GTR唯一のライヴ・アルバム。 アルバム1枚分しかレパートリーがないが、充実した内容である。 YESのRoundabout、GenesisのI Know What I Like、更に両Steveのsoloが聴ける。 といった点が本作の売りかと思う。新曲のPrizefighterも秀作で、 スタジオ1枚であっけなく解散したことが惜しまれる。 優れたライヴアルバムと言える。
'80年代のHEARTと言えば、Heartと本作が双璧をなす。 プロデューサーは、Herat以降、超売れっ子になったRon Nevison! そんなわけもあって、本作は前作同様の産業ロックの王道路線を踏襲している。 全体的には前作以上に分かりやすいメロディ・ラインをもつ曲群で構成されており、 その分ハードさがやや後退している感がある。それはそれでいいと思う。 本作の魅力は、Annの優れた歌唱力に裏打ちされた良質のハード・ポップ を存分に収録しているところではないかと思う。Aloneは、その好例であろう。 その他にもWho Will You Run To、These's The Girl、You Ain't So Tough、 Stranger Of The Heartなどハイライト曲を挙げるときりがないほど。 本作を評して、佳曲揃いの傑作と称しても過言でない。
John Wettonの魅力は、ハスキーvo.と楽曲の良さかと、私は思う。 彼がHRに足を踏み入れたのは、'70、'80までであるが、'90以降のハード・ポップに君臨している姿もまたいい魅力を放っている。 誰もが認める彼に求めるステイタスには、'70ではKING CRIMSON、U.K.、'80ではASIA、'90以降はsoloがあげられる。しかしながら、プログレから産業ロックを経て、ハードポップに至る過程には、もっと複雑な経歴を彼はもっている。有名どころでは、URIAH HEEP、WISHBONE ASH、FAMILY、ROXY MUSICなどがあげられる。このような幅広い活動の中で、私が彼のHR的な貢献が高い作品としてお勧めしたいのは、KING CRIMSON、WISHBONE ASH、ASIAである。また,ハードポップという観点では、soloの諸作品、ASIAやU.K.の数曲にその魅力が内包されている。ジャンルに関係なく聴いてほしいひとりと思う。 最後にWetton作の私的代表作。 Starless、Fallen Angel(以上KING CRIMSON)、In The Dead Of The Night、Randevouz 6:02、Nothing To Lose(以上U.K.)、That's That(Wishbone Ash)、Caught In The Crossfire全曲、ASIAほぼ全曲、Suzanne(Wetton/Manzanera)、Battle Lines、Hold Me Now、Space And Time(以上Voice Mail)、The Last Thing On My Mind、Emma、Afterall(以上Arkangel)、Heart Of Darkness、No Ordinary Miracle、Where Do We Go From Me、Second Best、I've Come To Take You Home、Who Will Light A Candle?(以上Rock Of Faith)などなど
先日、発売となったWetton、今世紀初の作品。全11曲に、ボーナス2曲の構成。 作風は、近年のsolo作品に類似している。またバラードの比率が高いのも特徴。 癒し系の曲が散聴されるのも特徴か。11の賛美歌風アカペラは、その代表。 私は、1、2、4、5、7、10、11がいいと思う。HR系はほとんど距離が遠い感じがする。 HRとしての魅力はないがWettonの曲はやはりいいと認識させる作品といえる。 5はKC時代のStarlessの歌部分にやや似、3はMoody BluesのA Night In Satinにかなり似ている気がする。
WOMANを彷佛とさせるライトなメロディアス・バラード。 アルバムの締めくくりにもふさわしい荘厳な曲である。 SPACE AND TIME、WALKING ON AIRという空間的・かつ・ 夜のムードを醸し出す曲群の締めくくりにもなる ドラマチックな曲。 この曲を聴くと、星空と月明かりが浮かんできます。
