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2005年前後に、NUIT NOIREとかいうネタみたいなヘンテコブラックあったね～、と忘れられてそうな気配がありますがちょっと待って！これはびっくり！名盤ですよ！「シューゲイザー・ブラック」や「ポスト・ブラック」なんて言葉がわりと浸透して、メタル専門ショップにLES DISCRETSが並ぶ今現在、これが駄目なんて話はないはずです。

ボーカルは相変わらずアレですし、音質もアレなので表面的には以前と同じです。けども今作は、スタイルの骨格がブラックメタルではありません。パンクとも言われていましたけど、それも的確かどうか分からないです。
ブラストのヤケクソ感/攻撃性は大幅に減退、代わりにギターのクリーントーンの導入で静謐とした隙間が生み出されて、結果、フレンチ・ブラック出自らしい叙情味が全曲に充満する結果となりました…いや冗談ではなくて！マジですよ！というかそうとしか言えない、意図的かどうかは分かりませんが、そう言うしかないです。言ってて自分でも信じられないです。

ブラックとも言えるしパンクとも言えるし、ブラストもあるし歌も相変わらずで、念を押して再度言うと表面的には何も変わってませんけど、楽曲は今までより5倍は作り込まれている感じだし、今作は最初から終わりまで「サッド・ロック」として聴くことができます。2011年作です。JOYLESSやCIRCLE OF　UROBORUSに寂しさや儚さを感じる人は今すぐ買った方がいいです。マジでびっくりしました。

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