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Ahura Master-marga- (Usher-to-the-ETHER)


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Ahura Master-marga-

2011年…というか今日発売された1st。
まだ数回通しで聴いただけですが、かなり良いのでレビュー書きます。

帯のコピーを引用すると、このバンドは「民族的アプローチ」「キャッチーな楽曲」が売りのようですが…取り合えず前者に関してはほんと素晴らしいと思う。オープニング明けの2曲目のイントロでド派手に中近東メロディをかまされた時は、ベッドで聴いてたんですけど、もうほとんど飛び起きそうになりましたもん。それくらいインパクトがありましたね…。

RUDRAやMELECHESHを思わせるメロディを仕込んだギターワークといい、瞑想的な感覚を助長するパーカッションやサンプリングといい、何気にアレンジのセンスが良いと思う。ドリーミーなベースにパーカッションが絡み、メロディの夢見心地な美しさを引き立てるバラード「最果ての夢」なんて、若手とは思えないですもん。メロデスやパンク風のリフ捌きや、変拍子も取り入れたリズム等、常に全力な感じの演奏も若手らしくて実にかっこいい!ベテランミュージシャンの妙に落ち着いた演奏よりこういう音の方が私は断然好き。

ただ、「キャッチーな楽曲」、これに関しては手放しで褒められないかも。
キャッチネスの出所が、「中近東メロディの醸しだす異世界感」からくるフックではなくて、普通にロックバンドとしてのメロディの良さ、という感じなんですよね。確かにどの曲も(普通なら)グッと来る、耳に残る歌メロがあるんだけど…普通にインディーズのバンドや、V系、ジャパメタ辺りから出てきそうなメロで、歌メロに限っていえばいまいち中近東っぽさが足りない感じ。

特に中近東っぽさを売りにしているわけでもないJ-POP、例えばモーニング娘(最近お気に入り・笑)でも「踊れ!モーニングカレー」や「恋のダンスサイト」みたいな中近東風の歌メロを書いてるというのに、民族的アプローチを売りにしてるバンドがこれはどうなの?って感じです。まあ、その分普通のロックファンにも取っ付きやすくはなってますが。ヴォーカルも上手さもあって聴きやすいけど、ちょっとここだけは期待外れかも。

という訳で、「なんで1曲でも強烈に中近東風の歌メロを書かないの?」という疑問は残りつつも、それ以外はかなり満足できた一枚。なんだかんだいって歌メロも悪くないですし、中近東フレーバーの入ったアレンジは素直にかっこいいと思えます。しかし、やっぱり中近東歌メロでシリアスな世界観が難しいから演らないんでしょうか…上で挙げた曲もコミカルな曲ですし。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-06-23 21:01:15)