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桑田佳祐 - Keisuke Kuwata - 路傍の家にて ★★★ (2024-12-21 02:48:54)

キラキラサウンドのアカルいポップな音像に社会派な歌詞というギャップが堪らない曲です。地上げをテーマにした歌詞で始まり"やがては恋路まで対象に…加えて間接直接の愚例"とは法案に上がっていた消費税のこと。地価高騰などバブル景気の世にあっての風刺がピリリと効いたプロテストソング、大好きですねー。


BILLY JOEL - The Bridge - A Matter of Trust ★★★ (2024-12-20 22:11:59)

1986年表題10thアルバムから2つ目、通算40thシングルで全米チャート10位に入ったギターオリエントのシンプルなミディアムスローナンバー。アルバムからして前作"An Innocent Man"から次作"Storm Front"への過渡期=文字通り架け橋とビリー自身が振り返っている通り、この曲も結婚し父親になったビリーが"信用""信頼"という真面目なテーマについて饒舌に語る内容となっています。曲のカッコよさと併せて歌詞もじっくりお楽しみあれ。


桑田佳祐 - Keisuke Kuwata - 今でも君を愛してる ★★ (2024-12-20 02:10:40)

お得意のパターン、別れた彼女への想いを未練たっぷりに呟く歌です。BEACH BOYS風の心地良いイントロは恐らく一人コーラス、その後の展開もさり気なく多彩で桑田本人のみならずプロデュースに加わった小林武史のセンスも影響しているのでは。職人芸をちりばめただけに本人お気に入りらしく玄人受けする曲と言えますね。


桑田佳祐 - Keisuke Kuwata - 哀しみのプリズナー ★★★ (2024-12-19 02:40:02)

ソロ1stアルバムのオープニング。タイトルだけならLINDA ROSTADTの"Prisoner in Disguise"を連想しますが、むしろDAWNの"幸せの黄色いリボン"がハッピーエンドになる前のように悲痛な内容です。つまり主人公はリアル囚人の男で、英語のリフレインと最後の日本語歌詞に込められた心情をクールでお洒落な曲調に乗せて表現しています。非シングル曲ながらファン人気は高いようで。


桑田佳祐 - フロム イエスタデイ - One Day ★★★ (2024-12-18 01:45:17)

1986年11月、KUWATA BANDラストシングルとなる4th。前作に引き続きオリコン1位獲得と"1年限定"効果は止まるところを知らず。曲自体は以前から出来ていたらしく、KUWATA BANDでは唯一となるこの思い切り寂しいバラードをフェアウェルソングとして持ってきた感ありですね。ELTON JOHNやBILLY JOELを思わせるピアノ主体の叙情的なバラード。C/WはC.C.R.の"Have You Ever Seen the Rain"をカバーしています…おっ、趣味が合いました。


桑田佳祐 - フロム イエスタデイ - スキップ・ビート (SKIPPED BEAT) ★★★ (2024-12-17 02:41:53)

助平な私がこの曲にコメントしていないとは不覚でした。1986年7月"MERRY X'MAS IN SUMMER"と同時発売のKUWATA BAND3rdシングル。当初はデビュー曲になる筈だったのが大人の事情で後回し、そしたらサザン時代を通じて初のオリコン1位と結果オーライ。JOHN LENNONやJIMI HENDRIXへのリスペクトを思わる部分もありますが、大部分はアレの描写にモザイクをかけたような歌詞です。して音楽は文字通り松田弘の"ビート"が響く黒っぽいロック、迷曲でありながら名曲ですよ、受け狙いでカラオケの持ち歌に是非どうぞ。


桑田佳祐 - フロム イエスタデイ - Merry X'mas In Summer ★★★ (2024-12-16 01:48:30)

1986年7月"SKIPPED BEAT"と同時発売のKUWATA BAND2ndシングル。レゲエ調のリズムに乗せて南半球のクリスマスを歌う、クリスマスソングだけどサマーソング、そして失恋ソング。南半球ではクリスマスは夏…確かにそうなんだけど実際に曲にしてしまうとは何たるセンスでしょう。見方を変えればグローバルとも言えますね。やはり桑田、只者ではありませんよ。


THE ALFEE - THE RENAISSANCE - 星空のディスタンス (long version) ★★★ (2024-12-15 03:52:14)

1984年1月"メリーアン"に続く17thシングルとしてリリース、オリコン最高位2位の大ヒットとなり人気を決定付けました。実際は遡ること10年前に原曲が出来ており、前シングルのヒットが無駄にならないよう手直しして出したと言いますから大したものですね。更にアルバム収録のlong versionはエンディングの約1分が追加されるという凝りよう。ハッピーエンドになりそうでならない、スケールを感じさせるドラマティックな作りゆえ、私は観てませんがドラマの主題歌になったのも納得の名曲。さて約800kmというと彼女は何処にいるんでしょう? 因みに元ネタは米フォークソング"500 Miles"。


THE ALFEE - Single History Vol.Ⅲ - 木枯らしに抱かれて… ★★★ (2024-12-14 03:23:29)

当時二十歳のキョンキョン20thシングルとして1986年11月リリース、オリコンでは№1は逃がしたものの最高位3位と大ヒット、翌'87年の紅白とその後も永らく彼女の代表曲の1つとなっています。キョンキョンver.はバグパイプの音が特徴ですね。さてALFEEのセルフカバーは'87年3月"サファイアの瞳"のC/Wが初出でタイトルも"木枯しに抱かれて…"となります。また標記ベスト以前の'88年5月"BEST SELECTION II THE ALFEE"で既にアルバム収録されました。アルフィーver.は歌詞にキョンキョンには無かったタイトルが歌われているのが特徴。という訳でどちらも名曲・名演、それが正当な評価かと。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 悲しみはメリーゴーランド ★★ (2024-12-13 02:08:20)

大作の最後を飾る短めのミディアムバラード。"夕陽に別れを告げて"のアウトロから飛んできたこの曲のタイトルは遊園地の遊具に準えた"歴史は繰り返す"。日本と近隣国とのデリケートな問題を扱い、フォルクローレに乗せて桑田の義憤が静かに炸裂します。プロテストソングは歓迎しますが、マイナー調で終わるのは好かんので☆2つ。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - Long-haired Lady ★★ (2024-12-12 02:55:50)

ラテン風味のちょっと崩した(日本で言う)AOR。ディレイをかけた多重録音による桑田の声の輪唱ハーモニーが↑ソロみたいに聞こえる訳ですね。"波音"が聞こえるホテルで二人が"裸になる前"の状況を描いただけの歌詞から色々想像できますが、最も有力なのは不倫、それも"Hello darkness"とあるように破滅確実といった所でしょうか。フランス語まで使ってそんな泥沼を表現するのはサザン流。でもこういう曲調なら"恋人も濡れる街角"の方に軍配を上げます。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 怪物君の空 ★★★ (2024-12-11 01:52:33)

まず江川卓とは無関係でして、語り主が乗る戦闘機を巨大怪物に例えて漫画のタイトルを拝借したものです。曲調はハードロック、冷戦における核の脅威を歌った反戦歌であり受験戦争と絡めて絶妙な歌詞になっています。"開きっぱなしのマシュルーム"の続編とも取れます。そんな曲がオロナミンCのCMソングに起用されたことも含めて、今思うと凄いセンスですよね。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 夕陽に別れを告げて 〜メリーゴーランド ★★★ (2024-12-10 02:37:47)

高校時代の桑田少年、特に卒業の頃の思い出を歌ったフォーク調の曲。歌詞はサザンにしては普遍的で誰でも共感できる内容となっています。彼の母校は鎌倉・鶴岡八幡宮の裏手にある建長寺の隣とのことですから、アルバムタイトルの由来がここでハッキリ理解できる訳ですね。多くを語らずとも名曲決定。アウトロは"悲しみはメリーゴーランド"の一部がインストで付いてきます。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 最後の日射病 ★★ (2024-12-09 03:20:00)

"南たいへいよ音頭"以来のベーシスト・ムクちゃんこと関口和之によるハッピーでトロピカルな曲です。サビの"Hi! Lifeは絶頂(やま)ね~"が繰り返され耳に残りますが、それ以外は平凡ですね。タイトルの日射病とは熱中症の一種で、当時はこの呼び名しかなく時代と共に日射病→熱射病→熱中症と段々包括的なものへ変わってきました。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 星空のビリー・ホリデイ ★★★ (2024-12-08 02:39:58)

