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Lights Out (Usher-to-the-ETHER)
.Posthum (Usher-to-the-ETHER)


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Lights Out

2012年発表の2nd。
着々と良いバンドを獲得するIndie Recordingsに移籍してのリリース。

前作でも一部に温かみを感じさせるような、儚いメロディを使ったパートはありましたが、今作ではその路線を大分押し進め、一般的なブラックメタルとはやや異なる、幻想的なムードも重視した、一歩進んだような作風になった感じですね。リフもシューゲイザー的とは言わないまでも、包み込むような感触がどこかに感じられるような、より音色に拘った音作りが成されているように思います。

ただ、ブラックの感性から離れたポストブラック勢と比較すると、バンドサウンドのダイナミズムも同時に重視してくれている辺りが、私好みで良いんですよね(笑)。個人的には現在のENSLAVEDの路線をちょっとだけオーソドックス寄りにしたような、プログレッシブな雰囲気を感じたり。ヴォーカルのエッジを引き伸ばすような、ガラついた叫び声なんか明らかにGrutle氏のパフォーマンスを意識してそうな感じがしますし。

前作も良質なブラックでしたが、今作も異なる路線ながら良いアルバムだと思います。ポストブラック的な感性をある程度持ちながら、ブラックメタルである事も捨てていないバランス感覚が好きですね。現在のENSLAVEDや、レーベルメイトのNETTLECARRIER辺りのバンドを好む方にお勧めです。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-09-13 22:47:50)


.Posthum

2009年発表の1st。

1曲目こそ近年のSATYRICONを更に無機質にしたような、淡々と恐怖感を煽るような、ややカルトな路線ですが、聴き進めるとプリミティブ的な寒々しいトレモロ疾走や、刻みリフや長いギターソロを含む、メタリックでメロデス好きにも受けそうな曲も出てきて、ぶれる事の無いブラックの芯を持ちながらも、バラエティに富んだ構成のアルバム。メロディも王道の寒々しい系だけでなく、どこか温かみを感じるメロウさがあるものも使っているのがいいですね。

個人的にこのバンドの音で最も特徴的だと思うのは、厚みのある、かつノイジーなギターリフの音色だと思う。これがミドルで淡々と聴かせる曲には摺り込むような圧迫感を、メロく疾走する曲には苛烈さをそれぞれ与えていて、音に説得力を与えているんですよね。ただ新進気鋭のバンドとしては、音がキッチリしていて粗い所が少ない印象で、もう少し隙があってもと思わなくはないかも。リフのノイジーな粗さも、明らかに作り込んだ感じですしね。…でもそう感じるほど、完成度が高いと言う事かもしれません。

アルバムのさわりのみ少し取っ付きづらさがありますが、堅実でクオリティ・センス共に申し分のないブラックメタルを演っていると思います。あまりオリジナリティなどは感じられないですが、ノルウェー産ブラック好きには聴いていて気持ちの良いアルバムなので、おまけして☆は3つで。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-09-21 21:32:59)