JOURNEY。彼らは'70後半~'80中盤までの音楽シーンでは不可欠なバンドのひとつだったと思います。彼らに求められた要素の多くは、ストレートなHR、劇的な展開の歌曲、S.Perryの詠唱入りバラード、そしてライヴ・パフォーマンスにあったのではないでしょうか。それを見事に昇華させた'81~'84頃は、彼らの中でも傑作と謳われることが多いESCAPE、FRONTIERSの発表期になる。この二枚で彼らは、前人未到の領域へと足を踏み入れた気がする。良くも悪しきにも捉えられる産業ロックというジャンルにおいて、偉大な足跡、形態を築いた業績は大きいといえよう。再結成以降のスタイルには、この時期の模倣が多くあるのも、彼ら自身も認知していることなのだろう。もちろん、それ前後における彼らも、またそれなりの魅力を放っている。INFINITY~DEPARTUREに至る3部作には、S.Perryのハイトーンvo.を駆使した正統なアメリカン・ロックが具現化されていると思う。また、当時の音楽業界に対するアンチテーゼ的な姿勢で望んだRAISED ON RADIOは、率直にいい曲はいつになってもイイという彼らのレクイエムにもなっている。私は、そんな彼らをメロディアスHRの最高峰グループと賞賛したい。分派したBAD ENGLISH、THE STORMを生んだという点でも、メロディアスHRの貢献度の高いバンドであったと思う。
出世3部作の最終章。色彩豊かな歌曲群からなる本作は、 彼らの中でアメリカン・メロディアスHR的な完結型とみなされてもおかしくない。 妙に明るくなった感じで拍子抜けする部分もあるが、聴きやすさでは格段の 向上を果たし、チャート的にも成功をおさめた名作。 Any Way You Want It、Line On Fireは、キャッチーなメロディアスHR曲として、 お薦めしたい曲。
<隠れた名曲> journeyの名バラードは? Open Arms、Faithfully。あと、もう1曲あるじゃない。 Lightsかな。ちがう~~。口惜しいけど、知名度低いな。 Little Girlsは、あまり知られていないけど、僕はOpen Arms以上に評価してるバラード。そもそもこの曲がDream after Dreamに収録されていること自体、不当であると思う。 ダークな印象があるけど、泣きメロ、哀愁漂う奮因気、steve perryの甘くて美しいヴォーカルライン、全てが素晴しい。J.Cain加入前に、Journeyが優れたバンドであったことを認識させる曲であると思う。
名作である。ハードな曲(Separeta Ways、Chain Reaction、Edge of the Blade、Rubicon)、ミディアム・バラード系の曲(Send Her My Love、After The Fall、Faithfully、Trouble Child)といった出来の良い曲が絶妙なバランスで配されているのがイイ。また、この時期は充実していて、Only The Young、Ask The Lonelyが生まれたのもうなずける。なぜ、この2曲をTrouble Child、Back Talkに差し替えたか疑問が残る。全12曲ではいけなかったのかな?
出世3部作の第一章。vo.にSteve Perryが新加入して、歌曲が飛躍的に向上した作品。 '78作。プロデュースは、Queenで手腕を発揮したRoy Thomas Baykerで、 シンプルな曲にディストレーションぎみの重厚なバッキングで音に深み与えている。 この系統の音、私は好きで、Anytime、Wheel In The Skyなどで聴かれる。 ハイライトは、前述の2曲に、Lightsか。いずれもシングルカットされ、小ヒットした。 これらに私は、透明感あるプログレバラードPaitientlyを 一聴することをお薦めしたい。
そして、3人が残った。本作は、80年代最後のアルバムである。 と同時に解散も必然的に迫っていたアルバム。 RAISED ON RADIOは、80年代のメロディアスHRの代表作である。 そして、メロディアスHRのレクイエムとも言える。 MYV戦略用のVTRによるプロモートを一切行わず、Radioのエアプレイにかけたのだから。 そういう意味でタイトルが象徴的である。う~~ん、泣けるね~。 さて、肝心の内容であるが、メロディアスで、シンプル!!なハードロックである。 劇的な展開、重厚な音が後退してしまったのだ!!。 しかしながら、これはこれでイイと感じさせるのが凄い。 Be Good Toyourself、Suzanne、Raised On Radioのハードロック・ナンバー、Girl Can't Help It、I'll Be There Over Youといったミディアム・テンポの曲、Happy To Give、Why Cna't This Night Go On Foreverといったバラードなど、 JOURNEYらしいとなぜか感じてしまうのだから。 ラストのWhy Cna't This Night Go On Foreverは、いかにもJOURNEYらしいメッセージを持っており、曲自体が劇的で感動ものです。 本作は、80年代JOURNEYのレクイエムにふさわしい作品だったと思う。
J.Cainいわく、コンサート会場をあとにするファンへのメッセージ・ソングとのこと。それはともかく、確かにLost in twilights in memory...と始まる歌詞には、訴えるものがありますね。 レクイエムRAISED ON RADIOのラスト・ナンバーにふさわしい佳曲だと思います。感動のフィナーレ。そして、また会う日まで。JOURNEYらしいメッセージ・ソングですね。感動!!