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MESSIAH - 最近の発言
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Fracmont

スイス産スラッシュメタル2020年作
昨年末に発見し、再結成モノで最も衝撃的だった作品。随分前に解散した筈だったが、前作のメンバーが結集して新作を出すとは思っていなかった。
ライヴ盤やEPを除けば、実にUNDERGROUND (1994年)以来、26年ぶりのフルレングスアルバムじゃないかな。
地元スイスで絶大な人気があったようだが、ここでも書き込みを見ても、MESSIAHはマニアご用達で日本ではあまりに無名な様子。
知名度が低くコレクターアイテムとしてただ持っておきたいという類いのバンドではなく、魅力のある特有の味わいが楽しめることをもっと広めたいところだ。
この盤発表直前に3曲入りEP「Fatal Grotesque Symbols ⸗ Darken Universe」が発表されており、新曲1曲以外は、看板曲かつ迷曲Space Invadersと
ホッキョクグマサウンドExtreme Cold Weatherが最新の音響で録り直しされており、後期作品からのチョイスは無い。このEPからは、後期作品の硬派な魅力よりも
Extreme Cold Weather時代の独自性を志向しているのかと思わせる。今回の新作は、後期作品の硬派なギターの音質から繰り出されるリフといった魅力が影を潜めて
中音域から高音域を際立たせ、深めの残響音を効かせる初期作品の音響に回帰したと思わせる。オーソドックスで真面目な後期作品の音響的魅力を代償とし
レアで独創性豊かな音響を選択したことは好みが分かれる点で、とてもリスキーな選択だろうと思う。当然当時の録音状態から飛躍的にクオリティがアップしている。
初期と後期は別の味わいがあり、どちらも捨てがたいところだが、ボクとしてはオンリーワンな個性である初期のエクストリームな感触が蘇ったことに拍手を贈りたい。
後期作品に一貫していたMESSIAH(救世主)に相応しいテーマの楽曲群であることが素晴らしい。曲中には神聖さを醸し出すシンセサウンドが挿入されており
爆発的な演奏との対比は、このサウンドの救世主的世界観を想像させる。テンション高めなリフ、突発的にスピードアップし滅茶苦茶に掻き毟る感じは
元来MESSIAHが持っていた固有の魅力であり、その魅力は全く失われることなく、むしろ最大限に発揮されている。
今回のジャケ、ローブを纏った血塗れの男が描かれている。当初このブラッディなジャケに違和感を感じていたが、ここ3ヶ月くらいこの作品を堪能して改めて見ると
背景の山岳には鷹が飛び交い、救世主であるローブの男が何故か水たまりで腰まで水に浸かっているシチュエーションがむしろ面白く、趣きを感じさせる。
CDケースサイズ×9の大きさのポスターが同梱されているが、壁に貼るかどうか悩ましいところだ。血塗れじゃなければ玄関先に飾ってもいいんだけどな。

kamiko! ★★★ (2021-02-26 11:49:49)


Space Invaders / Powertrash
このバンドの魅力は初期のデモテープ時代に凝縮されているが、特に異質さを感じさせるのは、このスペースインベーダーだ。
特に優れた楽曲というワケではないが、The Doomから始まりAntichristで終わるこのアルバム内で、とてつもない存在感がある。
単なるブラックメタルやドゥーム、スラッシュメタルとは一線を画す独創性を志向していることが、この楽曲から伝わってくる。
このセンスがMESSIAHの大きな魅力だ。

kamiko! ★★★ (2021-02-24 01:45:43)