貧困や人種差別と闘いながらもクスリやアルコールに蝕まれ1959年に44歳で他界し、1972年には自伝に基づいた映画が公開された不世出のジャズヴォーカリスト・BILLIE HOLIDAYを哀悼し想いを馳せた身に染むバラードです。優しい曲調ながら"Baby あの頃見たglory 孤独な黒い肌のblues"とあるようにそういう女性の壮絶な人生を語る極めて真剣で奥の深い曲となっています。例え私みたいに当人のことを知らずとも名曲決定でしょう。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - Please! ★★ (2024-12-07 02:27:35)

残念ながら知られざる不人気曲。"夏の恋は""消滅哀愁""独り身に泣ける""秋の色"という寂しい歌詞に、曲調は幻想的でモダンなR&Bブルーズといった趣の(日本で言う)AORです。アウトロの最後に2回だけ"Sunshine of Your Love"のリフをまんま流用してパタッと終わるのも不思議な感覚ですね。そこだけが聴き所と言ってしまえば身も蓋もありませんが。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - Brown Cherry ★★ (2024-12-06 03:11:04)

音的にはカッコいい、それも洗練されたロックテューンですねぇ。なのに歌詞はいきなり"愛撫我多裸婦""みんな仲良くLINCOLN"などなど日本語にも英語にもなる当て字満載のエロエロ、タイトルからして何かのスラングらしく"明日ホール""Say Joey"ってとにかくヤバいことこの上なし、良く言えば冒険的なんですけど。"KAMAKURA"レコーディングにおける極限状態の中2時間で完成したとは桑田の弁。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 顔 ★★ (2024-12-05 01:59:35)

ん…まぁお世辞にもイケメンじゃないのは万人の知るところである桑田がルックスを大真面目に嘆くDisc 2の1曲目です。レゲエなのは間違いないけど何かリズムが不思議だと思ったら、サノモトの"Someday"みたいに歌メロが8分休符から半拍ずれて始まる歌い方しているんですね。歌詞は最終的にHな方へ向かってハッピーエンドとなるんでしょうか、そこら辺のとこも抽象的にぼかされ曲調と相まって一般受けし難いのが残念。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 鎌倉物語 ★★★ (2024-12-04 03:30:01)

レコーディングのエピソードは↑中曽根さんのコメント通りで良い胎教になったことでしょう。凝ってると言えば歌詞もそうで"夢のような虹"って普通逆ですよね。"誰の心も悲しみで闇に溶けてゆく"は江の島でデートすると別れるというジンクスから来ている…とはいえ江の島は藤沢、また"日蔭茶屋"に至っては実在するのは日影茶屋で場所も葉山です。やはり歌詞が抽象的で意味不明だのいやこりゃ不倫だ-コラ!胎教にならないよ-だの言われることが多いですけど、ここは茅ヶ崎と横浜の中間にあるどこかで2人がデートしました程度のニュアンスで軽く流し、桑田が原坊を労わるために書いたのだと解釈するのが宜しいようで。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 吉田拓郎の唄 ★★ (2024-12-03 02:07:04)

本サイトに吉田拓郎を登録した私としては取扱注意な曲ですね。実際拓郎は'80年代後半以降も作品をリリースしていて、俳優業もこなし"吉田町の唄"で注目を集めKinKi Kidsへの提供曲が大ヒットなど、この後病気療養もありましたが枚挙に暇がない活躍を続けています。結果的に当時の早とちりと思い込みでこんな屈折した曲を作った形になりました。師たる拓郎を批判することで弟子を自認する桑田が決別し自立するという思いを込めたとしたら↑ヒネてるのはあくまでも桑田自身です。それにサザン自身が一時休止になりますからね、絶妙にシンクロしてるなって。なお2003年、先述闘病中の拓郎を見舞うライヴでは全面リスペクトの歌詞に変えて歌われました。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - メロディ(Melody) ★★★ (2024-12-02 02:10:13)

"Bye Bye My Love"に続く"KAMAKURA"先行シングル、且つ一時休止前最後の23thシングルとして1985年8月リリース、オリコン2位を記録。バッキングはギター、サックス、タムドラムの生音以外はシンセで構成されています。コーラスには原坊の代わりにイリヤが参加。彼女と別れる前の気持ちを多様な言葉選びで表現しながら"strawberry woman"や"blueberry lady"からして意味不明と取られやすい歌詞、桑田本人もあまり気に入っていないらしいですが、ファンなら勝手にイメージ&解釈してくれますよ、ね?


サザンオールスターズ - KAMAKURA - Happy Birthday ★★★ (2024-12-01 02:10:49)

本アルバムではシングル曲と"鎌倉物語"以外で最も知られた曲でしょう。"裸で祝うひととき""My holy sexy night"といった歌詞からわかる通り誕生日にHする歌なので、決して誕生日祝いに歌ってあげたりしないように…いやネタとしては盛り上がるかも。ネアカR&Bがベースで、アレンジは英国のニューウェイヴ・シンセポップに倣っているらしいですが、そっちには疎いので詳しい方にお任せ。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 欲しくて欲しくてたまらない ★★★ (2024-11-30 02:23:30)

"All I can tell you is blues"…まさにサザン版エロい歌詞にジャジーなリズム&ブルーズの進化形ですね。"Oh my love one もう一度奥まで見せとくれ""その手で俺のを飲み干してくれ"そこまで行ったのに結果は"大破廉恥(oh barenchi) That's the story 悲しみで壊れそう"で、"秋風が身に沁みて""嘆きのbourbon"そして冒頭のフレーズになります。言葉選び優先の感はありますがシャッフルリズムやAメロなどが凝っており、良い方向に練られて出来た曲だと言えるでしょう。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 死体置場でロマンスを ★★★ (2024-11-29 02:25:12)

タイトルからして怪しい、赤川次郎にインスパイアされたという一部が台本のト書きみたいでサスペンスタッチな歌詞の曲です。香港のディスコで女の子をナンパしたら手を出さない内に拉致られてT-boneが転がる地下室に監禁…しかして犯人は?といった内容。それに対して音楽はあくまでもパーカッションが活躍するいつもの陽気なサザンで、今のご時世"背後(うしろ)にしのび寄る…いきなりナイフのようなもんで"辺りがOKかどうかわかりませんがライヴでも人気らしいですよ。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 愛する女性(ひと)とのすれ違い ★★★ (2024-11-28 01:59:35)

難解な3曲に続いてオーソドックスなこれですよ。↑の方も仰る通り非の打ち所がない、後年"涙のキッス"などで定着する癒し系ポップなミディアムバラード。ただこの当時はまだ英語多めな歌詞で曲調もERIC CLAPTON風といったところ。長尺なアルバム中で"メロディ (Melody)"や"鎌倉物語"と並んで尖った曲とバランスを取っていますね。この3曲が無かったら恐らくアルバムが大変なことになっていたかもです。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 古戦場で濡れん坊は昭和のHero ★★ (2024-11-27 02:18:44)

古戦場とは鎌倉特に稲村ヶ崎を指しています。誰かは不明ですが昭和のheroと呼ばれる男が"雨ん中""濡れん坊"で虚しい情事に耽った過去を回想している場面でしょうか。稲村や極楽寺といった鎌倉の背景が登場して全体に古風で淋しい雰囲気の不思議な歌になっています。8分の7拍子という変則リズムがプログレ風味を感じさせますね。


サザンオールスターズ - KAMAKURA - 真昼の情景(このせまい野原いっぱい) ★★ (2024-11-26 02:53:23)

毛ガニこと野沢秀行が活躍する、基本的にアフリカンビートを狙った音使いの曲ですね。某社会主義共和国や日本の縦型社会を風刺する歌詞ですが"真昼~"の筈が"マヒンラ マヒーラ マヒラ"という具合にアフリカっぽくぼかして歌う得意の手法。サブタイトルはさほど深い意味はない? そうかな、特定の思想または日本人の島国根性を皮肉ったものとも考えられます。読み過ぎですかね?


