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And Cosmos from Ashes to Dust (Usher-to-the-ETHER)


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And Cosmos from Ashes to Dust

2004年発表の2nd。
2011年にボーナスディスク付き2枚組で再発されてます。

今年新作もリリースした、ACHERONTASのメンバーがかつて演っていたバンドという事ですが…音質や展開等にプリミティブ寄りな部分こそあるものの、当時からオカルトでカルトな雰囲気を濃厚に漂わせつつ、印象に残るメロディを配したドラマティックなブラックをやってますね。ただ、メロデスっぽい泣きメロとNED系に通じる邪気を含むメロが混在するACHERONTASのメロ使いと比べると、この作品は「Nemesis Divina」期のSATYRICONを思わせる寒々しく邪悪なメロディが多く、ブラックメタルとしてよりストレートな印象。

また、音質はメロディが聴こえなかったり、耳に痛かったりといった聴きづらさは感じられないものの、時々ドラムの音が埋もれ気味だったり、お世辞にも良好とは言えない…んですが、その埋もれ気味のブラストが、真っ暗闇にひたすら落ちていくような感覚を覚えさせるんですよね…そこにトレモロリフによるメロディが被さると、その暗闇の底で超自然的で邪悪な何かが手招きしているような、非常に薄気味悪い、ブラック好きにとっては心地良い音像に…これはたまらないです(笑)

またヴォーカルもACHERONTAS最新作で見せたような異様な表現力はまだないものの、語りなどを入れてムードを出しているのがいいですね。個人的にこの人の語りのときの声がかなりツボだったりします(笑)。また、オープニングSE等ブラックメタルパート以外もこの頃から非常に凝ったものを作っていて、この路線で儀式アンビエント一枚作ったら結構需要ありそう…と思えるほど。…っていうか、最初聴いたときオープニングが凝りすぎててちゃんとRAWブラックが始まるのか不安でしたもん(笑)。

HM/HRの視点で見たら明らかにACHERONTASの最新作の方がクオリティが高いと思うんですが、単純に聴いていてうっとり出来る音になってるのはこっちですね。多少音質がRAWでも構わない、かつブラック特有の甘美な邪悪メロディが好きな方は必聴かと。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-12-26 22:52:39)