Rotten Perish

スイス産スラッシュメタル1992年作
前作「CHOIR OF HORRORS (1991年)」から飛躍的にクオリティアップした、MESSIAHの音楽性の完成形を思わせた作品。
ジャケがより世界観に忠実なデザインになり、額に入れて飾りたくなるほど味わい深いアートワークに変化。
なんといってもこの盤の魅力は、硬派な最適な歪みを持つギターの音像にある。派手過ぎず、過去作のような特殊なギターサウンドではなく
HM路線のオーソドックスな音像となり、そのギターが奏でる構築的な個性的なリフがより引き立つ。本来このジャンルに求められる魅力が
大幅にアップした印象だ。前作までのB級感が払拭されて、このジャンルのサウンドではトップクラスの味わいがある。
しかし、過去作までにあった、狂気をも思わせる突発的にエンジンがかかるような破天荒な勢い、特有のグルーヴ感がほんの少し影を潜めた感はある。
初期のアンダーグラウンド臭や滅茶苦茶に掻き毟る毒気は、クオリティの上がった録音状態により失われた。ただ、それを代償としたとしても
MESSIAHの魅力や持ち味は決して失われておらず、破天荒さの喪失・粗雑だからこその魅力が喪失したものの、音響と楽曲クオリティが
それを補って余りあると感じさせる。
前作同様に描く世界観が「救世主」ぽいところが良い。また、このバンドは面白い独創的なテーマの曲を多く残すが、この盤もしかり。
Living With a Confidence(自信を持って生きる),Alzheimer's Disease(アルツハイマー病)あたりの楽曲が、このバンドらしい味わい深さがある。

kamiko! ★★★ (2021-02-24 01:36:42)


Choir of Horrors

スイス産スラッシュメタル1991年作
「Extreme Cold Weather(1987年)」と比べると、演奏が整然とし、中音域以上を強調したギターから、より聴き易い音質に変化している。
この変化は悪くない。が、MESSIAH特有の個性が若干薄まった感がある。とはいえ、独特なリフ構成や突発的なテンポチェンジといった
固有のサウンドは失われていない。むしろ、録音状態が向上し、過去作で感じられる粗雑・未完成感が払拭されたと感じさせる。
しかし、個人的には、MESSIAHの盤ではお気に入り度は低い。磨かれていないダイヤ原石的な「Extreme Cold Weather(1987年)」が持つ
未完成ながらも特殊な音質で構築される音楽性からの喪失感の方が大きい。また、クオリティ的に完成形を見たと感じさせるRotten Perish(1992年)への
過渡期を思わせる作品であり、前作と次作のクオリティの高さの狭間にある感じだ。それでも、完成度は高い。
ホッキョクグマイメージが消えたこの盤から、本来バンド名から想起される世界観(Messiah=救世主)がより強く感じられる。
Choir of Horrorsの教会イメージ、Lycantropus Erectus(恐らく狼男)、Münchhausen Syndrom(自傷行為を伴う精神疾患)などの曲想が
魅力的で、まさに救世主メサイアがその独創的な世界に導いてくれるのだ。

kamiko! ★★★ (2021-02-23 00:17:52)