サザンオールスターズ - KAMAKURA - Computer Children ★★ (2024-11-25 02:26:19)

デジタル満載8thアルバムの1曲目がこれですからね。PRINCE辺りを思わせるテクノとダンスビートの融合、ファミコンゲームが普及しつつあった時代、1日中ゲームに夢中になり外で遊ばなくなった子供たちを憂う歌詞、"当時なりに凝ってる"最高のOPテューンですよ。"愛情の程度までデジタルの符号(カウント)で計られる、恋愛はvideoにゃ無い"はこの後'90年代以降に当て嵌めても刺さるメッセージですし、現代ならスマホ中毒などをテーマに歌詞を作り変えればイケるかもです。


サザンオールスターズ - Tarako - Tarako ★★★ (2024-11-24 02:11:00)

1984年10月リリースの21thシングルでアルバム未収録。E,W&F等を手掛けたTONY HAYNESが作詞・プロデュースに加わったLAレコーディングで、雨の日の失恋を思い出し涙するといったサザンらしからぬ内容の全英語詞。Tarakoとは鱈子そのまんまの意味で、曲は出来たがタイトル未定のところ原坊がタラコを夕食に出したとか、桑田の唇のことだとか諸説あります。B面はジャパネゲエの英語詞版"Japaneggae (Sentimental)"。オリコン11位止まりとTOP10入りを逃し"ミスブラ"の半分しか売れなかったのは致し方なしでしょう。


サザンオールスターズ - 人気者で行こう ★★★ (2024-11-23 01:55:45)

ようやくこのコメントを書いている時点から40年前まで来ました。当時はと言いますとまずCD時代の到来。ニューウェイヴやテクノの流行。これらハイテク化の波を受けつつデジタルサウンドを適度に採用して和洋折衷サウンドを開拓した結果が本作となります。すなわちシンセ類と生楽器が絶妙な配合加減で拮抗して溢れんばかりの試行欲求が各々の楽曲に注がれています。テクノとクレジットされたmanipulator藤井丈司が手腕を発揮。前作"綺麗"における(日本で言う)AOR路線をさらに突き詰め、しかも渋さが全面に出ていた前作よりも聴き易いとはいえ実験的な曲も多いので、若いリスナーには難解な部分もあるでしょう。捨て曲無しのサザン史上最高傑作と評価されることが多く全体にはニューウェイヴでもテクノでもなく私の好きな産業ロックと見做すことができる本作、年間アルバムチャート3位、上位は"Thriller"と"Footloose:Original Soundtrack"だから実質邦楽では1位に輝きました。


サザンオールスターズ - 人気者で行こう - Dear John ★★★ (2024-11-22 02:16:19)

"突然あの日"に逝ってしまったJOHN LENNONを追悼し想いを綴った曲で歌詞中に"strawberry fields"、"Liverpool(歌詞ではRiverpool)"、"no reply"そして"love"とJOHNを彷彿させるワードが登場します。実際にNYを訪れて桑田が感じた通りのことを歌っていて恐らく詞先でしょう。ジャズテイストの荘厳な雰囲気でアルバムを締めくくります。2024年秋の今になってユニクロのCMソングに採用されたとか…TV観ないと。


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - 祭りはラッパッパ ★★★ (2024-11-22 01:40:05)

桑田本人が出演した雪印スライスチーズのCMソング。タイトルはラッパでもラッパーでもなく意味不明。ファンキーな曲調に聞こえますけどベースにあるのは日本の音頭で、イントロがヘリの音を模していることに着目。歌詞は得意の和洋折衷ですが、どうやら出兵前夜の"生"と"性"を掛けていて"祭"の場面を描いているらしいです。だから"ああもうどうなれこうなれおあとは野となれ山となれったらall night long"となります。あだや疎かにできません、何と深い曲でしょうか。


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - なんば君の事務所 ★★ (2024-11-21 02:00:15)

なんば君とは難波弘之氏のことらしいです。ター坊こと大森隆志作曲の軽快なギターインスト。"ミス・ブランニュー・デイ"のカップリング曲でもあります。シンセに被せたりハモったりしながらVENTURES風に後半盛り上げる曲展開。アルバム内で良いアクセントになっています。


サザンオールスターズ - 人気者で行こう - メリケン情緒は涙のカラー ★★★ (2024-11-20 02:10:46)

メリケン情緒:異国情緒ある横浜を舞台として、桑田自身もリアルタイムでは体験していない筈の戦後間もない時代をサスペンス風に語る曲のようです。エノケン・ロッパがいかに偉大なコメディアンでも当時を知らなければ、またBUND HOTELがいかに横浜の名所でも地元民でないと意味不明ですよね。それに"シキヤミ"なる歴史民俗用語を漢字表記…って凝り過ぎですよ。曲調はBILLY JOELとも言えるしイントロに限って言えばBON JOVIのアノ曲? 同年の初めに聞いた音に早速食い付いているとしたら何ともタイムリーな。


サザンオールスターズ - 人気者で行こう - 女のカッパ ★★★ (2024-11-19 02:10:02)

↑むしろ前曲までがいつものサザンらしくてこの曲のみ雰囲気がガラッと変わるようですが。ジャジーでアダルト、気怠くレイドバックした曲調はSTEELY DANに倣ったものだとか。他にも私的にはCAROLE KINGのズバリ"Jazzman"という曲やブラスロック時代のCHICAGO"No Tell Lover"辺りを連想します。桑田によると"河童も女も胡瓜が好き"って何じゃそりゃ。歌詞はエッチの場面だとかクスリでキメてるなど色々解釈できます。英語だけの部分は虚無感を描いていて前述のハイな状態が終わった後のよう…うーむ、やはり難解です。難解だけどチャレンジ精神は評価したいですね。


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - 夕方 HOLD ON ME ★★★ (2024-11-18 02:02:31)

MIRACLES→BEATLESの"You've Really Got a Hold on Me"を転用したようですが結果は全然違う曲です。You've gottaの言葉遊びはもう定番の感がありますね。今思えば僅か4年後TUBEの"夕方チャンス到来"にヒントを与えたことは明白です。曲調はと言うとブラス、ホーンを多用し桑田が高めのキーでナチュラルに歌う、日本語/英語半々のめっちゃポップソング。サザン初心者にも取っ付き易いでしょう。


サザンオールスターズ - 人気者で行こう - 海 ★★★ (2024-11-17 01:26:22)

シングルリリースされる筈が"ミスブラ"に変更となり↑隠れてしまいました。ジューシィ・フルーツの13thシングルとして提供した"萎えて女も意志を持て"のB面曲をセルフカバーしたものです。更にその後1990年に芳本美代子と本田理沙がカバーと、なるほど女性の視点による歌らしく女性ばっかり。改めて聴き直してみるとリアルタイムでのインパクトは弱いがじわっときて、サザンの中でも特に評価が高いバラードだというのが納得できますね。"Sha la la 夢のように~"の辺りが"シャ・ラ・ラ"のデジャヴだったり、女性目線で男の印象に残りにくいハンデを考えると十分に名曲と言えるでしょう。


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - シャボン ★★ (2024-11-16 01:53:04)

6曲目、アナログ盤ではA面ラストとなる原坊ヴォーカルのブールジーなボサノヴァです。大元ビクターのレーベルメイトのよしみでしょう、アルバム発売の翌月に長山洋子の2ndシングルとしてリリースされ65位と新人にしてはまずまずの結果になりました。シャボン玉のようにはかなく消えた恋と解釈するか、それとも石鹸の泡が立つ濡れ場シーンを想像するかはあなた次第。私はSIMON BUTTERFLYというドイツ人が1973年にリリースした"Rain, Rain, Rain"(邦題"レイン・レイン")という曲を連想しましたが、あれほど暗くはないのが救いですかね。


サザンオールスターズ - 人気者で行こう - あっという間の夢のTONIGHT ★★★ (2024-11-15 01:17:01)

う~む、"I tender"="愛ってんだあ"とは無理があるけど切ない歌詞をデビュー時以来の普遍的なキャッチーさをもつ軽快なメロディに乗せて歌います。音像はラテンの中でもサルサ調の洗練されたビートポップで何とギターが入ってないという。これらすべて実はまたもや登場BILLY JOELが前年発表した、ネクラな前作から一転R&Bやドゥワップ色の濃いネアカなポップアルバム"An Innocent Man"へのリスペクトらしいです。私も当時色々聴いてましたがそういう絡みがあったとは新発見ですよ。時はTUBEデビュー前年。


