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Channel Zero

今は泣きドイツのShark Recordsからデビューしたベルギー産スラッシーの1st。まずは一聴して、そのワールドワイドな基準値を超える質の高い音楽性に驚く、物資不足な東欧圏の貧しい国とは思えないメジャーな質感、この手のバンドはどこか貧乏くさい一面が出るのだが、そういうハンディを微塵も感じさせない近代的なスタイルを披露。重ね合わせたリフワークに煽られるよう聴き手を扇動するのだが、スピードやパワーだけで押し切るのではない攻撃的だがメロディアスなツインギターのフレーズを軸に、タイトなリズムが躍動する劇的な展開を際立たせ飽きがこないよう工夫している。歌い手もジョン・ブッシュを彷彿とさせる場面もあり、デビュー作とは思えない貫禄のある歌声を聴かせバンドサウンドの頂点に鎮座、先人達が手本とは言え上手く作り込んでいますよね。

失恋船長 ★★★ (2021-12-27 14:12:20)


Channel Zero

ベルギーのスラッシュ・レジェンド、CYCLONEのメンバーだったエグゼヴィア・カリオン(G)らによって結成されたパワー/スラッシュ・メタル・バンドが、'92年にドイツのSHARK RECORDSから発表したセルフ・タイトルのデビュー作。
メロディをしっかりと追いつつ、語尾をシャープ気味に吐き捨てる歌唱法がマイケル・クーンズを思わすVoと、堅牢に編まれたリズムと重厚な音作りがLAAZ ROCKIT風で、摩擦係数高めのGリフに、疾走感と構築感を併せ持った楽曲は初期FORBIDDEN風・・・と、まぁ要するにもろベイエリア・スラッシュ風味のサウンドを、アルバム全編に渡ってパワフルに展開(②のイントロなんてLAAZ ROCKITの“PRELUDE”まんま)。音だけ聴いたら絶対にベルギーのバンドだとは思わんですよ、これ。
流石に前記2バンドほど演奏にキレはないが、収録各曲のカッコ良さの平均値はかなりのレベルで、重量感溢れるリズムに乗って、鋭利なGリフが疾走する様はガッツポーズ物のカッコ良さ。特に本作の魅力が凝縮されたOPナンバー①と、メロディックなツインGとダイナミックな曲展開が炸裂する⑦は、アルバムのハイライト的な名曲。
次作以降顕著になるヘヴィ・ロック路線で成功を収めたCHANNEL ZERO的には、本作は実は例外的な内容だったりするのだが、とは言えその素晴しさは未だに色褪せない。リリース当時は、FORTEやMYSTIKのデビュー作なんかと共にかなり聴き込んだ覚えがある、非常に愛着ある1枚。

火薬バカ一代 ★★★ (2011-03-10 22:39:52)