この曲を聴け!
恐怖のレストラン (1992年)
MyPage

恐怖のレストラン
モバイル向きページ 
解説 - 恐怖のレストラン

魔暦紀元前7年(1992年)10月21日、FITZBEATより発布された第十大教典(7th Album)。

1991年、海外公演や一部構成員の個悪魔(ソロ)活動を経た聖飢魔IIは1992年7月1日、アニメーションビデオの『HUMANE SOCIETY-人類愛に満ちた社会-』とそのテーマ曲「正義のために」を発布し、さらに9月21日に今作からの先行小教典「満月の夜」を発布。

そして10月21日、オリジナル作品としては1990年の『有害』以来約2年ぶりとなる今作を発布した。

作風は原点に立ち返り、久々にダミアン浜田の作品のような、悪魔的世界観を全面に押し出したものであるが、デーモン小暮閣下は再集結時に音楽誌『Rockin' f』(Vol.17)にて今作の世界観について「ダミアン浜田殿下の歌詞はあまりにも発想がすごいから、笑えるところまでいくんだけれど、他の構成員だとマジメで現実感がありすぎる」と語っている。12曲中10曲で人が死ぬ、通称「殺人教典」。

歌詞カードにはCOVER IMAGE CONCEPT DESIGN & CREATURE CONSTRUCTIONとしてSCREAMING MAD GEORGEの名が掲載されているが、彼が手がけたカバーアートは聖飢魔IIの構成員が魔法陣を通って魔界と人間界との間を移動している姿である。この作品での構成員の外見は通常よりもおどろおどろしくなっている。ただし、作品発表当時のテレビ出演やミサなどの場では通常の外見である。

尚、聖飢魔II全作品中PONKに次いで多くデーモン閣下の楽曲が多く収録されている大教典であり、ギタリスト二名の作曲が過半数を超えるのが通常である聖飢魔IIにおいて、作品中の半数近くがデーモン閣下の作曲(単独作5曲、共作1曲)という珍しい構成である。

録音 魔暦紀元前7年(1992年)
プロデュース SATOSHI NAKAMURA

チャート最高順位
週間最高順位8位(オリコン)
→解説を作成・修正
コメント・評価

Recent 50 Comments



1. imogan ★★ (2000-10-11 23:31:00)

「ミサ」映えする曲多し!が、個人的にイチオシは「テロリスト」。



2. しのしの ★★ (2001-09-24 12:19:00)

「テロリスト」のもつ緊迫感と寂寥感は絶品です



3. poq ★★ (2001-12-03 06:12:00)

アルバムジャケット同様、楽曲も悪魔まるだしです。
全体を通しての雰囲気や随所にちりばめられたアイデアは
各構成員の歌唱力、演奏技術によって支えられています。
当然(?)のことながら、人間業ではないと言うことです。



4. ホーデン ★★ (2002-08-20 00:09:00)

オカルトっつーかスプラッターな一枚。



5. こうじ ★★ (2002-09-21 21:38:00)

個人的に最高傑作。
怒り、怨念、破壊、暴虐、…その他全ての負感情を表現しながら、ポップでメロディアスなのは流石。
中間に美しいインストが入っているのも素晴らしい。
その辺のデスメタルやメロデスを聴くより、よっぽどかっこいいしブルータルだし、カタルシスを得られる。




6. IMOGAN ★★ (2002-10-16 23:38:00)

1992年発表の10枚目。
「白い奇蹟」あたりから仲よくしてたNHKから、リリース時に全曲放送禁止の指定を受けたとのこと(もっとも、1枚目、2枚目もリリース当時はやはり指定を受けたのだ)。
正直に告白すると、リリース当初はあまりのヘヴィさに、かなりヒイてしまったのである。
が、「ミサ」での演奏を観ると実にカッコいい!ことに気づいた。
1.の中に2.を挟み込む形式で'95年の美唄にて演奏されてる。コレがかなりかっこいい。
4.もライヴ演奏を聴いて、曲の魅力を思い知らされた。
ヘヴィだけどどこかポップなデーモンらしい5.も素晴らしい。
ライデン作曲による美しいインスト6.に導かれる(?)怒涛の3連発7.8.9.は強烈ですねぇ...
特に7.8.曲だけでなく詩もキてる。
「戦争」に対して鈍感な者たちへの、悪魔からの警告ですよね。
2度のSASで演奏されているルーク&ジェイル(エースではない)のギター・バトルによる10.も欠かせない。
そして、ミサ演奏versionは聴いたコトないけど、12.が最後を締めくくる。
上でも書いてるんですけどコレ、最高にカッコいいですよ。




