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DUM SPIRO SPERO (2011年)
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DUM SPIRO SPERO
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解説 - DUM SPIRO SPERO

2011年8月3日、FIREWALL DIV.よりリリースされた8th Album。
前作『UROBOROS』から2年9ヶ月振りとなるオリジナルアルバム。
「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」の制作過程の時からアルバム製作が始まっていたが、3月11日に起きた東日本大震災によりレコーディングが一時期中断された。雑誌「AMON」で、震災後に制作された曲の中に地震の影響が多少入っている曲の存在が明らかになっている。
発売1週間前に海外で発売されてしまう事態(日本においてもその輸入盤が楽天などでも販売されてしまう。)が起き、これが引き金となってYouTubeやニコニコ動画に日本ではまだ発売されていないにも関わらず、楽曲を無断公開する事態が発生した。
アルバム発売を目前に、全国のCDショップのうち選ばれた店舗で、メンバーがゾンビと化した特別デザインのポスターがランダムに披露された。また、同デザインが施された街宣車が東京の街中を走った。
オリジナルアルバムとしては、オリコンデイリーチャートで自身初の2位を獲得した。
全米ビルボード200で、初登場135位を記録したが、前作『UROBOROS』に比べ、順位、売上枚数ともに下げる結果となった。


チャート最高順位
2位(オリコン)
4位(J-CD)
135位(アメリカ・Billboard 200)


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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. 名無し ★★★ (2011-08-03 17:28:30)

UROBOROSで新境地を見出だし、さらにそれを追求し手中に収めた…って感じか。
アルバム曲は全体的に言葉にできません。シングル曲の激闇のガテラルが聴こえやすくなった気がする。
まだまだ彼らの活躍は終わりそうにないね。このアルバムを聴くとそう思える。



2. チャイチャイ ★★★ (2011-08-03 22:11:54)

名盤「UROBOROS」をも凌駕する程の恐ろしい完成度。
今までよりもはるかに複雑かつ難解になった曲構成は勿論、
各パートとも技術的な面での進化が著しいです。
たったの三年弱でこれほど進化できるバンドを他に知りません。

本人達でさえもジャンルが分からないと言うほど幅広い音楽性で、
DIR EN GREYとしか言いようがない、DIR EN GREYでしかありえない、
そんな作品だと今まで以上に強く感じました。
プログレッシブさもあり、デスメタルやハードコアの凶悪さもあり、
それでいて、初期のV系的な要素もわずかながらも感じられたり。
何より今回感じたのはドゥームっぽさが増した事です。
「ワルシャワの幻想」のTRIBUTEや「罪と規制」に感じられたような、
ドゥームの要素にさらに様々な要素をごちゃ混ぜにした感じです。

7弦ギターと5弦ベースを使用し、よりヘヴィになった印象。
特にDieが今までずっと6弦ギターを使っていただけに、
その変化は聴き手以上に本人達にとって大きいと思いました。
楽器隊の中で特に変化を感じたのはベースToshiyaです。
スラッピングを多用したゴリゴリのサウンドは圧巻です。
それでいて、LOTUSやVANITAS等では一種の美しさを感じさせます。

そして、京のボーカルは声のレパートリーが尋常じゃないほど多く、
ただ叫ぶにしても物凄い数の叫び方がある、そんな歌い手になりました。
クリーンボイスの方もUROBOROSの時以上の高音域を出していたり、
メロディ自体も非常に多彩で非常に面白いなぁと感じました。
その上、種類だけでなく声のクオリティ自体も上がっていて、
低音のデスボイスとホイッスルボイスの進化が著しいです。
今までは飛び道具的な使い方だったホイッスルも、
今ではそれで歌詞をなぞって曲を掻き乱していくような、
他のボーカルではまずありえないようなボーカルラインになっています。

