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TRUE AT HEART (1991年)
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TRUE AT HEART
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解説 - TRUE AT HEART
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. 失恋船長 ★★ (2019-05-12 17:22:58)

渡米後3枚目のアルバムとなる今作、時代的にも嫌な予感が漂っているのだが、その予感はセクシーなジャケットにも現れ、どんな音楽性になるのかと思っていたらプロデューサーはカントリー界の大御所的な人物、参加ミュージシャンもそっち系の人たちが多いとなれば、もはや確定的なジャンルへの変更。
空耳アワーみたいな語り口調のムーディーなスローナンバーもあったりと楽曲の大半がスローナンバーとなる。ドイツのメタルシンガーもアメリカ仕様に変更させられた典型的なアルバムということで、今となってはDOROの黒歴史的な扱いを受ける作品なのですが、このようなスタイルでも本国ドイツでは見捨てられることなく、そこそこの売り上げをあげたというのだから驚きだ。
唄の内容もセクシーなものを題材にしたりと、アメリカでの成功を模索するDORO姐さん。もし、この路線が当たっていたら今の彼女はどうなっていたのかと想像するとゾッとしますが、こうして時代が過ぎ、こちらの年齢も上がってくると聞こえてくる音色も変わり、今までとは違うDORO姐さんの可能性を示唆する内容にはなっています。少々角ばった唄いからの彼女とは明らかに違うアプローチも表現力を広げており、多彩な顔を覗かせています。

多くのバンドがいままでのままでは活動が困難と感じた時代。路線変更や、その場しのぎのアンプラグドライブなどで食い繋いでいましたね。そんな時代背景を考えると見えてくる景色も変わってきますよ。

長い歴史があるアーティストって大概は一、二枚、やっちまったアルバムってあるんだよなぁ。




2. 火薬バカ一代 ★★★ (2019-11-27 02:20:41)

WARLOCKが空中分解に近い形で解散した後、アメリカに拠点を移したドロ・ペッシュ(Vo)が’91年に発表した、ソロ名義では3枚目となるアルバム。
硬派なWARLOCK時代とは一変。フェミニンなビジュアル、女ロニー成分控えめの歌唱から、アダルティーな歌詞に至るまで、女性ソロ・シンガー然としたイメージを全面に押し出したポップでコマーシャルなメロハー路線はここでも堅持されています。
リリース当時は「何も彼女がこれを演らんでも…」とか思ったものですが、ドロ姐さんにしてみりゃWARLOCK時代は「女にHMは歌えない」と言われ、ソロになったらなったで「昔の方が良かった」とか言われるのだから、「ほんだら、どないせぇちゅうねん」と、さぞかし心中ハラワタが煮えくり返る思いだったこととお察し致します。申し訳ない。
ただ、彼女がメタル・ゴッデス路線へ復帰を果たした現在、ある程度冷静に本作と対峙出来るようになってみると、その完成度の高さがじわじわと浸透。ポエティックな④みたいな異色曲があったりしつつも、声質から情感が滲み出す姉御の決して置きに行かない歌唱が、しっとりと哀愁を帯びたメロディと、脇役に徹しつつも心地よく泣いているGと実にマッチ。特にラストを〆るバラード⑫なんて、『演歌の花道』の来宮良子のナレーションが聞こえてきそうなぐらいの泣きっぷりに相当にグッと来た次第。またHMとはかなり距離を感じさせる作風ではあるものの、⑤⑨等、要所にHRのエッジを宿した楽曲を配して、全体の緩急演出に気を配っていることも、本作に対する印象を上向かせてくれています。
彼女のポップ路線が極まった時期の作品ですが、このまま埋もれさすには惜しい魅力もちゃんと有している1枚ですよ。



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