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Emerald Eyes

スピード狂の間では知らぬモノはいないジャーマンスピードメタルバンドが2020年にリリースしたフルアルバム。復活後2枚目のアルバムですね。この時点では前作を聴いていないので比較は出来ないが、そのキレっぷりに驚きを隠せない。
良い意味で丸くならない初期衝動を煽るスピード感、そして現代的なマッシブさも手に入れたスタイルは腰が据わりまくっており、スピードとパワーの両輪を軸に激走である。昔のように突っ走るだけでは無いスローパートも盛り込みタップリを見せ場を作っている。
ヘヴィメタルという言葉以外では形容しがたい本気のサウンド、伝統的なマナーを遵守する、その姿勢に最大の敬意を払いますね。古さに埋没しないギターチーム、同じ食材ながらも豊富なレシピで対応と、多くのメタルファンを迎え撃つだけの準備は整っていますよね。今の若い人が聴いても十分に奮い立たせる攻撃性とアイデアは揃っています。
そして古い事がアカン事では無い、これのスタイルを信じるモノは救われる。そういうクラシックな音で埋め尽くされていますね。

失恋船長 ★★★ (2022-11-21 12:06:48)


Hellbound

ドイツの古参パワー・メタル軍団が復活を果たし、2nd『WINDS OF WAR』(’86年)以来、実に32年ぶりに3rdアルバムとなる本作を発表してくれました。
しかも音楽性は驚くぐらい変わっていないという。「30年間まんじりとも変化してない」と書くと悪口のようですが、嘗ての己の個性を的確に把握し、それを長年に亘って維持し、揺るぎなく提示してみせることだってそう簡単に出来ることじゃありませんよ。
スピード・ナンバーを中心に、野卑なVo、剛直に刻まれるリフ&リズム、要所で湿ったメロディをブッ込むツイン・リードGとが直線的に畳み込む、ACCEPTやJUDAS PRIEST、あるいはNWOBHMからの影響を下敷きにしたムサ苦しさ満点のサウンドは、まさに『WINDS~』に続く作風であり、80年代中頃の独産パワー・メタルならではの味わい。殊にHELOWEENブレイク以降のメロパワ勢に顕著だった「明朗快活」「懐っこさ」(キャッチーさとも言い換え可能)とは一切無縁の無愛想さ、昭和期からガード下で営業しているラーメン屋でドンブリに親指ブッ差して配膳してくる店主ばりにぶっきらぼうな佇まいのサウンドは、今だったら寧ろ新鮮に響く可能性だって…まぁ、それはないか。
ともあれ個人的には、ノリ良く畳み込む③、不穏な緊張感を湛えて突っ走る④、アグレッシブに牙を剥く⑥、ライブ向きのアルバム表題曲⑨、歌メロがMETALLICAの“BATTERY”を彷彿とさせる⑨といった硬派な楽曲の数々を心から楽しませて頂きましたよ。
前2作同様、万人にお勧めするのは躊躇を覚える内容ではありますが、逆に前2作を気に入った人なら購入に躊躇を覚える必要はない1枚かと。

火薬バカ一代 ★★★ (2018-08-31 00:25:23)