前作から実に二年ぶりの新作。コロナの混乱を経ての今作。ファンとしてはライブ中止などの障壁を乗り越えて自分の耳に届いた今作。正直言ってマンジーニのバンド内でのドラマーとしての立ち位置はこれまでの作品の中でトップレベルに完成されている(そして安定の変態プレイである。)アルバム全体の雰囲気としては、AWAKE('94)~A CHANGE OF SEASONS('95)のあたりを踏襲しているような気がしますね。特に5曲目のTranscending TimeはInocence Fadedなどと似た雰囲気をメンバーも認識しているようですし。あとは2曲目、3曲目、6曲目とかもそんな感じかな?7曲目のタイトルナンバーは、メンバー(少なくともラブリエ)はA CHANGE OF SEASONSを意識したらしいんですが、僕が聴いた感じ、それとはまたニュアンスが違った感じだなぁと思いました。全体的に見ては、非常に充実した内容だったのではないでしょうか。僕自身はとても満足しています。
70年代型のロックのヴァイヴを現代に蘇生させた新生EUROPE。どこを切っても憂愁美が溢れ出るメロディに心も濡れるぜ。ギターも太くエモーショナルで、ジョーイとジョンの二人から生み出されるケミストリーに震えます。全部そうなどだが昔なら My Woman My Friendなんて絶対にやらないよね。明るくポップなものが聴きたい人は昔のアルバムを聴けばよい。