サザンオールスターズ - 人気者で行こう - 開きっ放しのマシュルーム ★★★ (2024-11-14 01:50:18)

うねるように上下するリフが特徴的なTHE POLICEかTHE CLASH辺りを思わせる性急なロック。しかし真の経緯としてはPINKの"Zean Zean"に魅かれて作ったと桑田本人が言っています。↑駄目ですよ歴史を振り返らなきゃ。当時の世界情勢:東西の緊張関係を扱った曲であり1番がアメリカ、2番がソ連、3番が日本。原水爆のキノコ雲をマシュルームに見立てたタイトル、メッセージ性のある歌詞を桑田がシャウトする、サザンにしては珍しい部類の曲調になります。桑田が魅かれたという上記日本のロックバンドはこちら↓。


https://www.youtube.com/watch?v=45CFdOsVdn0


サザンオールスターズ - 人気者で行こう - よどみ萎え、枯れて舞え ★★★ (2024-11-13 02:28:14)

ある時は洗練されたシティポップ、またある時は懐かしいルンバにも聞こえるシンセサウンドとキャッチーなメロディが印象的。↑難解ですね、私も経験無いから何がよどんで萎えるのかよくわかりません(キリッ…けど不倫を揶揄し嘆き警告する歌らしいです。"Tokioの貞操は変な情操に~"で察するしかありません。また得意の造語当て字で愛倫浮気症をIrene bouquet showと読んだりしてます。気まずく"よどむ"atmosphereでナニも"萎え"、心が"枯れて"風に"舞え"とでも言いたのでしょう。モチーフは多分当時人気だったTVドラマ"金曜日の妻たちへ"です。


サザンオールスターズ - 人気者で行こう - JAPANEGGAE (ジャパネゲエ) ★★★ (2024-11-12 02:30:52)

Japanとreggaeを接合したらrが消えた造語になってる? いや大事なのはそこじゃなく、最新の音楽技術たるシンセで出す琴の音に始まる懐古趣味的な和楽のレゲエ(!)に遊郭のあれこれを描写する古文調の日本語と仮名英語を掛けた詞を乗せてしまったことです。"歩めば情事"="Are you never George"とか、ぶっちゃけ深い意味はなく当て字に過ぎません。一風変わったメロディにシンプルなアレンジ、それでいて凄く印象に残ります。これこそ日本のロックバンドにしかできない奇跡のプログレですよ。


松田聖子 - Windy Shadow - ハートのイアリング ★★ (2024-11-11 03:33:40)

1984年11月発売の19thシングル。松本隆作詞はいいとして作曲のHOLLAND ROSEって誰?と思ったらレーベルメイト佐野元春のペンネームですな。確かにYoutubeのコメントで多く見られるように曲調は"Someday"かも…しかし私としてはサビメロがY&Tの"All American Boy"-こっちの方が後ですが-のイントロと被るという感覚で覚えていました。残念ながら熱烈なファンという訳ではなくむしろ逆な故コメントはここまで。


サザンオールスターズ - すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61 SONGS - 東京シャッフル ★★★ (2024-11-10 03:00:02)

1983年11月発表、オリコン23位と前シングル同様イマイチでしたが紅白で大いに知れ渡った19thシングルです。昭和20(1945)年の東京とは随分ピンポイントな背景ですね。クラリネットがメインのシャッフルビートに乗せてジャズやラテンを感じさせるワードが登場する七七七五の都々逸調な歌詞が、同じ日本ながら我々の知らない世界観を醸し出します。桑田によれば"ダンスホールなんかでかかるブギ調の曲"とのこと。B面は大森ター坊作の"Still I Love You"。


サザンオールスターズ - 綺麗 ★★★ (2024-11-10 02:35:49)

1978年のデビューから毎年コンスタントに1作ずつオリジナルアルバムを発表してきて本作は1983年の6thとなります。14曲大サービスと物量作戦気味ですが、私としてリアルタイムで印象に残ったのは非シングルながらインパクト大な1.や他人の歌唱でヒットしたザ・歌謡曲6.ぐらいで、唯一のシングル13.がスッポリ記憶から飛んでいました。さて当時はYMOなどテクノの台頭でサザンも音的な進歩を迫られたのでしょう、TAISHITAレーベルの設立もそんな背景があろうかと。前作に比べて一般的にすぐ理解されなかったのは無理もありません。前述の新しい音で日本型ワールドミュージックを追求したら、クリアなサウンドを核とした日本産ワールドミュージック満載のエスニックアルバムが出来てしまったからです。桑田の作る曲のテーマは様々な事象に及び作品の幅が大きく広がりました。大学音研サークルの面影が消え日本を代表するメジャーバンドへと成長を遂げたサザン、本作も最終的には№1を獲得し当時の最高傑作と絶賛されることになります。


サザンオールスターズ - 綺麗 - 旅姿六人衆 ★★★ (2024-11-09 03:00:14)

↑直近のコメントがもう17年余も前ですから是非ともアップデートしなきゃ。タイトルは"旅姿三人男"から、エンディングは"Hey Jude"とコード進行が同じ…と何かしら影響を受けた要素がありつつオレ流の音楽に昇華する桑田いつものパターンですが、中でもこの曲は特別感ひとしおです。ライヴツアーを回る彼ら自身の旅姿、"華やかな者の影で今動く男達":バンドを支えるスタッフとファンに感謝を捧げた曲なのですが、21世紀になって大森ター坊が脱退し5人となってから封印されライヴで演らなくなったと。ところが40周年ライヴLive Tour 2019で"旅姿四十周年"とタイトルを変え20年余振りに披露されました…言わずもがなの特別感ですね。


SOUTHERN ALL STARS - 綺麗 - EMANON ★★★ (2024-11-08 02:04:02)

"綺麗"から唯一の18thシングルA面曲でアルバムと同時の1983年7月発売、オリコン結果は最高24位、売上7万枚とサザンにしてはちょっと落としてますね。no nameを逆にした言葉遊びというタイトルに馴染みがなかったせいかもしれません。歌詞はいつものサザンらしく真夏の出来事の思い出、そして曲調はサザン随一の(日本で言う)AOR。AORです、大事なことなので2回言いました。イントロから洒落たメロディとコード進行によりライト&メロウで切ない雰囲気を醸し出す、サザンでは珍しいタイプの隠れ名曲を今改めてクローズアップいたします。


SOUTHERN ALL STARS - 綺麗 - ALLSTARS' JUNGO (Instrumental) ★★ (2024-11-07 00:22:09)

アフリカンビートジャンゴ"ALLSTARS' JUNGO"の間奏部分のみを抜き出して再録した僅か43秒のインスト。メンバー全員が気持ちよく一斉にリズム録りした様子が目に浮かびます。ラスト超名曲2連発への橋渡しですね。


サザンオールスターズ - 綺麗 - 南たいへいよ音頭 ★★ (2024-11-06 01:45:01)

ムクちゃんことベーシスト・関口和之作詞・作曲&ヴォーカル。今回は"ムクが泣く"とは対照的にどこが音頭だよ?てぐらいラテンでトロピカルな曲となっています。南の島の青い海、青い空を思わせる音像に対して詞はどうでも良さそうに不思議な描写ですね。こういう曲調は好きなだけに良く言えばサラッとした、ぶっちゃけ弱いヴォーカルが残念です。


SOUTHERN ALL STARS - 綺麗 - サラ・ジェーン ★★★ (2024-11-05 01:51:40)

"たいくつな毎日がイヤになり""明日朝まで""家を出る"SARAH JAYNEという少女を歌う、ゆったり16ビートのソウルバラード。1959年のアメリカ映画"Imitation of Life"(邦題"悲しみは空の彼方に")の登場人物がモチーフになっていますが、この曲の主人公サラ・ジェーンは映画ほどシリアスな境遇ではなく普通に多感な少女ですね。個人的な感想を言うとメロディが'73年初めにヒットした南沙織の"早春の港"だったり。それらの所から↑↑懐かしさを感じると思います。


SOUTHERN ALL STARS - 綺麗 - MICO ★★★ (2024-11-03 01:51:04)