7. あお ★★ (2003-06-08 22:21:00)

聖飢魔IIの中では一番毒々しい曲ではないでしょうか??
この前に発布(発売)されていた曲は割と、クリーンなイメージがあったので
それを壊したかったのかも・・・。
本当に聖飢魔IIの教典(アルバム)は一筋縄ではいきません。
個人的にはあんまり好きな教典ではないんですが(苦笑)、
毒々しさでは一押しという意味で、なかなかのものです。
ただし、演奏テクニックはやはり文句なし!!




8. もじマリオ ★★ (2003-07-17 21:31:00)

聖飢魔Ⅱの中で一番へヴィなアルバムと断言できます。
限界まで悪魔の力を発揮しています。
このアルバムはいわば、フィーチャリングデーモン閣下。
もう閣下ソロアルバムって感じします。
聴いた誰もが閣下の歌唱力に驚嘆することうけあい。
殺しの現場!!は開いた口がふさがりません。
歌えるとしたらクレイドル オブ フィルスのボーカルくらいでしょうかね・・・
もちろん、演奏もすばらしい!



9. 部下T ★★ (2003-12-19 13:34:00)

「THE OUTER MISSION」「有害」と聞きやすいHR路線を進んでいた聖飢魔Ⅱがこのアルバムで急に超へヴィーな路線に変更したので当時は混乱しました。このアルバムを製作する際に主導権を握ってるのはデーモンとルークですが、ルークはこのアルバムを作る時にパンテラを意識したと当時のギターマガジンのインタビューで語ってました。それも頷けるゴツゴツしたへヴィーな楽曲が多い。デーモンのバリエーション豊かな絶叫を堪能するならこのアルバムが一番だと思う。



10. quagga ★★ (2004-04-26 02:47:00)

これ初めて聴いた時は彼らの悪魔柄を疑ってしまった。
内容が生々しすぎて「なんて酷い事歌うんだ。」と思ってたけど、この教典のメッセージとして前向きに見ると
単純に悪魔の本来の姿を歌ってるものと、悪魔だけじゃなくて人にも言える事も歌ってるんですよね、多分。
作品のクオリティ自体は高くて、この教典でしかもう聴く事はないだろう歌唱法が盛り沢山で
聖飢魔IIの歴史には、なくてはならない一枚であると今は思います。
当時の閣下曰く「酷い教典だから心して聴くように」
の、言葉通り初心者向けじゃないです。 いきなり買うのは止めた方がいいです。
なにやらレビューらしくない事書いてますが、決してこの教典がダメという意味ではなくて、
なるべく他の曲聴きなれてから買った方がいいよって意味で。
・・・聖飢魔Ⅱ集めだした時、2枚目に買った大教典がこれで 当時は泣けた(笑



11. 勇者まるこ ★★ (2004-04-29 19:17:00)

この教典、ヘヴィーでいい!



12. 名無しのサイボーグ ★★ (2004-05-24 14:04:00)

「悪魔メタル」聖飢魔Ⅱの絶頂期を飾る名盤。この経典の底辺を流れる情念の深さは、やはり人間の「負」の側面を知り尽くした悪魔ならではってカンジ。聖飢魔Ⅱの陰の究極!!!



