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WICKED GENERATION (1990年)
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WICKED GENERATION
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解説 - WICKED GENERATION
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1. 火薬バカ一代 ★★ (2017-04-04 22:58:16)

シカゴのHMの聖戦士(SACRED WARRIOR)、’90年発表の3rdアルバム。
せっかく前作『MASTER’S COMMAND』でアートワークがHM然としたものにグレードアップしたのに、またしょっぱいデザインのジャケットに逆戻り。しかし内容の方は今回も全くブレることなくQUEENSRYCHE影響下の正統派HM街道を邁進しています。…というかあまりに変化がなさ過ぎて、ぼちぼち「またこれか!」とマンネリを指摘する声もチラホラと聞こえてきそうな感じというか。
通常3作目ともなれば、レコード会社からの「売れる作品を作らんかい」とのプレッシャーや、音楽市場の潮流の変化、もしくはバンド自身の嗜好の変化等から、進むべき方向性について試行錯誤が生じて来そうなものですが、彼らの場合、その信念が揺らいだ形跡はビタいち見当たりません(何せ次作『OBSESSIONS』も同一路線ですから)。よっぽどメンバーの意思が強固だったのか、INTESE RECORDSが放任主義だったのか、はたまたクリスチャン・メタル・シーンという特殊な環境がそれを許容してくれたのか…。
「SACRED WARRIORと言えばコレ!」というキメ曲は今回も見当たらないため、一聴しての強烈なインパクトには乏しいものの、哀愁のメロディを歌い上げるハイトーンVoとツインG、それに緩急を飲み込む劇的な曲展開とを活かした収録楽曲はいずれも高水準を維持。特にアップテンポの楽曲が並ぶ本編後半戦を締め括る、重厚にしてドラマティックな⑩は出色の出来栄えと言えるのではないでしょうか。
SACRED WARRIORのアルバムにハズレなし。




2. 失恋船長 ★★★ (2019-12-17 13:15:05)

だれがメインで映っているんだと首をかしげたくなるジャケに購買意欲も殺がれるのが、オープニングから威風堂々としたサウンドで幕が開け、メタリックなハイトーンに圧殺されるという展開に、このバンドは持つ安定のブランド力を感じます。
QUEENSRYCHEフォロワーと見られるが、このバンドは本家のような難解さはなく、むしろ正統性の強さに比重を置いているのが聴きやすさを誘発している、欧州的な光沢のあるメロディ、そこにドラマ性の高い展開を持ち込み、濃密なへヴィメタルサウンドを奏でている。一曲、一曲がBGMとして気軽に聴かせない密度の濃さがあり、じっくりと聴き込む事を進めるが、その割には、似たり寄ったりのイメージを抱かせるのが、このバンド最大の欠点だったんだろう。
それでも、ぶれる事のない音楽性と高い演奏力は、メタルマニアに耳に確実に訴えかけるものがあり、そこに絡むハイトーンヴォイスのシャープな切れ味が、楽曲が持つ魅力を先鋭的に磨き上げている。
それにしてもへヴィメタルの世界は奥が深すぎる、チョイとジャンルや類似性を括りにバンドを探すだけで、魅力的なバンドに出会ってしまいます。探究したらキリがありませんよ。そんな魔境へと誘う音楽性と魅力を併せ持ったバンドでしたね。



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