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第七章「美しくってごめんね」 (2012年)
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第七章「美しくってごめんね」
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解説 - 第七章「美しくってごめんね」
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1. Usher-to-the-ETHER (2012-02-09 22:22:44)

2012年発表の、(2ndミニをカウントすれば)7th。

一応、つんく氏プロデュースのグループの直近の作品(モーニング娘「12,スマート」、Berryz工房「7Berryzタイムス」、スマイレージ「悪ガキッ1」)は3枚とも聴いていて、どの作品を聴いても彼の才能の豊かさに感心するばかりだったんですが…このアルバムではなんか煮え切らなさを感じてしまいました。曲は丁寧に、真摯に作ってあると思うし、ソロ曲ではメンバーが個性的な声を持ってることも良く分かるんですけど、なにか足りない印象があるんですよね…。

その原因は、つんく氏のプロデュースの方向性と彼の上手く作れる曲の方向性が食い違ってるからだと思う。上記のアルバムと比べると、衒いのない正統派アイドルソングっぽい曲多めなんですが…つんく氏って、例えばAKBの「Everyday,カチューシャ」やSUPER☆GIRLSの「がんばって青春」みたいな「普通のアイドルポップ」って、意外と苦手にしてますよね。この作品では「桃色スパークリング」が顕著にそういう路線を狙った曲だと思うんですが、悪くないけどどこか「らしくなさ」「無理してる感」がある気がします。

その代わり、歌謡曲的哀愁メロディのダンサブルな曲、ファンクやトラッドなど、様々なジャンルを分かりやすく消化して提示した曲、コミカルで楽しいアッパーな曲、クラシックなロックにルーツを持つ曲などでは、常に結果を出してる感じ。前作はつんく氏の18番の哀愁ダンサブル路線に、グループの持つ洗練されたイメージが見事に嵌まった「Kiss me 愛してる」「会いたいロンリークリスマス」などの佳曲があり、アルバムの山場になっていた感じですが、その手の曲の少ない今作は少々平坦に感じてしまう。

まあ、彼らしいドラマティックなクサメロの聴ける2曲目、コミカルな感じが聴いていて楽しい3、5曲目、ロックテイストの強いリズムと陽性のメロディの調和が心地良い4曲目など、個々の曲の出来は決して悪くはないと思う。ただつんく氏の才能も十分に発揮されてないし、メンバーのポテンシャルも完全には引き出せてないような印象は受けるかも。まだやれる感があるというか。…この路線を貫くなら、もうある程度曲は外注しちゃっていいんじゃないかなぁ…と思います。



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