個人的に特に良かったのはVANITASです。
「アクロの丘」に少し似た雰囲気のように思いました。
昔のDIR EN GREYの名残が感じられて懐かしさも感じますが、
それでいて明らかに進化している事を感じさせる曲でした。
激しい曲だと「獣慾」が圧倒的に存在感がありました。
また、シングルで既に発売されている「DIFFERENT SENSE」は、
シングルで散々聴いたにも関わらず全く色褪せず、カッコいいです。
「LOTUS」と「激しさ~」はシングルとは音がかなり変わっていて、
既に聴いた曲なのに新鮮ささえ感じるほど違いが大きかったです。
「LOTUS」はシングルよりもアルバムのほうがずっと好きです。
シングルよりもライブに近いような感じがしました。

ボーナストラックはとにかく「羅刹国」がカッコイイです。
原曲と曲構成自体はそこまで大きく変わっていないのですが、
サウンドと京の声は原曲と比にならないほど進化しています。
また、「AMON(Symphonic Ver.)」は面白い音の融合で、
ボーナストラックらしい楽しめる音源だなぁと思いました。
デモ音源はアルバム本編のものに比べればやはり劣りますが、
単純にデモ音源を聴けるという事自体が面白いなぁと感じます。
Remix音源は改-kai-に近いような進化を遂げています。
おそらく、好きな人はかなり少ないように思えます。

そして、DVDでは貴重なインタビューが聴けます。
京のインタビューがほんのわずかなのが残念ですが、
アルバムに対するメンバーの想いが詰まっています。
どれだけ彼らが本気なのか、そういうものを感じました。
また、ライブ映像もライブ音源ではないにせよ、
非常に迫力のあるクオリティの高い映像作品だと思います。
こうして見ると、DIR EN GREYのライブは本当に全力だと感じます。
さらに、DVDには残のPVまで収録されている豪華っぷり。
初期の残-ZAN-の面影を残し、懐かしさも感じられるPVでした。

12600円と高額で、LPも使えないので初めは高いと感じましたが、
曲は勿論、デザインの凝りや様々な購入特典などを考慮すると、
この値段でも十分満足できる作品だと思います。




3. カズチン ★★★ (2011-08-05 14:46:51)

「Uroboros」からの路線をさらに突き詰め、凄いアルバムを作り上げましたね。
近年の作に見られるハードコア/デス的なアプローチもありつつ、個人的には哀愁感があるメロディも感じ、
静かなパートやドゥーミーなパートは儀式的な雰囲気も感じられ、
それらが複雑ながらも上手く絡み付き、唯一無二な音楽性を作り上げたなぁと感じました。
楽曲もさることながら、プレイ面でも素人のオレが聴いても上手くなってるなぁと思いますね。

後はこのバンドを語る上で欠かせないのが京ですね、
前作あたりからグロウルやらさまざまなシャウトが一気に増えた気がしましたが、
とうとうガテラルまで使うようになって、激しいパートはかなりブッ飛んでますね。
しかしメロディアスなパートはとてもきれいに歌い上げ、ほんとすごいですねこの人は。

DIRファンはもちろんのこと、ダークな音楽に耐性があるロック/メタルファンはぜひ聴いていただきたいです。
ちなみに自分は通常盤を購入、値段もさることながら、
本編以外のCDはいつも数回しか聴かないのと、でか過ぎるというのが理由というファン失格気味な感じですw




4. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-08-05 22:36:33)

個人的な印象では、「前作を超えた作品」ではなく、前作とは異なる方向を向き、かつ前作よりも深い位置に行ってくれた作品という感じですね。

前作は、「どす黒い靄に包まれるような音で、聴き込むうちにその靄が聴き手の中で形を成していくような作品」というイメージだったんですが、今作を初めて聴いたときは「神や魔のような、自分の感覚を超えた超常的ななにかが、遠くに存在する気配がする」というイメージでした。つまり、前作では最初から音に対して「当事者」として接する事が出来た感じでしたが、今回は行き過ぎてて最初は(物凄い作品である事は分かるけど)何がなんだか…というでしたね(笑)。