↑↑"20年前"とある通り"Be My Baby"のカバーを歌うなど'60年代主に活躍した和製DIANA ROSSこと故・弘田三枝子の愛称で、内容も"人形の家"が出てきたり彼女をテーマとした、ユーモアと愛情に満ちたラテン・ソウルです。"綺麗になってsoulを捨てて、たしなみばかりが歌じゃない、もう一度だけ叫んどくれ俺のために"の所が本音ですね。そして何と彼女から同年すぐに佳祐を捩った"O-KAY"なるアンサーソングが返される↓という粋なサプライズ。


https://www.youtube.com/watch?v=7y3tI2mVb68


SOUTHERN ALL STARS - 綺麗 - YELLOW NEW YORKER ★★★ (2024-11-02 02:28:41)

New Yorkに行った時の桑田の感想がそのまま曲になった、アナログ時代ではB面オープニング。この音像はパンクか本場New YorkerであるBILLY JOELが時々作っていたR&B基調のロックンロールをイメージさせます。New Yorkに住む黄色人種への応援歌であり、サザンの立場からはアメリカで日本人が認められるために乗り越えるべき障壁を感じたに違いありません。曲調も歌詞もストレートなカッコよさがありますね。


SOUTHERN ALL STARS - 綺麗 - NEVER FALL IN LOVE AGAIN ★★ (2024-11-01 02:34:55)

舞台は"9月の風"とある通り季節は秋そしてありがちな失恋の歌。アナログ時代のA面ラスト曲であり富田靖子主演の映画"アイコ十六歳"挿入歌になりました。"お気に入りだった"けど"ひとりで聴いてもむなしい"RAY CHARLESてのが桑田らしいですね。全体に低いキーなのにその"むなしい"だけ突出してシャウトしています。BURT BACHARACHが作りDIONNE WARWICKやCARPENTERS等が歌った"I'll Never Fall in Love Again (恋よさようなら)"がモチーフらしいですが全然似てません。サザンにしてはやけに間延びした、可もなく不可もなく無難なバラードといった印象。


サザンオールスターズ - 綺麗 - ALLSTARS' JUNGO ★★ (2024-10-31 01:27:18)

↑"景気よく踊ろう"ってだけの歌詞ですからあまり考えなくても宜しいですよ。ジャングルビートって'90年代に興った筈なのに'83年の時点でサザンが演っていた? これは新説ですね…日本初も小室ではなく桑田だったと。最初はラップだったのが最終的にリズム隊が忙しいアフリカンな曲になったとか。とにかくライヴ映えすることは確かなようです。


サザンオールスターズ - 綺麗 - 星降る夜のHARLOT ★★ (2024-10-30 01:50:41)

レゲエ調なのに何とも切なく哀しげなのは当時急激に増えたジャパゆきさんの"under pressure"を歌っているから。"街角で売りに出ていた"harlot - そのまんまの意味であり、特に2番はもっと赤裸々な歌詞が出てきますよ。心に傷を負っていた筈の彼女たちの心情を察しここまで巧みに描写できる桑田氏は確かに凄いですが、別世界のことだと思うと感情移入はできませんね、残念だけど。


SOUTHERN ALL STARS - 綺麗 - かしの樹の下で ★★ (2024-10-29 01:51:44)

シンセドラムをフィーチャーした中国風のナンバー。前作"NUDE MAN"収録曲"流れる雲を追いかけて"と同様に中国残留孤児がテーマになっていますが、今回は情景描写よりも社会的考察の方が焦点です。BEATLESの"A Day in the Life"が動機になったとか原坊のヴォーカルパートでバックに胡弓を使ったり、"祖国(ツーゴー)"とズバリ中国語が出てきたり一層本格的ですね。彼の地とあの時代に思いを馳せながら聴く曲。


SOUTHERN ALL STARS - 綺麗 - 赤い炎の女 ★★ (2024-10-28 02:57:25)

スパニッシュ若しくはルンバな曲調にラテンなギターが光る佳曲。↑現在では総合的にLGBT、ジェンダー等と呼ばれますね。そのうちの女役に恋する男役の立場で描かれているようです。更に言うと実は妻の不倫を疑いながら監視する夫の妄想だという説も。後者はともかく前者の人々が嘗て周りにいましたが、そういうもんかなぁって感覚ですね。


サザンオールスターズ - 原由子 with サザンオールスターズ - ボディ・スペシャルⅡ ★★★ (2024-10-26 02:02:10)

↑何言ってるんですか"君のshyなman callで"ですよ。"混和離"の歌なのにそんなことじゃ"恥裸意"も萎えちゃいますって。↑↑ジャケットは今もってモデル不明の推定?カップ、歌詞はTV番組に敬遠されるほどアレ。そんなんでもオリコン10位まで上がった、第2期突入のサザンがまず攻めた1983年3月リリースの17thシングル。表題アルバムと"すいか"しか収録されておらずこの曲を知っているかどうかでファン度が測れると言われます。曲自体はラテン&歌謡曲風味のかかっためっちゃカッコいいロックンロールですぜ。やっぱエロいの好きな?いやポストサザンな↓この人たちがカバーしているヴァージョンも注目ですよ。


https://www.youtube.com/watch?v=yVpdlqpQWmc


SOUTHERN ALL STARS - バラッド '77〜'82 - Ya Ya (あの時代を忘れない) ★★★ (2024-10-25 02:45:10)

"時代"は"とき"と読みます。卒業シーズンの定番ですって? 1982年10月リリースの16thシングルでこれまた"ふぞろいの林檎たち"挿入歌となりました。青学の音楽サークル名"better days"をさり気に取り込んだ歌詞など一見学生時代を懐かしむ歌になっていますが、実は逆で青春時代との決別というのが真意。プロとしてやっていく"プロフェッショナル宣言"の曲とも言えます。"ya"とは素直に掛け声または"you"のことです、誰ですか"嫌"だなんて言ってるのは…ま、実際この曲が嫌いなんて人はいないと信じます。サザンにしては真面目一徹な歌詞、曲調は3年後の"メロディ (Melody)"に通じるものがありますね。オリコン最高10位。


サザンオールスターズ - NUDE MAN ★★★ (2024-10-25 02:18:09)

'80年代のサザンでは最も売れた№1アルバム3発目。ケツジャケ! あはは。確かに何も知らない人々なら当時は引いたでしょう。1982年 - デビュー5年目にして5thですからアルバムに関しては年一ペースと、ハチャメチャなイメージに反して実は地道に着実に歩んできたことが伺えますね。そして先行シングルになるはずだった"チャコの海岸物語"の勢いそのままに一挙13曲を披露した本作。"お願いD.J."を彷彿させる1-1.に始まり"涙のアベニュー"同様横浜が舞台の1-2.、"別れ話は最後に"系の1-3.、"勝手にシンドバッド"モロ直系の1-5.など従来路線、得意なパターンを踏まえた上でそれらを継承ひいては発展させて提供しています。そんな中で1-4.や2-1.といった新味の探求も。(日本で言う)AOR色の濃い曲が台頭してきていますが全体には↑サザン初の本格的なロック・アルバムであり、サザンはこのアルバムから実質第2期に移行したと言えるでしょう。そして挑戦は続く…。


サザンオールスターズ - NUDE MAN - Just a Little Bit ★★★ (2024-10-24 02:47:35)

本アルバムでは"思い出のスター・ダスト""Oh! クラウディア"に並ぶ、サザン全体を見てもかなり高レベルな名バラード。ジャズバラードでありソウルバラードでもあります。当初は全編英語だった歌詞が英語多めの日本語混在になったとか。私はタイトルからMONKEESのポップテューン"A Little Bit Me, a Little Bit You"を連想したけど当然サザンのこちらの方がもっと深いですよ、遥かにアダルトなテイストで原坊とのハモりもジャズボーカル感満点。結果↑様々な音楽曲調を採り込んでおもちゃ箱みたいな本アルバムのラストを締めるに相応しい落ち着いた曲となりました。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 来いなジャマイカ ★★★ (2024-10-24 02:01:36)

