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Years of Aggression (火薬バカ一代)
Capital of War / Division of Blood (火薬バカ一代)
Bullet in the Chamber / Division of Blood (火薬バカ一代)
Division of Blood (火薬バカ一代)


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SUICIDAL ANGELS - 最近の発言
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解説 - 最近の発言
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Years of Aggression

デビュー以来順調に作品リリースを重ね、’15年には来日公演も行う等、ギリシャのHR/HMシーンを牽引し続けるスラッシュ・メタル・バンドSUICIDAL ANGELSが、前作から3年ぶりとなる'19年に発表した7thアルバム。
ミレ・ペトロッツァの覚え目出度いことでも知られる彼らですが、本作では益々「ギリシャのKREATOR」化が進行。ヤスリ声のシャウトVoや、刺々しく刻まれるGリフでサウンドのアグレッションを維持しつつ、スピードは若干抑え気味に、その分ツインGが奏でる欧州風味のダークネスを孕んだ抒情旋律とドラマティックな曲展開をマシマシにしていくスタイルも、近作のKREATORの流儀に通じます。そりゃ気に入られるよねと。象徴的なのがアルバムを締め括る7分オーバーのイーヴルなヘヴィ・チューン⑩の存在で、最初はてっきり中盤でスピードアップするだろうと思っていましたが、最後まで重厚なテンポを保ったままエンディングを迎える意表を突いた作りからも、本作においてバンドが目指した方向性がハッキリと伝わってくるのではないかと。
そんなわけで、一聴してのインパクトやスラッシュ・メタル然としたエキサイトメントは従来作に一歩譲る感は否めませんが、それを補うようにツインGが全編をメロディックに駆け巡っており、特に鋭利且つキャッチーなGリフ、畳み掛けるスピーディなリズム、その中で2本のGが劇的に絡み合う②は、安易なKREATORクローンとは一線を画するSUICIDAL ANGELSの凄味を伝えてくれる名曲ですよ。
未だ高いテンションを漲らす、アルバム・タイトルに偽りなしの1枚。

火薬バカ一代 ★★★ (2020-04-03 00:01:00)


Capital of War / Division of Blood
ガリガリ刻まれる凶暴なGリフ、性急に突っ走るリズム、
煽るように畳み込むVo…と、SUICIDAL ANGELS以外の何者でもない
攻撃的曲調に、メロディックなGソロが鮮烈に切り込んで来るという
ガス・ドラックス(G)擁する現編成の強みを如何なく盛り込んだ逸品。

火薬バカ一代 ★★★ (2016-06-29 23:52:56)


Bullet in the Chamber / Division of Blood
Gリフ自体がメロディアスなので、メロディック・デス/ブラック・メタルにも
通じる味わいが、なきにしもあらずなスピード・ナンバー。
ドロドロ感がなく、カリッと乾いた疾走感はやはりスラッシュ・メタルしていますが。
攻撃的な曲調に華を添えるガス・ドラックスのメロディックなGソロも印象的です。

火薬バカ一代 ★★★ (2016-06-29 23:46:26)


Division of Blood

昨年、待望の初来日公演を行ったグリーク・スラッシャー筆頭、SUICIDAL ANGELSが’16年に発表した6thアルバム。
変化球で攻めてきた前作に比べると、今回はのっけからストレートな疾走感が復活。と言っても、ただ単純に従来のスラッシュ・メタル路線へと回帰したわけじゃなく、曲作りにおいてメロディを印象的なアクセントとして用いる術を、前作の寄り道から「お土産」としてしっかり持ち帰っている辺り、実に抜け目がなく感心させられます。
この新たな方向性確立に大きく貢献しているのが、新加入のガス・ドラックス(G)。通称ガス・D…って、ガス・Gのパチモンみたいですが(ロッテに対するロッチ的な)、ガリガリ鼓膜を削るGリフのシュレッディングのみならず、華麗にして構築美溢れるGソロを随所で披露する等、ギタリストとしての実力は本家にも匹敵。楽曲は彼が加入する以前に既に書かれていたそうですが、例え用意された楽譜であっても、やはり上手い演者がプレイすると放たれる輝きは段違いのレベルという。
特に、緩急を活かしたOPナンバー①、アグレッシブ且つキャッチーな③、メロデスならぬ「メロディック・スラッシュ」とでも言うべき⑦といった、スパスパと歯切れの良い疾走感溢れる曲調に、メロディックなGプレイが鮮烈な彩りを加える楽曲は出色の出来栄え。こうした軟弱にならぬ程度にメロディが活かされたサウンド・スタイルは近年のKREATORに通じるものがあり、これならミレ・ペトロッツァも激賞しますわな、と。

火薬バカ一代 ★★★ (2016-06-25 23:47:16)