それまで本能のおもむくままに作品を作って来たディランが珍しくサウンドをトータル的に作り込んだ大傑作! 前作「blood on the tracks」が「静」を基調とした名作ならばこちらはまさに「動」。さらに前作は全体的な トータル性があったがこちらはごった煮状態、とてもヴァラエティに飛んでいる。この2作は表裏一体で考えられる。 作品のポイントはディランのダミ声に絡む美声エミルー・ハリスと、真っ向からディランに勝負を挑むヴァイオリンの スカーレット・リベラという二人のゲストだ。この二人の起用というディランのアイディアと期待以上にそれに答えた ゲストの力が奇跡を呼んだ。76年全米1位。