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GENOCIDE CHAPTERS (2010年)
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GENOCIDE CHAPTERS
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解説 - GENOCIDE CHAPTERS
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-04-03 22:26:09)

2010年発表の3rd。

今でこそ完全にシンフォニック・ブラックのスタイルですが、このバンド、以前はインダストリアル/EBMを演っていたらしいですね。その感性のせいなのか、最近のバンドに多い、ド派手なキーボードと共に爆走するシンフォブラックとはやや異なる路線で、妖しげなキーボードを巧みに使って重々しく破滅的な情景を描いていくような音ですね。

メロディのセンスはかなり良く、特に中近東っぽいメロディが印象に残る「Transformation within Fictional Mutation」などは出色の出来。ジワリと破滅が忍び寄るようなムードは、煌びやか、とは言い難いですが、「Midian」「Bitter~」期のCRADLEのようなホラーっぽい雰囲気があると思います。

ただし、雰囲気重視のせいか、バンドサウンドとキーボードの関係に、ちょっと物足りなさを覚える感じもしますね。バンドの上にキーが乗ってる感じで、今ひとつ「絡み」の濃厚さが足りない感じ。バンドの音自体(特に刻みリフ)も少し作り物っぽさがあるのが気になる。まあ、印象的なフレーズが多いので帳消しにはなってますが。

あと、1曲目がラスト近くまでキーが脇役なので、少し取っ付きづらく感じるかも。アルバムの構成上は、この1曲目がなにか悪魔的なものを呼び出す儀式のようでもあり、悪くはないんですが。シンフォ系期待した聴き手に真っ先に届く音としてはインパクトが少ないかも。

雰囲気物であることと、メタルであることのバランスが良く、ホラー的な情景をシンフォブラックで味わいたい人にはお勧めの作品。ただ、個人的にはそのバランスが良すぎて、却って小粒に聴こえてしまうかも。もう少し壊れた部分があっても良かったとも思います。



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