

音質も、クリアながら暗黒感溢れる音で素晴らしい。
ドラムはFrostなので、緩急の付いた作風ながら場面によっては凄絶極まりないドラミングを披露していますが、ドラムが前に出すぎて雰囲気を壊したりしない音。とは言っても、フレーズ一つ一つのかっこよさも堪能出来るクリアさなのが嬉しい所。

ヴォーカルも音の暗黒具合に負けない、Attila系の呻き気味の咆え声。アルバム全編を通じて一定の調子で歌って(がなって)いるため、一本調子に聴こえない事もないですが、戦争の犠牲者の魂を迎えに来た死神のような冷徹な表現力があり良い感じ。

ジャケやタイトルからは戦争をイメージしますが、MARDUKが戦車や戦闘機が派手に暴れる暴虐サウンドだとしたら、こちらは戦争の犠牲者の屍が積みあがった焼け野原を、腐肉を引き摺りながら歩いているような、光の差さない絶望を感じる音と言う所でしょうか。

何故か余り話題になっていませんが、隠れた名盤だと思います。このバンドは初期のシンフォ路線が高く評価されていますが、こちらも負けない名作ですよ。



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