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BLODSBAND (BLOOD RELIGION MANIFEST) (2003年)
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BLODSBAND (BLOOD RELIGION MANIFEST)
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解説 - BLODSBAND (BLOOD RELIGION MANIFEST)
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-07-16 10:32:40)

2003年発表の1st。
2009年にWorld Terror Committeeより再発。
CHAOS INVOCATIONやASCENSION辺りがそうなんですが、WTCが目を付けたバンドって恐ろしいクオリティの作品を出してることが時々ありますよね…この作品も聴いてビビりましたもん…。

メジャーバンドと比較するとやや粗めながら、メロディアスさもノイジーさも良い按配に邪悪さを醸し出してくれるギターリフや、疾走パートでは炸裂感を伴う、ややRAWな音色のドラムが噛み合って出来る、聴きやすくも生々しさも残る音質といい、ブラックの中でも宗教色の強いムードといい、苛烈な疾走を軸に緩急を上手く付けた展開といい、個人的にはFUNERAL MISTの「Maranatha」アルバムを強く想起させる音。

ただ、大きく異なるのはこちらの作品はフォーク/ペイガンからの影響が感じられることでしょうか。時々民族っぽさも感じられる、勇壮なメロディが奏でられたりもしてるんですが…普通こういう民族系メロが来ると雄大な自然の情景が浮かんで来たりしますが、この作品の場合余りにも音が邪悪なので蹂躙されて荒廃した大地みたいな、悲惨な情景ばかりが思い浮かびます。しかしこの叙情性は曲の中でいいアクセントになってると思う。

そしてFUNERAL MISTの一番のウリといえばArioch氏の表現力に長けたヴォーカルですが、こちらも歌い方やエフェクトのバリエーション自体は譲るものの、ダイレクトな邪悪さでは肉薄できるレベル。ギターノイズの下でもがき苦しむかのようながなり声で、まるで神の怒りに触れて全身を腫瘍で覆われた人間が、それでも神を呪う言葉を全霊を込めて吐きつけている感じ。恐ろしく不敬で、かつ本能的な恐怖を呼び起こすような表現力。

これは本当に素晴らしい作品。オリジナルを出していたレーベルは割と小さい所だったのに加え、今では閉鎖してしまったので、この作品を私の手の届くところに持ってきてくれたWTCには大感謝ですね。FUNERAL MISTやOFERMOD辺りの濃密な邪悪さを持ったブラックや、ペイガン志向のブラックが好きであれば是非。これはもっと知られて然るべき作品ですよ。



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