13. フライングV ★★ (2004-06-24 14:43:00)

ホラー映画にマッチする曲で構成されているアルバム。(笑)
『満月の夜』が好きだったな~。
ギターもダークでヘヴィーにおどろおどろしさを醸し出しているテクニックは抜群。
哀愁感じるメロディーやギターリフ、ソロも欲しかったが、このアルバムのコンセプトに
合わなかったか~(笑)




14. あつし ★★ (2004-07-02 23:42:00)

カラオケで、鬼を歌った時、周りは引いた。かなりの聖飢魔Ⅱ通じゃないと、このアルバムは、きついかも。



15. devilmotor666 ★★ (2004-09-20 20:52:00)

これぞ、ヘヴィメタルと言う快作。
1曲目から最後まで腰にきます。
和製メタルバンドでは、かなりの腕前だったこのバンド、メタルを聴く人なら、ぜひ聴いてもらいたい1枚です。



16. ルリヲ・フルチ ★★ (2005-11-02 16:17:00)

恐怖の演出が(いい意味で)下級悪魔って感じ。頭悪そう。
なかなかに佳曲の詰まったいいアルバムです。初期のノリの中期って感じ。そのまんまですね。
VENOMが好きな人にウケるかも、BATHORYが好きな人は好きじゃなさそう。
なんとなくそう思うだけですけど…。




17. エース高田 ★★ (2006-01-02 01:16:00)

初期の聖飢魔Ⅱの復活だと感動したのを覚えています。でもこれを期ににしばらく聖Ⅱから遠ざかってしまいました・・・



18. K/10 ★★ (2006-01-05 01:04:00)

狂っとる!怒涛のヘヴィネスで悪魔の暴虐的な姿をむき出しにしてます。



19. fk ★★ (2006-01-08 01:22:00)

久々に聴いてみると、ハードロックっぽい。
以前は、堅いイメージがあったんですが。
メンバーのビジュアルのみを強調したブックレットも面白いですし。
寸劇が入っているのもいい感じです。
単純にかっこいいです。




20. こうじ ★★ (2006-03-17 21:03:00)

初期に作った彼等のイメージを、
へヴィに完成させたのがこれで、
シャープに完成させたのがメフィストフェレス
という感じがする。
フザケているのは相変わらずなのだが、
本気なとこは本気に、寒気がするほど素晴らしい。




21. DON' ★★ (2006-06-14 13:59:00)

最初は「なにもそこまで…」と思っていたが、
第一印象が消え去った後に再び味わうとやはり質が良かった。
構成や順序も気に入ってて、全体的にリフも良い物が多い。
昔は"一番聞きにくい"この経典も今や"一番聞きやすい"経典に変貌してしまいましたとさ。



22. ドゴスギア ★★ (2006-10-01 00:51:00)

真の姿をみせた当時のビジュアル面はカッコよくてスキでした。
スクリーミングマッドジョージ?でしたっけ?
音のほうは当時の自分にはヘヴィ過ぎて聴けませんでした。
今聴いてみるとなかなかオリジナリティのあるよい曲が並んでいます。
が、やはり当時は一般のシーンからの評価(売上)も厳しいものでした。
多分、この大教典をメロディアスなものとして作っていたらかなり売れたでしょう。
当時はTVで演奏する機会も多くあり、メタルファンからのアルバムに対する期待値もかなりのものだったので。
私もこのアルバム後は暫くリアルタイムでアルバムを買うことは無くなりました。
この時期と次のPONK!の時代に信者を続けていた人のことを、今なら尊敬するなぁ。




23. 上野田吾作 ★★ (2006-10-08 00:23:00)

初めて聴いた時の印象は激悪かったですw
ですけど、時がたつにつれて、よく聴こえます
ジャケットがおっかないけど、中身は、充実して
ます




24. 名刀シイタケ ★★ (2007-03-04 16:21:00)

最初に買った「メフィストフェレスの肖像」が、正統派メタルでかつ、疾走感に溢れた曲が多かったので、同じ路線を期待して購入。「うわっ、何コレ?失敗した~」って最初思いました。ところが、これまた疾走曲へのこだわりが消えたあとに聴いたら、なんと素晴らしいことか…。とにかく濃い!歌詞から楽曲の雰囲気から閣下の歌い方からリフまでとにかく濃くてビックリしました。このアルバム、今では完全に名盤ですね~。
曲の配置も素晴らしく、前半の人間狩りに代表されるような知的な曲。中間地点である雷電殿下作のメロウなインスト、そして後半入った途端の盛り上がりがとにかく凄い凄い。さらに、独特の雰囲気を持つ大作「満月の夜」終了後の、恐怖のレストランのキャッチーさに、テロリストのドラマチックさ…とにかく最高です!