Extreme Cold Weather

スイス産スラッシュメタル1987年作
MESSIAHを初めて体験したのは高校時代友人が持っていたこの盤を聴かされた時だったが、当時は魅力がさっぱり理解できなかった。
スイスといえば、Hellhammer~Celtic Frost、Coronerというレジェンド級バンドがいるが、当時はメタル未開拓な辺境のイメージは持っていた。
国籍による情緒の違いを意識し始めた頃で、スイスメタルに興味を持った頃に初体験をしたワケだが、少なくとも音楽性よりもアンバランスなジャケの
インパクトがとにかく印象に残ったバンドだった。高校時代から随分経ってからこの盤をゲットしたが(たぶんリマスター盤で2002年ロシア盤)
ジャケが可愛いといって当時の女友達に持ち帰られすぐに紛失。昨年再び購入に至ったワケだが、とりあえず同じ作品を何度か体験してわかったのは、
原盤、2002年露リマスター盤、今回ゲットしている2018年独リマスター盤では、中盤以降の収録曲が異なっている。リマスター盤はそれぞれお得感があるが、
2018年独リマスター盤には迷曲Space Invadersが収録されているのが嬉しい。ちなみにロシア盤にはデモ時代の音源が数曲収録されていた。
もしゲットしたいと考えているなら、どのリマスター盤にするかをよく調べてからゲットして欲しい。
凍てついた氷の大地にホッキョクグマがいる実写のジャケに、トゲトゲしいバンドロゴが大胆に描かれる、メタルジャケとしては珍しいデザインである。
そのジャケのインパクトは絶大で、初体験時には全く理解不能だった世界観も、今となっては辺境メタル特有の味わいが感じられて素晴らしい。
ジャケのインパクトが強いため、そちらの話題性が先行しがちだが、MESSIAHの音楽は唯一無二の個性、激しさ、豪胆さがあり、ハマれば抜け出せない。
この盤のサウンドの特徴としては、低音をカットし中音域以上を強調したかのようなエクストリームなギターの音にディレイをかけた感じが他には無い個性を放つ。
また、デモテープ時代「Powertrash(1985年)」には、まるでHellhammerのような、ポンコツ紙一重でありながら魔性・暴虐さが前面に出た強烈な独創性があったが
そこで培われた豪胆さ、突発的な、爆発的な勢いがこの盤には宿っている。ジャケイメージが手伝って、ホッキョクグマの獰猛さを描いているように感じられて
とても深い味わいがある。また、一応ジャンルはスラッシュメタルとしたが、デモテープ時代にはアンチクリスチャン的な楽曲もあり、ブラックメタル要素もある。
ヴォーカルはどちらかというとブラックメタルスタイルだ。また、ドゥーミーな要素もあり、結構多彩な楽曲である。ギターソロは滅茶苦茶に掻き毟るような
勢い任せの激しさがある。同郷Hellhammer全盛期頃に世にデモテープが出ていることもあって、Hellhammerの影響を強く感じさせる音楽性である。
このバンドはマニア向けだとは思うが、地元スイスでは絶大な人気があるようで、その魅力はもっと広く知られて然りだ、と思う。

kamiko! ★★★ (2021-02-22 23:40:13)


Rotten Perish

3rd『CHOIR OF HORRORS』に引き続き、プロデューサーにスヴェン・コンクエストを起用して制作、'92年に発表された4thアルバム。
ホーリーな雰囲気を漂わせた、序曲①の美しい余韻を引き裂くようにスタートする②の、凶悪且つ重厚な
Gリフ&リズムの「刻み」を聴けば明らかなように、今回は、最終的なミキシングがフロリダの
MORRI SOUNDスタジオにて行われているだけあって、低音を強調した湿度高めの音作りや、
完全にデス声へと移行したVoのグロウルっぷり等、前作に比べ「デス・メタル度」が飛躍的にアップ。
この重苦しいサウンド・プロダクションはかなり好き嫌いが分かれるところなれど、楽曲自体は『CHOIR~』の作風を
継承しており、耽美方向への拘りも健在。と言うか、ストーリー性を感じさせるジャケット・アートワークといい、
(コンセプト・アルバムなのかな?)、アルバムのOPやED、中盤(⑤)にムーディな楽曲を配して本編の流れに
起伏を生み出す手法、そして、相変わらず構築美を漂わせたGプレイなど、ことドラマ性の演出に関しては、
前作以上の拘りを感じさせる内容に仕上がっているんじゃないかな、と。
中でも、ブルータルな曲調の中で閃くアコギが一際強い印象を残す④、スラッシーな疾走感、ダイナミックな曲展開、
そして、ダーク且つ劇的なメロディを紡ぎ出すGとが一体となって畳み掛けてくる⑦は、アルバムのハイライトを飾る名曲。
(ちなみに⑧は、アメリカの知る人ぞ知るエピック・メタル・バンド、MANILLA ROADの名曲のカヴァーだ)
3rd『CHOIR OF HORRORS』と並んで、MESSIAH入門編にお薦めの1枚。

火薬バカ一代 ★★ (2009-03-11 22:11:00)


