なお、曲名はイタリア語で、 1. Fading Of Reason 2. Psychic Waves Of Consciousness 3. Mirage Through The Memories 4. Born Due To Unknown Reasons 5. Open Sky Greyness 6. Along The Farewell Horizon と言う意味らしい。
ブラックとしても、様々なメタルの良い所を凝縮したエクストリームメタルとしても質が高いアルバムで、 ブラックの良さを殆ど消さずにキャッチーさと両立できている作品の好例になっている。 そういう意味では、スタイルは違うがKeep Of Kalessinの『Armada』等と同様、21世紀のブラック像の一つを示した作品と言っても過言ではないと思う。
激情的・叙情的なトレモロを只管掻き鳴らしつつ疾走するカスカディアンライクなブラック…なのだが、このアルバムはこの手の中でも扇情力がトップクラスではないだろうか。 この手合いのブラックはアトモスフィアの醸成に重きを置きすぎて柔らかくなりすぎる場合もあるが、このアルバムではそういった「甘さ」を一切感じさせない所が素晴らしい。 Altar Of Plagues等の様に曲の押し引きをはっきりさせる事は少なく、クリーンギター等による小休止も入ってたりするものの、全体を通して激情性を貫いている所が好印象。