25. Dr.Strangelove ★★ (2007-03-21 13:00:00)

聖飢魔Ⅱのアルバム中最も暗く、へヴィな作品。
評価が分かれているみたいだが、俺は肯定派。
「悪魔らしさ」という点から見れば一番の出来だから。
しかし聖飢魔Ⅱ初心者にはお薦めできないな。




26. 酒池肉林 ★★ (2007-03-25 05:57:00)

私もこのアルバム大好きです。
これぞ悪魔。
個人的にはもっと『ギロチン男爵・・』のような
ヘヴィかつスピードのあるナンバーが欲しかったところ。



27. 中曽根栄作 ★★ (2007-07-19 22:02:00)

いや~重いです。暗いです。でも大好きです。
閣下の喉が心配です。15年前のアルバムだけど。
録音は雑巾を絞るような酷使だったことでしょう。
くわばらくわばら。




28. ベースケ ★★ (2007-12-18 17:50:00)

これ、いまだに好きです。
聖飢魔Ⅱの中じゃ1、2を争う。
でも初期と後期大好き信者にはオススメできません。
(私は後期←末期?は大嫌いなので聴いていません)



29. 火薬バカ一代 ★★ (2008-08-14 19:15:00)

作品を重ねる毎にメタル色が薄れ、洗練されたHRバンドへと変化していった聖飢魔Ⅱが、久々に原点回帰を志向し、
デーモニックなコンセプトを前面に押し出して制作・発表した、'92年リリースの7thアルバム。
原点回帰と言っても、別に1stや2ndアルバムの頃のような、様式美HMスタイルに戻ったわけじゃなく、
重厚なGリフに絡む呪術的なリズムが、禍々しい雰囲気を演出するOPナンバー①に代表されるように、歪んだ音色で
荒々しくシュレッドされるGリフ、重く叩きつけられるようなリズム、そして、いつになくヒステリックな歌唱を響かせる
デーモン小暮のパワフルなVo・・・と、その作風は、数ある聖飢魔Ⅱのアルバムの中でも、断トツのバイオレントさを誇る。
ダークなヘヴィネスが強調され、従来の聖飢魔Ⅱの作品において顕著だった「遊び」や「笑い」の要素が極力抑えられた
シリアスな楽曲は、けっこう真剣に恐ろしく(③④とか)、まさに「ホラー・メタル」の面目躍如といった感じ。
但し、今回は上で別の方が仰っている通り「オカルトっつーよりも、スプラッター」なノリゆえ、かなり好き嫌いが分かれるし
(ジャケット・アートワークもスクリーミング・マッド・ジョージ氏が手掛けている)、初期のような劇的なメロディも、
中期のようなキャッチーなメロディも聴く事が(あんまり)出来ないので、その辺は覚悟して挑むべし。
美しくも不気味なインスト⑥を序曲に、血も凍る女性の絶叫からスタートする、ハイテンションな狂気を撒き散らす⑦や、
閣下の驚異的にブルータルなVoをフィーチュアして突っ走る、ダークでパワフル、それでいて正統派へヴィ・メタリックな
カッコ良さも兼ね備えた激烈スピード・チューン⑨、ゴシカルな雰囲気を漂わせた、10分以上に及ぶオペラティックな大作⑩など、
聖飢魔Ⅱの暗黒面を代表する名曲を数多く収録。このサイトでは評価が割れているようなれど、個人的には
彼らのオリジナル・アルバムを集め始める切っ掛けともなった作品であり、非常に思い入れのある1枚。力作。




30. vox ★★ (2009-04-27 18:06:00)

全ての時期の聖飢魔IIが好きな僕ですが、これは全ての教典の中でもハンパない出来を持った名盤でしょう。
このサイトで「LIVING LEGEND」が1位な理由がわからない。何故これじゃないんだ?
聖飢魔IIの教典には捨て曲がいくつかありますが、これは全くありません。完璧です。
やっぱり「殺しの現場!!」はスゴイですね。




31. 朱雲 ★★ (2009-05-13 04:27:00)

超名盤。
噛めば噛む程味がでるタイプの教典であるが、
ギターの音色やリフが割とキャッチーであるため、
ハマる人は初聴で中毒症状になってしまうだろうな。
しかも、教典全体が一つの世界に昇華している点は特筆できる。
さらに、彼らが悪魔であるため、世界観に説得力がありすぎる。
ここまで揃った教典も珍しいのではないか?