前作では演奏にしろヴォーカルワークにしろ、直接的に攻撃性や叙情性を描く場面も多かった感じですが、今作は全ての音が1つの情景を描いているような感じで、パッと聴きでのキャッチーさは減退している印象。特に顕著なのが冒頭の「狂骨の鳴り」~「The Blossoming Beelzebub」の流れで、初聴時こそ戸惑ったものの、気付けば繊細かつヘヴィなギターワークを含むアンサンブルと、それに呼応するヴォーカルワークと歌詞世界の紡ぎ出す、悪夢のような情景の虜になっていました。

今まで、特に初期のDIRはヴォーカルを立てるような曲作りをしてきていて、前作すらその傾向は残っていたように思うんですが、今作は全ての音が対等に鳴っていて、またそれでなければ表現できない世界観を描いていると思うんですよね。Dani Filth以上のキレを見せるホイッスル交じりの喚きや、ライブで曲の合間に演っていた「声を使った表現」を、更に進めたような、想像力に満ちた表現方法など、明らかにヴォーカルが進歩しているのに、こういった印象を覚えるほど、曲作りのほうも進化しているのではないでしょうか。

…こう書くと、分かりにくい作品に思えるのかもしれませんが…確かに、一度聴いただけでは全貌を把握できない深遠さはあると思います。しかし、シングル曲のサビにおける、V系出身ならではの歌謡的なキャッチネスに富んだメロ、「欲巣~」の曲芸じみた絶叫、「暁」の舟唄のような妙に耳に残る歌い回し、「Vanitas」のエモーショナルという言葉では片付けられない歌声など、音楽は歌しか聴いてないような非音楽ファンが聴いてすら、引っかかるであろうフックもあり、決して聴き手を突き放していないところが素晴らしい。

前作はよくOPETHが引き合いに出されたようですが、今作は安易に「OPETHを超えた」とはいいませんが、まっさらな状態でお互いの最新作を聴いて、より衝撃を与えられるのはDIRの今作であると思う。
例えば、昔のプログレだとか、ブルースベースのロックだとか、音楽誌などのオピニオンリーダー(うるさがたとも言う)にも受けが良さそうな要素を安易に、あからさまに導入することなく、自分達の音楽性を発展させている姿勢は、本当に尊敬できる。こうした想像力を持ったバンドが、国内外にもどれだけいるのだろうか…。
ちなみに、DIRはメタルかどうかについて論争があるようですが、私はメタルでいいと思う。だって、これだけ想像力に満ちた音も内包している、メタルというジャンルに対して誇りを持ちたいですもん。

…なんかめっちゃ褒めてるようですけど、実は私も通常盤を買ってます(笑)。いや、12600円って高すぎでしょう…。某所で中古品やアウトレットも合わせたら、ブラックメタルのCDが20枚くらい買えそうですもん。流石に、一枚にそこまでは出せませんね…羅刹国はめっちゃ聴きたかったですけど。ヌルいファンですみません(笑)。




5. 名無し ★★★ (2011-08-06 03:03:46)

そんなに当てにならないレビューを掲載するB!誌でまさかの94点評価がされていた今作。
これ過大評価し過ぎじゃね?と思ったものですが、何度か聴き込んだ後だと高評価なのにも納得できました。
初聴時では「なんやこれ?」って気分になりますが、一度聴いて全貌を把握したら一気に良くなる。
正しい意味でのスルメ盤といった感じ。
今作からは個人的にドゥーミーな哀愁、叙情性を強く感じたので、
KATATONIA等のメロディックドゥームが好きなら是非お勧めしたい一枚。

