NWOBHMの聖典と呼ばれた、コンピレーション・アルバム。 IRON MAIDENの「SANCTUARY」「WRATHCHILD」はオリジナルと別バージョンなので、ファンならこれだけのために買っても損はしないと思う。 良い曲が多いが、オススメはE.F. BANDとSAMSON。特にSAMSONの「TOMORROW OR YESTERDAY」はNWOBHM屈指の名バラードなので、必聴と言っておきたい。
1. Iron Maiden - Sanctuary - 2. Sledgehammer - Sledgehammer - 3. E. F. Band - Fighting for Rock and Roll - 4. Toad the Wet Sprocket - Blues in A - 5. Praying Mantis - Captured City - 6. Ethel the Frog - Fight Back - 7. Angel Witch - Baphomet - 8. Iron Maiden - Wrathchild - 9. Samson - Tomorrow or Yesterday - 10. Nutz - Bootliggers
NWOBHMのコンピとしても有名ですがメタル系のコンピとしても優れた内容と役割を果たした1枚。 いまだにシーンを牽引するMAIDENの2曲は別ヴァージョンという事でマニアには食指も伸びるだろうし、②③のSledgehammer、E. F. Bandは『Mausoleum Records』と契約を交わしアルバムをリリースするなど、興味深いメンツがそろい踏み、渋いブルースロックのToad the Wet Sprocket(NWOBHMじゃないような…)、NWOBHMのメロウサイドを代表する叙情派バンドのPraying Mantis、幻のEthel the Frogは代表曲で参加、サタニカルなカラーは一際異彩を放つAngel Witch、涙を搾り取る枯れた味わいのSamson、単音リフの懐かしいNWOBHMな響きのNutzでアルバムの幕が閉じるのですが、多種多様な音楽性が一括りとして紹介されている柔軟性がコンピ作の持ち味として発揮されている点が一番の聴きどころ。 正直今作をNWOBHMの金字塔的な扱いは、楽曲のクオリティや参加メンバーの脆弱さも含め過大評価されている点は否めませんが、新たなるシーンの勃発を告げる意義は大いに感じとれる一枚である事は断言できますよね。 当時の在り方やシーンの歴史を紐解く事に興味がある方なら一度は手にしてほしい一品です。