ジャケットの如き黒さ、幽玄さに満ち溢れ、静と動、美と醜の非常に緻密なコントラスト、劇的な展開を味わう内に、意識が別世界にトリップしてしまう感覚さえ覚える。 どす黒くも美しい、死の香りが漂う世界が一部の隙もなく展開されており、アコギ、ピアノなどのアレンジがそれらを引き立たせている。 Still Lifeの時のようなどこか甘美な叙情感は少し薄れたが、代わりに寂寥感が強くなり、それもまた暗黒性を際立たせている。 Mikaelのヴォーカルも実に素晴らしく、威厳溢れるグロウルと甘美なクリーンの使い分けが前作以上に進歩している。