それと今作は海外盤のdeluxe editionに羅刹国とシンフォ版AMONの2曲がボーナストラックとしてついています。
国内の通販サイトでdeluxe edition含む輸入盤が一般発売日である8/3より1週間程前に注文出来るという事態が発生した為急遽発売中止になり、
ボートラ付きの輸入盤を購入できなくなったことで、自国のファンはこんな歯がゆい想いをしていたのかと曇ることが出来ました。



6. ぽこ丸 ★★★ (2011-08-30 15:59:11)

相当久々にじっくりDirの音楽を聴きましたが単純に素晴らしいです
V系時の面影は一切無く完全に別バンドとして機能しています
路線変更は大正解だと思います。って今更ですよね(笑)

詳しい楽曲解説は他の人が仰ってるので割愛させて頂きます
かなり癖の強いアルバムですが中毒性はかなり高いです!
次は最高傑作と名高いUROBOROSを聴いてみます




7. みかえるおーかーふぇると ★★★ (2011-11-27 11:38:09)



前作で見せた宗教的な世界観をさらに煮詰めており
2曲目THE BLOSSOMING BELLZEBUBから聞き手に対しては
かなり間口を狭めているようにも感じ取れますが、
その分ハマれば抜け出すことはできません。
最初から最後までダレることなく一気に聴くことができます。

個人的にはこれからもこの路線で行ってほしい・・・。



8. Ray-I ★★★ (2012-12-23 23:17:38)

メジャー8枚目のアルバム。
このアルバムについては前作とは方向性が似ているようで違う作品。
そうなるのも仕方のないこと。前作のスタイルはすでに完成しきっており、
次にアルバムを作るなら今回のように別の深化を辿らざるを得ないでしょう。
RADIOHEADで言えば『KID A』と『Amnesiac』みたいなものです。

情報量が多すぎるゆえにスルメ盤という評価を下しやすいという難点がございますが、
それでも彼らの(スタジオ内における)実力が向上したのは嬉しいところ。
京の叫び声は言わずもがな、あのギターがソロを弾くまでに成長!
これは一番大きな進化だと私は思っています。ライブはさておいて。
後はライブでの実力が追いつけば完璧です。




9. S&A ★★★ (2013-06-17 23:49:05)

前作と同じく初めて聴いた感想は「?」でした
2曲目のTHE BLOSSOMING BEELZEBUBは特にテンポが変わるわけでもなくスローな曲ですが何故があっさり聴けます
3枚のシングル勢もいい出来です
(激闇はシングル版だとアルバムで浮くためかアルバムに合わせてある感じはしますが私はシングル版の方が好きかな…)

締めの2曲は初めて聴いたときから虜になってしまいましたね
中核にあるDIABOLOSもなかなか好きですがVINUSHIKAの方が展開が多く好きですね
総合的に見るとアルバムとしてはUROBOROSより好きですね

ただ前作とは似て非なるものなのでどちらが好きかは人によって結構別れると思いますね
私としてはどちらの路線で進んでもらっても好物なことに変わりはありませんがw



10. 音楽大好き人間 ★★ (2013-12-27 15:12:41)

個人的には演奏技術がかなりのスキルアップしたと思いました、特に好みなのが、流転の塔です。
ですが前作より世界観が重苦しく、尚且つ聞きにくい曲も有りました。DIRの昔からのファンの人には
あまりお勧めできない作品です。
ですがこのアルバムは全体的に成熟したと思います。



11. めあ ★★ (2016-02-11 08:53:34)

UROBOROSという名盤のあとに生み出された、こりゃまた名盤。
今回も初めて聴いた時の取っつきづらさというものは存在するものの
前作で強まった宗教的な雰囲気は醸し出しつつ、激しさ〜やLOTUSといった
聴きやすい楽曲やアルバムの構成によってだれずに聴くことができます。




12. 名無し ★★★ (2016-12-13 14:43:18)

このアルバムが一番いい
この良さに気づくのにディルを聞き始めてから2年はかかったけどw
本当の音楽好きにオススメしたい


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