いきなり首根っこつかまれ引きずりまわされるような、危険、凶暴なまでの勢いがラストナンバーまで続く。(Anarchy In the U.K.はご愛嬌だが。) それでもIQ高そうな曲構成は相変わらず。 知能指数の高い極悪ヤンキーがクスリ摂取して凄いスピードでカミソリを振り回し、スプリンター真っ青の勢いで走り抜ける姿がすごくカッコ良く見える。 という感じのアルバム。
A Tout Le Mondeのセルフカヴァーの意味がイマイチよくわからないが、 RUST IN PEACEあたりからの作風を総括したような内容になっている。 それで目新しさは感じなくとも、高いクオリティを維持し続けているのはさすが。 今回は安心して聴けたが、次回作にはもう少し刺激を要求したくなる。 ボーナストラックのカヴァーはあまりに意外な選曲で笑える。
2枚目にしてランディ・ローズの遺作となったアルバム。 どうしてもランディのギターに意識的に耳を傾けて感傷に浸ってしまう。 それに、なかなか冷静に評価できずに、つい感情的になってしまうほど彼らの楽曲、演奏が素晴らしいのだろう。 最後を飾る、妖しく美しい「Diary Of A Madman」は圧巻の一言に尽きる。