1981年9月14日、Charisma Records(UK)/Atlantic Records(US)よりリリースされた11thアルバム。
前作『Duke』(1980年)と本作の間に、Phil Collins初のソロ・アルバム『Face Value』(1981年)がリリースされており、同アルバムに共同プロデューサーとして参加したHugh Padghamが、本作ではエンジニアを務めた。
アルバム・タイトルにもなった「Abacab」の曲名は、この曲が作られた当初A(ヴァース)、B(コーラス)、C(ブリッジ)が「ABACAB」の順に構成されていたことに由来しているが、最終的な曲構成はタイトルと異なるものになった。
「No Reply at All」にはEarth, Wind & Fireのホーン・セクションが参加しているが、Tony Banksは当初、「ホーンの音はシンセで作れる」と主張し、この案に反対したという。なお、Genesisが2010年にロックの殿堂入りを果たした際の式典では、PhishがCBSオーケストラのホーン・セクションを従えて「No Reply at All」のカヴァーを演奏した。
本作のアルバム・ジャケットは4種類の配色が存在し、左上から時計回りに青・ピンク・赤・緑のもの、赤・青・黄・グレーのもの、黄・赤・グレー・緑のもの、グレー・黄・ピンク・青のものがリリースされた。
全英アルバムチャートでは、前作『Duke』(1980年)に続く2度目の1位獲得作品となった。
アメリカのBillboard 200では7位に達し、初のトップ10入りを果たした。
Recorded:May–June 1981, The Farm, Chiddingfold, Surrey
Producer:Genesis