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ANTITHESIS OF ALL FLESH (2009年)
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ANTITHESIS OF ALL FLESH
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解説 - ANTITHESIS OF ALL FLESH
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-03-29 22:31:34)

2009年発表の1st。

私はヴォーカリストがGORGOROTHに加入した事でこのバンドの存在を知ったような、どニワカも良い所なんですが…メロブラ好きなのにこんな素晴らしいバンドを今まで知らなかったとは、正に汗顔の至り、って奴ですね…。正直今まで聴いてきたメロディックブラックの中でも、相当良いアルバムだと思いますよ、これ…。

タイプとしては、薄暗いメロウさを湛えたトレモロを武器に、メロディックにドラマティックに進行するブラックで、DISSECTIONやNAGLFARを渋く、というか雰囲気重視にした感じとも言えますが…まずメロディが素晴らしい。メロウながらブラックとしての甘美な邪悪さも溢れた、スケールの大きさを感じるメロディは、聴いていると夜空を覆う数千体の悪魔達を使役するコンダクターにでもなった気分になって、思わずタクトを振るような動作をしたくなってしまいます(笑)。

また、このバンドはキーボードも要所で取り入れるタイプなんですが…キーの使い方の上手さは、マジでメロブラ界でもトップクラスなんじゃないでしょうか。単にそれ自体がメロディアスなだけでなく、トレモロリフを主軸としたバンドサウンドをより立体的に、重層的に聴かせる事に成功しているように思うんですよね。このバンド特有の、甘美な邪悪さに酔い痴れるようなメロディのセンスとの相性も恐ろしいまでに最高。

アトモスフェリックなキーによって引き立てられる、宗教的なムードはどこかカルトな感触も覚えますが…決して自己満足にはならない間口の広さ、クオリティの高さも備えた音だと思う。同郷のBANEやMAY RESULTもメロブラとしてかなり良質な音源をリリースしているし、セルビアのブラックシーンは侮れないですね…。ぶっちゃけ、今のGORGOROTHよりもずっと好みの音だったりします。



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