今は亡き日産パルサーのCMソング。長閑な"レゲエに首ったけ"や"恋するマンスリーデイ"に対して↑サウンドはネアカで歌詞があからさまなレゲエです。桑田の世界観まんまの歌詞カードに記載のない過激な下ネタワードが隠れていますから各自聴き取ってください - 当然CMヴァージョンにはありません。また前年に他界したBOB MARLEYを始めTHE ROLLING STONES、MICK JAGGER、RAY PARKER, Jr.、EARTH, WIND & FIREといった桑田の当時オキニアーティストが登場します。~tionで韻を踏むなど歌詞はすべて音に乗せるためだけのものだから何も考えずに楽しむのみですよ。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 猫 ★★ (2024-10-23 02:26:58)

ター坊ことギタリスト・大森隆志作詞・作曲&ヴォーカルによる爽やかな猫の歌です。思いのほか穏やかな歌声で布袋ではなくGEORGE HARRISONかな? 桑田の影響か"カレーライスがとんできた夜"なんて意味不明な部分もありますが、全体に好感度の高い佳作となっています。当時から当然ライヴでは演らないし今となっては封印されてるんでしょうね、全ては遠い過去の物語。


サザンオールスターズ - NUDE MAN - Nude Man ★★ (2024-10-22 02:00:40)

公式に歌詞が無いことになっていてどこにも記載されていないためか誰もコメントしていませんね。CM用に作ったと思われる1分ちょっとのダンスビートの内1番はロッキード事件をおちょくり、2番・3番はストリッパーに捧げるエールのようです、知らんけど。ノリだけはめっちゃ良いのでもっと長い尺で一杯聴いてみたくなりますよ。


サザンオールスターズ - NUDE MAN - 女流詩人の哀歌 ★★★ (2024-10-19 01:52:55)

全体に落ち着いたアダルトな雰囲気で坦々と進みサビの"最高ね""会いたいね"夫々3連発でいきなりキーを上げてのシャウトがカッコいい、ファンキーなブラックコンテンポラリー。"~愛しいその場所にいたいけな男も~"と例によって一部エロい歌詞がありますがそれを感じさせない、ラテンやジャズの要素を採り入れた曲作りが見事です。ユニチャームなど複数のCMに使われました。


サザンオールスターズ - NUDE MAN - Oh! クラウディア ★★★ (2024-10-18 02:05:48)

去年の夏のことを思い出しサザンにしては至って健全な表現で描写するバラード。前曲"PLASTIC SUPER STAR ~"のエンディングにある歓声が被ってフェイドインで始まるいち収録曲に過ぎませんが、隠れ名曲どころか当時のサザンを代表するバラードとまで言われるほどかなりファン人気の高い曲です。Claudiaをクラウディアと読むのは何処の国の女性だろう?なんて野暮なことは言わないで。シングルとしては1988年9月の"大復活祭"ラスト曲のライヴ音源が"女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)"のカップリングに収録されリリースされました。


サザンオールスターズ - NUDE MAN - Plastic Super Star (Live In Better Days) ★★★ (2024-10-17 02:23:16)

アナログ時代のB面オープニング。桑田の後輩:青学の音楽サークルBETTER DAYSを招いてスタジオライヴ風に仕上げた珍曲です。イントロが"Honky Tonk Women"、歌メロは"Tumbling Dice"、歌詞には"It's Only Rock 'n Roll"とROLLING STONES尽くめなオマージュナンバー。"おもろくないじゃんおもろくないそんなsuper starぎょうさん"ってそりゃSTONESほどのスーパースターはそうざらにはいませんて。桑田自身は黒歴史と恥じるでしょうがリスナー的には美味しい曲ですよコレ、今更ながらもっと拡散したい気分です。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 逢いたさ見たさ 病める My Mind ★★ (2024-10-16 02:55:14)

アナログ盤ではA面ラストになるミディアムスローなバラード曲。プッシュ電話の音で始まり、桑田にしては歯切れよくしかし切なく歌う歌詞は思いっきり男の失恋ソング。"夜毎彼女のtelephone number~""いや、似てるけどその曲知らん!"てネタにされるぐらい知名度ありません。最後の"Thank you, boys""Yeah!"で吹っ切れるのかな? いや結局パッとしない印象ですね。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 匂艶 THE NIGHT CLUB ★★★ (2024-10-15 01:45:17)

サザンの歴史の中では一見地味かも? いやいや実はJ-POPの歴史を変えたほど強力だよと勝手に思っている我がカラオケ十八番をコメントしていなかったとは何たる不覚! 1982年5月、ラテンテイスト全開のディスコテューンたる15thシングル。猥雑な都会の夜に"匂いと艶やかさ"を併せ持つ女性と踊るシーンを描写、Troubadourなんて仏西伊が接する地域に纏わるワードまで使って、ホント桑田って詩人なんだなぁと感心することしきり。でもオリコン最高位は意外にも8位止まりなんですね。サザンといえどもやはり子供に聞かせられない曲は支持も限定的になるか。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 流れる雲を追いかけて ★★ (2024-10-14 02:40:19)

父親が満州で弾の下をくぐってきた人…私もそうですよ。でも話を聞いただけで自分が体験しない限り実感できないのは当たり前。私は正直ピンとこないけど女性特に母親なら共感できるのでしょうね、"連鎖の街にあの人と"歩き"まだ幼いこの娘を連れ"る主人公に。男でこの詞を書ける桑田とそれを仄々と且つ凛として歌う原坊あっての曲です。中国残留孤児、南満洲鉄道。


サザンオールスターズ - NUDE MAN - 夏をあきらめて ★★★ (2024-10-13 02:40:12)

結果的に提供された形ですが、7月21日発表のアルバム収録曲を研ナオコが聴きカバーを熱望、夏の終わりも終わり9月5日にシングル発売となりヒット、レコ大まで取ってしまった名曲かつ迷曲。歌詞の意味が難解若しくは多様に解釈できると言われます。端的に言えば海に行ったけど雨が降って残念というだけの話ですが、それだけで終わらないですね。例えばこの二人は夏が終わったら別れるのか、男は別れたくないが女は-研ナオコの歌唱のように-淡々としています。ヤル気満々でいた分だけ焦燥感だけが残り、目の前の荒涼とした風景に見える晩夏の幻…皆さんお好きなように想像を膨らませてください。


サザンオールスターズ - NUDE MAN - 想い出のスター・ダスト ★★★ (2024-10-12 02:41:39)

横浜米軍基地近くに実在した老舗バー"Stardust"のことを歌ったご当地ソングであり、原坊が"横浜の姐や"として登場する、ぶっちゃけプロポーズしたその時を回想する歌であります。桑田の熱いヴォーカルと↑EVEというグループによるゴスペル風の重厚なコーラスも相まって、歌詞中ジュークボックスから流れる1960年代ソウル、TEMPTATIONSの"My Girl"みたいな世界のままハッピーエンドに至ると。最後にフラれるパターンが多いサザンにあってこれは珍しいので重視し高評価を与えたいですね。なお私の感覚では曲調がPLATTERSの"The Great Pretender"に近いと思います。


サザンオールスターズ - NUDE MAN - DJ・コービーの伝説 ★★ (2024-10-11 02:53:53)

コービーとはズバリ桑田が敬愛し親交のある小林克也氏のこと…落合信彦がノビーなのと同様です。そのコービーをモチーフにし本人にも御登場頂いたパーティロックンロールな訳ですが、元ネタはこれ↓という説が濃厚。またサビは"Movin' Out"のヴァースっぽくもありますね。


https://www.youtube.com/watch?v=zhF8AgBR8hM


サザンオールスターズ - ステレオ太陽族 ★★★ (2024-10-10 02:50:35)

"太陽の季節":太陽族の時代レコードはモノラルだったのに対しサザンはステレオ時代の太陽族だという意味で1981年7月にリリースされた4thです。それまでの若気の至り的なハチャメチャ歌謡ブルーズから決別し、ロックバンドとしての地位を確立しながら八木正生のアレンジによるジャズ要素を大幅に導入するなどチャレンジングなアルバムとなりました。一般受けよりも音楽性を高めた結果オリコンでは6週連続1位、その後も特にジャズアーティストからの評価が高かったとのこと。13.だけが浮いているように感じる、全体にジャジーでブルージー即ち渋くてアダルトな作風こそが本作一番の特徴であり魅力でしょう。噛めばスルメの曲ばかりですので何度でも聴き返していただければ。余談1:ジャケットはブラジルのお面とセーラー服のコラ画に過ぎませんからあまり突っ込まないように。余談2:同年の印象深い夏向き大ヒットアルバムと言えば日本語ロックの先輩・大瀧詠一の"ロンバケ"。オリコンでは2位止まりだが売上枚数は一般受けを反映しダブルスコアで上回っています。


