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All Hail Pessimism

スウェーデンのブラックの1st。
ShiningのNiklas Kvarforthや1349のSeidemannが参加。

ShiningはⅣとⅤを聴き、個人的にプログレ具合が過剰で物足りなく感じたが、こちらは純度の高い紛う事無き鬱ブラック。
純粋なディプレッシヴブラックまでとはいかないが、
精神を黒く染め上げ別人格に変えてしまうようなトレモロや毒ガスを凝縮したかのような刻み等印象的でありながら確実に精神を蝕むフレーズを味わえる。

また、ブラックにしてはノイジーさの少ない音質であるが、芯の通った重厚な音で、それが妙な迫力と陰鬱さを放っており、この手のブラックとして理想的な音質だと思う。
更には、 ③の感情が消え失せていく苦しみの様な物悲しいギターソロ等、普遍的なメタル要素がありながらも、十分な鬱度や濃い瘴気を放っている点も素晴らしい。

インストの①、⑤、⑨はなくても差支えないと思うが、Shiningと共通する所であるNiklasのヴォーカルとプログレ要素が適度に配置されているのも良い。
ドスの効いたがなり声やデス声とノーマルの中間の様な醜いヴォーカル等元々えぐいヴォーカルが優れたリフワークのおかげで更にえぐみを増している。
狂人の心が一瞬狂気を保たまま休息をとるようなピアノや退廃感を煽るブラスも、曲の暗黒性や流れを壊すことなく適度に挿入されている印象。

ShiningのⅣ辺りを聴いてもっとブラック成分が欲しいと思った方は是非。
エクストリームメタルとしての品質をも併せ持った、超高品質な鬱ブラックである。

気に入り度…92/100

おすすめ…La Vinteren Vare Evig

netal ★★★ (2015-07-16 19:55:09)