近いうちにまた『幻』になるでしょうから、未聴の方は今のうちに押さえておきましょう。 確かに北欧勢によくみられるD.PURPLE直系のHRで、SILVER MOUNTAINみたいに突出したところ(すさまじいGとKeyの演奏とか)は余り無いかも。 しかし“HOWL IN THE SKY"“SUMMERLOVE"は北欧メタル史を語る上で外せませんね。 磨けばもの凄く輝きそうな原石って感じがまた堪りません。(結局、磨かれる事無く消滅してしまいましたが・・・)
91年発表のライブ盤。邦題『狂熱のライブ・イン・ヨーロッパ』 2ndアルバム『SIGN IN THE SKY』ツアー時に収録されたものだが、この時点で既に次作『GO ALL THE WAY』でも歌っている新Vo(名前忘れた)に交代している。 地元スイスでのLIVEということもあり、観客の反応は上々。 音質的にはギターの音が引っ込んでしまったり、テープのノイズが入っていたりと褒められたものでは無いけど、臨場感はある(音質のよいブートレックみたい?)。 7曲(輸入盤は6曲)しか入っておらず、ミニアルバムと言っても良いくらいの内容。それで\2500は高いなぁ・・・と当時は思った。 発表のタイミングも何かヘンだったし、すぐ廃盤になったし、中古市場でも余り見かけない。今となっては結構レアかも。
そうそう、“曲差し替え"“曲順入れ替え"はB!誌上でもちょっとした話題になってましたね。 結果的には“Can't Get Enuff"はアメリカでヒットしたし、“Miles Away"は大ヒット。 どちらも個人的には大好きとは言えないけど、シンプルで覚えやすく、HMリスナー以外にもウケそうな出来。その点では彼らの(もしくはレコード会社の)勝利か? 1stの加工されたサウンドと比べ、割と生音に近い音作りだが、打ち込みらしきドラム(Can't Get~)、管楽器の音(Easy Come~)、ラップ調の歌(Baptized~)等、多彩なアイデアが練り込まれている。 でもやっぱり“Rainbow In The Rose"“You Are The Saint~"“In The Heart~"といった曲に彼等ならではの魅力を感じてしまうな~。
前任GのR.サーゾが荒い音色&クセのあるピッキングスタイルだっただけに、ダグの華麗でスムーズなプレイにはかなり違和感があったなぁ。ホントに上手いんだけどね(かといって強烈な印象も無い)。ケリーの声&歌唱力で「ああHURRICANEの作品だな・・・」と認識できる感じ。楽曲もなかなかキャッチーでメロディアスでLAメタル風ありブルーズ調ありと趣向を凝らしてるんだけど、これまた決定打に欠ける・・・あれ?全然オススメになってませんね。悪くはないんですよ、本当に。 前作までの硬派でちょっと影のあるサウンドに伸びやかなVoが乗る感じが好きだったんで。 ダグのプレイという点においてはDIOの新作(KILLNG THE DRAGON)よりかは楽しめるかな~と・・・。
LAメタル四天王の一角にも挙げられたSTRYPER。 (モトリークルー、ラット、あともう1つは忘れちゃった) バットボーイズ的なイメージを前面に出すバンドが多い中、STRYPERの天使の如き清廉潔白なイメージはとても新鮮でした。 黄色と黒の縞々模様のコスチューム(工事現場か?という意見もあった)に身を包み、美しいコーラスやツインGを活かした楽曲で多くのリスナーを虜にしました。 それと、リードVo兼Gのマイケルの美しい超高音ヴォイスも一聴の価値アリです。 (デビュー当初、私は彼のことを女性だと思っていました。それぐらい容姿・声ともに美しかった!) 未聴の方にまずお勧めなのは、大躍進を遂げた3rd「TO HELL WITH THE DEVIL」です。コーラスとツインGのハーモニーが美しいヒット曲“Calling on you",これまたコーラスの使い方が絶妙な“Free"、心温まるバラード“Honestly"、殆どアカペラ状態で歌い上げる“All of me"、彼等のアグレッシブサイドにおける名曲“More than a man"等聴き所満載です。 4th「IN GOD WE TRUST」も超お勧めですが、「音が整理され過ぎていてHMとしての魅力に欠ける」なんていう意見もあったりします。その辺が気にならなければ3rdと同様の(それ以上の)STRYPER節が堪能できること請け合いです! 近々新曲(!)2曲を含むベスト盤が出るらしいので、これを機会に彼等の音楽に触れてみるってのも良いんじゃないでしょうか。
90年発表のデビューアルバム。 中身は典型的なLAメタルサウンド。 テクニカルなリードGをはじめ、実力は充分に感じさせるのだが、平均的な楽曲が多くてフックが感じられない。 そんな中で際立って輝くのがメロディアスで躍動感のある④“FIND ANOTHER WAY"とパワーバラード⑥“HOLD ON TO TONIGHT"。 アルバムにおいては特にソフトな2曲なのだが、その他のR&Rタイプの曲がやや凡庸なだけに(LIVEでは映えるかもしれないが)、特に印象に残る。 この2曲の路線で攻めていったら彼等の運命も変わっていたかも?なんて思ったりする。 ところで、この後の彼等を知ってる方がいましたら教えてください。ちょっと気になります。 大化けしそうな実力は感じられただけに見捨てるには惜しいバンドでした。
'88年発表。若手HR/HMバンド隆盛の時代だったんで、ベテランには辛い時期だったかも。「BONJOVIを意識した作風」等と言う口の悪い人もいた。④“Media Overkill"でトーキングモジュレータ(リッチーサンボラがLivin' On A Prayerでやってるやつ)を使ったから?ちゃんとアルバム全体聴いたのかな~。前作「LOVE AT FIRST STING」のほうが明るいしポップだし、コアなファンの非難の的になりそうだが、結果的にアメリカで売れちゃったから余り攻撃されずに済んでいるような気がする。 私的には「超」の付くお勧め盤です(ウリ時代に固執してる人は除く)。 「LOVE AT ~」のポップ性+「BLACKOUT」のHM性+初期の湿り気・暗さも少々といった感じで、かなりオイシイと思うんだけど。楽曲も粒よりだし。