サザンオールスターズ - ステレオ太陽族 - Big Star Blues (ビッグスターの悲劇) ★★★ (2024-10-09 02:55:43)

収録アルバムに先行する1981年6月リリースとなった直球ロックテューン。オリコン最高位49位、4.6万枚でサザンとしては売上ワースト1を誇る12thシングルです。映画"モーニング・ムーンは粗雑に"の主題歌にもなったブラックミュージックのグルーヴが冴える曲ですが、実はイントロからしてUSポップ&ガレージロックバンド・PAUL REVERE & THE RAIDERSが1966年初めに放った大ヒット"Kicks"まんまですね。ビッグスターとは…DUSTIN HOFFMAN、ERIC CLAPTON、YOKO ONOの次に登場する固有名詞から推測できます。サブタイトルは"Video Killed the Radio Star"を連想させたり本当ごっちゃ混ぜ。しかしこれがファンの間では桑田流サイケデリックロックの傑作であり、初期サザンの完成されたスタイルとの高評価を得ているのもまた事実。掘り下げるとかなり深いですよ。


サザンオールスターズ - ステレオ太陽族 - 朝方ムーンライト ★★★ (2024-10-08 02:46:10)

先行シングル"Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)"のB面曲かつ"モーニング・ムーンは粗雑に"の挿入歌。地味ながら沁みるメロディは個人的に北欧ポップス・BJORN & BENNYの"She's My Kind of Girl"を連想しました。でもってアレンジはイタリア辺りのラテン風と例によってミクスチャー。"思いがけぬまま醒めてゆくだけのムード"の結末は如何に?


SOUTHERN ALL STARS - バラッド '77〜'82 - ひょうたんからこま ★★ (2024-10-06 02:25:55)

1980年6月"ジャズマン"のB面としてリリースなるも収録アルバムは本作と"すいか"のみ。ムクちゃんこと関口和之作詞作曲&ヴォーカルのBEATLES色濃厚なバラードですが"恋なんかなりゆき いつだって Hope your good luck"と桑田がLEON RUSSELL風に掛けあうパートが良いアクセントになっています。原坊のコーラスも加わり全体に心地よい雰囲気で"せめてCまでの関係"まで行ったのか否かが気になりますね。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - ムクが泣く ★★ (2024-10-05 02:26:40)

貴重な一曲です。"ジャズマン"のB面"ひょうたんからこま"同様、桑田とは青学時代から腐れ縁というムクちゃんことベーシストの関口和之をフィーチャー、もちろん彼の作詞作曲&ヴォーカルのデリケートなフォークロックバラード。タイトルはBEATLESの"I'LL Cry Instead"をパロったそうで。英語詞が多い中でも"Why am I so shy"と自身のキャラを語る所が印象に残りますね。


サザンオールスターズ - ステレオ太陽族 - ステレオ太陽族 ★★ (2024-10-04 01:40:34)

フェイドインで始まりフェイドアウトで終わる1分半のタイトルトラックです。ブラックコンテンポラリー風でもあり(日本で言う)AORっぽさもあるスローな16ビートが叙情的でカッコいい。1988年"男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日"挿入歌になりました。踊る女性に一目惚れした男の歌、長い尺で聴きたいですね。この曲調、ハードにしたら"SKIPPED BEAT"に繋がりそうな気が…。


サザンオールスターズ - ステレオ太陽族 - Let's Take A Chance ★★ (2024-10-03 01:40:38)

映画"モーニング・ムーンは粗雑に"挿入歌です。レゲエ又はスローなディスコのリズムにブルージーなメロディ、それに乗る英語主体の歌詞、後半の日本語詞が妖しくエロティックでスリリング。こういう世界に縁遠い人は苦手かもしれませんね。"sorrow""trun to show""O.K."は無理に和訳せず空耳で聴いてください。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - ラッパとおじさん (Dear M.Y's Boogie) ★★★ (2024-10-02 01:57:41)

M.Y、Mr.Yagiとは八木正生のことで彼へのリスペクトソングです。歌詞は桑田作詞の英語詞でQUINCY JONESの名も登場しますが、曲自体はMUDDY WATERSがオリジナルでERIC CLAPTONがブギーにアレンジカバーした"Blow Wind Blow"そのもの。スライドギターは桑田が弾いてます。歌詞カードに記載されていない日本語交じりの台詞は"Hi, Mr.Yagi. Oh my Jesus, Jesus. いつもご無理ばっかり申しまして本当にあいすいません、あいすいません、あいすいません。まるで太陽のようなおじ様に何と申し上げていいのやら。Alright, oh my lord, mercy on his way. それでは心を込めて sing this song, sing this song, go ahead!"ってJOHN LENNONの"Aisumasen"再登場。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 我らパープー仲間 ★★ (2024-10-01 01:58:42)

まずパープーとは西日本の方言で阿呆のことです。後年THE BLUES BROTHERSにも採り上げられたジャズの古参CAB CALLOWAYの"Minnie the Moocher"へのオマージュという説もあれば、詞はSMOKEY ROBINSONだとも言われます。本アルバム全体が、もっと言えば桑田のルーツの1つがブラックミュージックですからね。この曲に関してはサザン流"阿波踊り"ということで?私もよくわかりません。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 恋の女のストーリー ★★★ (2024-09-28 01:32:23)

↑実は本アルバムの中でも隠れ人気曲の部類ですよ。女性目線で歌われる6/8拍子のゆったりミディアムスローでジャジーなボサノバ・バラード。横浜を舞台にした同年の映画"モーニング・ムーンは粗雑に"のメイン挿入歌、但し映画の中では高樹澪が歌い↓そのまま彼女のデビューシングルになったとか。なお同映画の主題歌は"Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)"で他の本作収録曲も挿入歌に使われています。"稲村ジェーン"より大分前から映画に関係していたんですね。


https://www.youtube.com/watch?v=F6TzXsXYCw4


サザンオールスターズ - ステレオ太陽族 - 夜風のオン・ザ・ビーチ ★★★ (2024-09-27 01:32:38)

これぞサザンならではの湘南ソング!初めの方で辻堂、終盤でエボシ岩が登場しますね。桑田本人はブルージーなブラックコンテンポラリーを狙ったと言いますが、加えてジャジーでもありラテンフレーバーたっぷりでもあります。そんなメロディとこの歌詞により淫靡でもの悲しいムード満点。この雰囲気、テンポを上げると12年後の"エロティカ・セブン"にならんかい?


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 素顔で踊らせて ★★★ (2024-09-26 02:31:55)

前曲に続きここでも"You may be right"に"素顔のままで"とBILLY JOELが引用されていますね。桑田出演のCM用に作られた曲でもあり、仮タイトルがそのキャッチフレーズ"哀愁の生理用品"だったとか。"2月26日"は桑田の誕生日であり翌'82年の婚約発表を予告しているとも。そんな風に纏わる話は様々あれど、曲自体はしっとりした安定のサザンらしいバラードです。


サザンオールスターズ - ステレオ太陽族 - My Foreplay Music ★★★ (2024-09-26 02:02:24)

インパクト大なピアノの連打とギターで始まる、本アルバム中一番の名曲で一番人気と専らの噂があるこの曲、ぶっちゃけforeplayとは●戯のことです。つまりタイトルは"俺の前●音楽"。でも只のエロソングじゃなくてセクシーにカッコいいと言えますね。"栞のテーマ"のB面でありA面曲同様"ふぞろいの林檎たち"に使用されました。他にはサントリーウィスキーのCMにも。桑田本人の公言によればBILLY JOELの"All for Leyna"がベースとのこと。確かに↓わかります、ハイ。


https://www.youtube.com/watch?v=jzE1-NlOthY


サザンオールスターズ - ステレオ太陽族 - Hello My Love ★★★ (2024-09-25 02:50:27)

