魔暦1年(1999年)10月21日、Ariolaより発布された第十七大教典で、最終作となる大教典。(12th Album)
1999年、その年に解散することを改めて発表した聖飢魔IIは『1999 BLACK LIST』と『1999 BLOOD LIST』の2枚の極悪集大成盤というそれまでの活動の総括的な教典発布を一段落させた後、9月22日に最終最大小教典「20世紀狂詩曲」を発布、次いで10月21日にオリジナル大教典としては最終作となる本作を発布した。
本作はオリジナル盤では最長で、69分を超える内容が収録されているが、当初から「こぢんまりとまとまったのを出すのは絶対にやめよう」という話が出ていた。その結果、「最後の作品」ではあるが保守的になることなく、実験的な楽曲も収録されている。
本作の制作にあたり、事務所やメーカー含めてのミーティングにて「最後だから、聖飢魔Ⅱの使命を全うしよう。ヘヴィメタをやれ!」と言われ、バンド側は“ウルセー!”“何がヘヴィメタだ!”と反感を覚えていたという。当初は“そういう曲は数曲作って小教典で出せばいいんじゃないの?”という感じで、“ベスト盤を先に出すのか、オリジナル盤を先に出すのか?”といった点でも揉めに揉めた結果、ベスト盤(『1999 BLACK LIST』『1999 BLOOD LIST』)を先に出そうということになった。この際に、聖飢魔Ⅱの代表曲をリメイクした経験を挟んだ結果、大教典の曲作りを再開する頃には、もう当初の反感は薄らいでおり、最終的に“聖飢魔Ⅱってそういうバンドだよな”と納得していたという。ゼノン石川は「本当に、結果オーライ。大教典が後ろで良かったなと思います」と振り返っていた。
アルバムタイトルはデーモン閣下の発案で、数か月前に“聖飢魔Ⅱの在り方”について「世間一般的な取り扱われ方としては、聖飢魔Ⅱっていうのは、ドラえもんやドラゴンボールの主人公たちとそんなに違わないんじゃないか?と思ったんだ。そんなことを考えた時に“生きている伝説”っていうのはカッコいいな」と思ったことから名付けられた。ちなみにタイトル候補は他にも、『悪魔去りてヘヴィ・メタル・イズ・デッド』などがあったらしい。
ブックレットの最後に記されている言葉は「地獄で逢おう」である。
録音:魔暦1年(1999年)
プロデュース:聖飢魔II
チャート最高順位
週間最高順位14位(オリコン)