書き込み2回目。今度はちょっと真面目バージョン。 時代背景は正にYOSIさんが述べている通りなので、「PAINKILLER」が発表された'90年近辺、'88~'91年に発表されたHMの代表作に注目し当時を振り返ってみたいと思います。 MEGADETH:「SO FAR、SO GOOD...SO WHAT!」('88)、「RUST IN PEACE」('90) METALLICA:「...AND JUSTICE FOR ALL」('88)、「METALLICA」('91) SLAYER:「SOUTH OF HEAVEN」('88)、「SEASONS IN THE ABYSS」('90) METAL CHURCH:「BLESSING IN DISGUISE」('89)、「THE HUMAN FACTOR」('91) HELLOWEEN:「KEEPER OF~PART2」('88)、「PINK BUBBLUS GO APE」('91) PANTERA:「COWBOYS FROM HELL」('90) RIOT:「THUNDERSTEEL」('88)、「THE PRIVILEGE OF POWER」('91) ...と挙げるとキリが無いんですが、ここからおおよその流れが見えてきます。 つまり、スラッシュ(またはそれ寄り)の音楽形態が特徴だったバンドは、スピード・アグレッションを若干落しつつメロディを持ち込みはじめており、逆に正統派の(←余り好きな言葉ではないんですが分かり易いので)HR/HMバンドはスピーディで攻撃的な面を増幅させ、共により多くのリスナーにアピールをしていた時代が見えてきます。この頃にメロディック/パワーメタルの概念が誕生したように思います。 そこにHMの本丸PRIESTがあの「PAINKILLER」を持ってきたので、余計に注目されたのですね。 確かにここでコケていたらPRIESTは永遠に立ち上がれなかった可能性は大です。ベテラン勢が売上・音楽の方向性共に悩み苦しんでいた時でしたから。そんな折PRIESTは意識的か否かは別として見事に時代に呼応した作品を世に出し、眠れるHM戦士をも呼び起こす事にもなったのです。 そしてこの隆盛こそがROB脱退事件の導火線になったのでは、と私は思うのです。
PRIESTファンと思われる方のHPを幾つか拝見してると、DISCOGRAPHYにこのアルバムが無かったり、HISTORYをみると「DEFENDERS~」の後がいきなり「PAINKILLER」だったり(苦笑)と「TURBO」と並んで扱いの悪いこと・・・(涙)。 ちゃんと聴いているのかね?せっかくPRIESTを知ったのに、このアルバム素通りしちゃ勿体無いよ。とても当時解散を視野に入れていたバンドとは思えないから。 当時MAIDENの「SEVENTH SON OF~」(←これまた評価低かった)と並んで愛聴してました。今思うとベテランHMバンドにとっては不遇の時代だったのかも。
マニア諸兄姉の方々はご存知であられるでしょうが、そうでない方々に紹介させて頂きたい。 これは93年当時CBSソニーから「STAR BOX」なる企画モノの1つとして発売された。PRIESTのほかにもREO SPEED WAGON、WHAM、BANGLESなんかの「STAR~」が出ていた。 中身はと言うと単なるベスト盤。目玉の未発表曲が入っている訳でもなく、リマスターがされている訳でもなく(多分)、選曲に関しても恐らくPRIESTはノータッチだろう。 ブックレット(表紙は激ダサ)が結構分厚いので、写真や豊富なコメントが見られるかと思いきや、KKダウニングの解説と歌詞・対訳のみ。公式ベスト盤「METAL WORKS」が発売されて間もない頃だったせいか、KKのコメントが非常にぶっきらぼうだ。ま、仕方あるまい。選曲は以下の通り。 1.EXCITER 2.THE SENTINEL 3.BREAKING THE LOW 4.SOME HEADS GONNA ROLL 5.GREEN MANALISHI 6.BEYOND THE REALMS OF DEATH 7.HOT ROCKIN' 8.SINNER 9.LIVING AFTER MIDNIGHT 10.ROCK YOU ALL AROUND THE WORLD 11.DISSIDENT AGGRESSOR 12.YOU'VE GOT ANOTHER THING COMIN' 13.ALL GUNS BLLAZING 14.HEAVY METAL いわゆる有名曲を押さえつつ、各アルバムから満遍なく選ばれている。レコード会社が選曲したとすれば妥当なところ。恐らく本作は現在廃盤であろうし、再発なんて無いだろうから見つけ次第GETした方かいいかも。中身云々よりも資料的価値が上といえよう。