Choir of Horrors

スイスは、ツーク州バール出身のデス/スラッシュ・メタル・バンドが、'91年に発表した3rdアルバム。
MESSIAHと言えば、コープス・ペイント施したメンバーが、低音の全く効いていないスカスカなサウンドの下、
邪悪でチープなブラック・メタルを全力で演奏していた1st『HYMN TO ABRAMELIN』しか知らなかったので、
アンドレアス・マーシャルが手掛けたダーク・ファンタジー調のジャケット・アートワークも美麗な本作を
初めて聴いた時は、向上著しいサウンド・プロダクションといい、疾走感はそのままによりドラマ性を高め、
ズッシリとしたヘヴィネスが宿った楽曲のクオリティといい、全体的に大幅なグレードアップが図られた
内容の充実っぷりに「化けやがったなぁ」と、かなり驚かされた覚えあり。
重々しく疾走する刻みの細かいGリフや、低音咆哮型(以前はギャアギャアとした喚き型だった)Voのグロウルこそ、
デス・メタリックなブルータリティを発散しているもののの、本編にはデス・メタル特有のドロドロとした粘着性や
病的な雰囲気は薄く、その作風はどちらかと言えばヨーロピアン・スラッシュ・メタル寄り。ダイナミックな曲展開に、
しっかりと構築されたフレーズを奏でるメロディックなG、そしてアコギを有効に用いて、楽曲に「静」と「動」の
ドラマを演出する手腕は、同時代のジャーマン・パワー・メタル的ですらあり(スヴェン・コンクエストを
プロデューサーに招いた成果か?)、取り分け、賛美歌調の荘厳なイントロで幕を開ける①、起伏に富んだ曲展開で
畳み掛けて来る⑤、荒涼とした雰囲気を撒き散らしながら疾走するインスト曲⑦、そこから繋がり、ラストを劇的に
締め括る⑧といった名曲を聴いていると、「より正統派HM色を強めたMORGOTH」なんて形容詞も思い浮かぶ。
デス・メタル/スラッシュ・メタル、双方のファンにお薦めできる優れもモノの1枚かと。

火薬バカ一代 ★★ (2009-03-08 02:40:00)


Choir of Horrors

改行をミスりました。すまない…。

インスマス ★★ (2007-02-17 18:59:00)


Choir of Horrors

何作目かは不明だが、91年のアルバム。プロデュースはRAGEの名作「TRAPPED!」
を手がけたスヴェン・コンクウェスト。レーベルはNOISE、ジャケットはあの
アンドレアス・マーシャルと来ると、コテコテのジャーマン臭が漂ってきそう
ですが、そこはやはりMESSIAH、アンドレアスもジャーマン系でおなじみの
ファンタジック調とはうって変わって、デス風味満点のナイスな作品を提供して
おります。
中味はというと、これが暗さと湿り気を帯びつつ爆走と耽美のメリハリの利いた、
正に欧州スラッシュの理想型となっております。どの曲も素晴らしいけど、個人的
にはフラメンコ・ギターをフィーチャーしてメランコリックに疾走するインスト“NORTHERN COMMAND"がハイライトかなあ。全体的にアコギの使い方が効果的で、
いや~聴かせる。ヴォーカルは程よくグロウル、程よくシャウト(笑)。
この手が好きなら「カッコいい!」と思えるタイプかと。全8曲、40分弱という
長さも、個人的には正にジャスト。マニアックなバンドですが、他の方々もおっ
しゃっているように、聴く価値は大アリ!

インスマス ★★ (2007-02-17 18:57:00)


Extreme Cold Weather

2ndアルバムです。
デス/ブラック系のバンドにありそうなバンドロゴの下に、なぜか白熊の写真という前代未聞のジャケットです(笑)
音自体はほとんど前作と変わってませんが、曲展開を意識したような部分が出てきています。
とはいえ相変わらずボーカルは無茶苦茶なシャウトをしているので、あんまりわからないかも(^^;
勢いと力強さで畳み掛ける様は相変わらずカッコ良すぎます…。スラッシュファンはマスト。
私のは再発盤のようで、ライブ音源とデモ音源がついてます。
ライブは意外に演奏がしっかりしてて音も良い(私にとっては)ので無茶苦茶カッコいいです。
まさにスラッシュメタルの醍醐味はこの攻撃性に有。

PICO ★★ (2007-01-31 17:19:00)