不気味なジャケ、いかにも、なタイトル、あとはこれがメタルじゃい!という楽曲群があれば完璧であったのだが。肝心のそれが伴わなかった89年の彼らのアルバム。決して失敗作ではナイヨーと言っておきます。ただ、初期作品のメタメタしさとは打って変わってメジャー志向の、ロックンロールをベースにした楽曲が中心になっています。傾向としてそれは徐々に表れて来てはいたのですが。とうとうメタルではなくなってしまいました。なにやらスレイドのmama,we're all crazy nowのスペイン語カヴァーもやっちゃってます。もうノリノリ路線。初期のマイナー臭ぷんぷんの正統派メタルな彼らに惚れた自分にはちょっと残念でしたが、楽曲もそんな悪くないし、おっ!ってなる曲もありました。まだまだメタルにも未練がありそうな曲もあります。全体としてみるとマイナー中のマイナーです。この作品から聴き始めるのはお勧めしませんが、なんか、ときどき聴きたくなる独特の味のある作品です。