32. N男 ★★ (2010-04-27 23:06:00)

聖飢魔IIの中でも一番悪魔的なアルバム。
恐ろしく、残虐でヘヴィでカオスティックな雰囲気を醸し出してます。
疾走曲も12曲中5曲に抑えられ、スローな曲の禍々しいオーラーに支配されている。
キャッチーさや分かりやすさ、親しみやすさは他のアルバムに比べたら異常なほどない。
前後作とのギャップにも驚かされる、とにかく極端かつ超極悪な作品だ。
オススメはまず①、⑦、⑨そして、②、⑧、⑪、⑫。
特に⑥~⑨の一連の流れは凄まじいものがあります、閣下のヴォーカルは凄まじいことになってますので。デーさんマジで神・・・いや悪魔!

86点。




33. 失恋船長 ★★★ (2018-09-06 00:12:27)

お茶の間の知名度もあがり、ついに紅白歌合戦に出るまでのバンドに上り詰めた悪魔の集団。その先にあったのは海外公演だったのだが(EARTHSAKERと海外で一緒にやった記憶もある?)そんな世界の舞台を踏んだのが影響を及ぼしたのか、悪魔と言うキャラクターを生かしたシアトリカルなステージングをそのままパッケージした印象が強いアルバム。

売れると共にHM/HRと呼ばれる範疇のバンドの割に、歌謡テイストも増え日本のロックバンドぽくはなっていた。特にレベッカの土橋をプロデュースに迎えた『THE OUTER MISSION』などは、メタルとして聴くと方向性が拡散している、しかしバンドのメンツを見れば多様な音楽性を吸収している悪魔達なのでクオリティは高かった。
そして次にリリースされた『有害』は閣下お得意のハイトーンを封印。あえて中音域を意識した歌唱スタイルに固執。色モノ扱いからの脱却。個性的な歌唱スタイルも、言いがかりのような非難を浴びたりしたことへの対抗心だったんだろう。その為に、イマイチ魅力が伝わらないアルバムになった。作品前に訪れる不安定要素、ジェイル大橋の離脱なども影響したのかも知れない。

そんな問題点を抱えた中で1992年にリリースしたアルバムが今作にあたる。へヴィメタルは斜陽を迎え、日本でも多くのバンドが解散を余儀なくされた。そんな中で悪魔達は見事にやってのけたのが、このアルバムなのだ。
おどろおどろしいタイトルからして彼らが長年培ってきたコンセプトが見えてくる。その世界観をへヴィなサウンドに乗せて見事に昇華した会心のアルバム。バンド本来の魅力たるハードさの復権は初期のファンにとっては嬉しいニュースとなったが、閣下作曲の楽曲が多く収録されているだけに、歌メロは勿論だがキャッチーで派手な曲が多い。
ダークなのだが、賑やかな絶叫ショー、見世物小屋と言うよりは海外のフリークショーといったドライさがこのアルバムの特徴なのだろう。女性の悲鳴や語りなど、SEも多くとにかく仕掛けてきたアルバムだった。
こういう作りだと、もう少し低音に重さが欲しいのだが、メジャー流通となると望むべくもないだろう。そこが残念な気分にさせる。
しつこいようだが、雑誌で0点を喰らい、音楽性のみならず存在を否定されたバンド。その為に、持ち前のキャラを生かし芸能界で活きていくしかなかった。その集大成が究極の折衷案とも言える今作を生み出したんだろう。
しかし期待した程の成功を収める事が出来ず、その反動が次回作へと繋がる事になるとは皮肉な結果となった。



発言

評価:★★★ 素晴らしい!! ★★ 良い! まあまあ コメントのみ
→発言を修正・非表示 | 移動
→問題発言を非表示