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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2012-06-21 19:37:33)

2010年発表の2nd。

ギリシャ産の鬱ブラックということで先入観を持ってたり、灰色で美しいジャケに騙されてたりするとバンドサウンドの入りでビビりますよね(笑)。いきなり疾走、かつ凄まじい音圧でやたら迫力ある音。まあ作風自体は疾走パートも適度に交えつつも、陰湿なトレモロをメインに展開する音で鬱系のテンプレートに沿ってはいるんですが…一瞬ビビるくらいドスの聴いた音作りがされているのが特徴。特に中~低音域の、暗雲が立ち込めるような厚みのあるドス黒い感触が凄まじい。

また、ネガティブなメロディには定評のあるこのジャンルにおいても、やたらに分かりやすくネガティビティを放出するメロディもインパクト強いですね…。ギリシャのバンドですけど、フィンランド産のメロウさにフランス産の病的さ、日本産の劇的さを加味したような感じで、そのインパクトの強いメロディを執拗なまでに繰り返して展開していくのだから、この手の中でも中毒性の高い音と言えるでしょう。

特に鬱ブラックなのにキャッチネスすら感じるほどのメロディセンスなんかは、かなり素晴らしいと思うんですが残念ながらこの作品を以って解散してしまった模様。似た系統のバンドは多いですが、そこに埋没しないだけの音は出してると思うので勿体ないですね…。



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