"ステレオ太陽族"のオープニングはタイトルを見ただけでもハッピーなR&B・ラテン・ジャズが入り混じったサザン流ミクスチャー&(日本で言う)AORテューン。イントロからして二段構えで複雑化するサザンの姿を象徴し、ウキウキ気分の高まるリズムで刻まれるピアノとホーンにより、軽やかで聴き心地の良い逸品となっています。シングルB面にもならなかったいち収録曲に過ぎませんが"もっとそばにおいでませ"。


伊丹哲也 - Tetsuya Itami - 街が泣いてた ★★★ (2024-09-24 02:55:34)

1980年5月のヤマハポプコンと同年11月の世界歌謡祭共にグランプリを受賞し、伊丹哲也 & Side By Side名義での1stシングルとして同年11月にリリースされたフォークロックテューンです。正直言ってリアルタイムではサビの最後=タイトルしか記憶にありません。確かに最初からガツンと噛ます"あんたのバラード"や"大都会"、飛んで回ってる"夢想花"など当時直近の受賞曲に比べてインパクトがそこしか無いですからね。でもこうしてじっくり聴き返す余裕ができると評価も変わってくるというものです。この声と歌い方、いやはやカッコ付け過ぎだろってぐらいカッコいいですわ、それでも本人曰く"世良(公則)さんの声は俺の3倍太い、塊で来る"とのことで。上には上があることを認識しリスペクトしてる"いい奴"ですね。


竹内まりや - Impressions - 純愛ラプソディ ★★★ (2024-09-21 01:01:20)

竹内まりや?関心無いよ!って人には只々軽快で"明るいだけが取り柄"の曲に聞こえるでしょう。ところが"恋の舞台に上がっても脇役しかもらえなくて"んん? "どこまでも主役になれない私"! そう、これまた不倫ソングなのです、但しこちらはかなりポジティヴな。1994年5月リリースの24thシングルで、そのままベストアルバム"Impressions"に収録。TVドラマ"出逢った頃の君でいて"の主題歌であり日産・セフィーロのCMソングにもなりました。オリコン最高位は5位でしたが売上はまりやサン最高記録ですと、それがもうこんなに前の話なんですね…。


竹内まりや - Quiet Life - FOREVER FRIENDS ★★★ (2024-09-20 01:59:05)

ホンダ・トゥデイのCMのために書き下ろされた曲で、旧知の友と再会して離れていても心は繋がっていると再認識した"女性同士"の友情をゆったりと歌います。1992年10月リリースの"Quiet Life"収録曲で、CMソングとして流れた後翌'93年7月22thシングル"幸せの探し方"のカップリングとしてリカットされました。BEATLESへのオマージュと言われるエンディングの"With a Little Help from My Friends"引用は旦那のアイデアだとか。普段ハードでヘヴィな日常を送る方々も時にはこういうほっこりソングで小休止すると良いでしょう。


竹内まりや - Quiet Life - マンハッタン・キス ★★★ (2024-09-19 02:00:52)

同名のNYを舞台にした秋元康監督映画の主題歌として1992年5月にリリースされた20thシングル。映画の内容と同様、不倫相手の男が去るのを寂しがる女性の立場で歌われる不倫ソングとなっています。全体が虚無感に満ちた歌詞ながらも、基本的に強い女性が描かれているのは彼女の他のレパートリーにも多くみられる通り。不倫や浮気なんて長く続くもんではないというのが結論なのですが"いつの日か遠い思い出だと笑い合えるそんな日がくる"んですかね? 経験無いからワカリマセン、いや本当ですよ(汗)。


竹内まりや - REQUEST - 元気を出して ★★★ (2024-09-18 01:27:43)

オリジナルは薬師丸ひろ子に提供し1984年2月にアルバム"古今集"収録曲として世に出た曲。3年半後'87年8月にセルフカバーを収録した"REQUEST"がリリース、同作から翌'88年11月に1年ぶりの17thシングルとしてカットされました。JAMES TAYLORと離婚し憔悴したCARLY SIMONを励ますつもりで作った、女性同士の友情がモチーフの曲なのです。男が口を挿む余地無し! だから流石に"駅"のような騒動も無く若い薬師丸ヴァージョンも大人のまりやヴァージョンも好評、どころか"一番好きなシングルランキング"でトップになったり数多のアーティスト-何とあのERIC MARTINまで-にカバーされるんですね、納得。


竹内まりや - Impressions - 駅 (2024-09-17 02:48:49)

オリジナルは中森明菜に提供し1986年12月にアルバム"CRIMSON"収録曲として世に出た曲。その明菜ヴァージョンに旦那が憤慨し横車を押す流れで翌'87年セルフカバーをレコーディング、8月リリースの"REQUEST"に収録し11月に"AFTER YEARS"との両A面でシングルカットされました。旦那が関与していることが重要で、これが原因で両ヴァージョンを巡り議論が起こっています。"まりやヴァージョンには深さやムードが無く心ここにあらずといった軽さが感じられる"のは旦那が"つまらないと思って歌ってくれ"と注文したからに過ぎません。むしろ最初の明菜スタジオヴァージョンがせめてオケ特にシンセを控え逆にヴォーカルの音量を上げてレコーディングしていれば良かったのでしょう。
↑アウトロのラララが長いかな?とは思いながら個人的に☆☆☆ですが↓こうして物議を醸している以上、今回は初めて評価を保留、先送りにいたします。


https://www.youtube.com/watch?v=2SV1OwuqMW8


竹内まりや - Variety - プラスティック・ラヴ ★★★ (2024-09-14 02:22:48)

まず1984年4月に本アルバムの収録曲として発表、翌'85年3月シングルバージョンとEXTENDED CLUB MIXのカップリングでシングル化。歳月は流れ2021年11月に至ってアルバムヴァージョンに差し替えたシングルを再発したら、何とオリコン最高5位まで上昇する復活ヒットになったほど絶大な根強い人気を誇る曲です。内容は都会暮らしのcoolな女性による恋のgameといったところですか。タイトルからして人工的?でチープな愛を連想してしまいますが、それがお洒落と感じる又は思い込む層も一定数いるのでしょう。さり気に"流行りのdisco"のリズムでキメたシティポップ、そりゃ人気になりますわな。


竹内まりや - Variety - マージービートで唄わせて ★★★ (2024-09-13 02:05:48)

1984年8月、活動再開・全曲自作曲・山達全面プロデュース第一弾の6thアルバム"VARIETY"から2枚目となる11thシングルです。周知のようにBEATLES賛歌でありまして短いイントロは"Drive My Car"風? "襟なしスーツ"は彼らのスタイル、オールディーズにありがちなオルガンソロは本人、コーラスは同様にBEATLES好きな杉真理・伊藤銀次・村田和人という徹底ぶり。こういう曲はヒットの如何に関係なく超名曲指定してしまうワタクシです。


竹内まりや - Miss M - 二人のバカンス ★★ (2024-09-12 02:46:15)

1980年7月にリリースされた5thシングルにして、作詞だけとはいえ初の自作A面曲となったサマーソングです。ちなみに作曲は"SEPTEMBER"など多くのレパートリーを手掛けてきた林哲司。ぶっちゃけここから一時休業まで5枚のシングル、あまりヒットしなかったのでミーハーの私としてはほぼ記憶にございません。この曲もサマーソング好きの私が覚えてないぐらいですからねぇ、お洒落かもしれませんがインパクト不足だったのかも。あっ!時期的にのち旦那になる人の"RIDE ON TIME"や某アイドルの"青い珊瑚礁"と被ってた!


竹内まりや - Love Songs - 不思議なピーチパイ ★★★ (2024-09-11 02:01:54)

安井かずみ作詞、加藤和彦作曲により1980年2月リリースされた4thシングル。資生堂が春のキャンペーン用に用意しマリアンが出るCMに使った"ピーチパイ"なるワードに糸井重里が"不思議な"を冠したタイトルらしいです。レコ大新人賞受賞曲ながら失恋ソングであった前作"SEPTEMBER"から一転、春の日差しみたいに柔和で明朗なミディアムテンポのシャッフルで穏やかな雰囲気を放っています。結果全てがトントン拍子に行き、オリコン3位まで上がった初期のそしてアイドル時代最後の大ヒットとなりました。


竹内まりや - University Street - ドリーム・オブ・ユー〜レモンライムの青い風〜 ★★★ (2024-09-10 02:16:33)

竜真知子作詞、加藤和彦作曲による1979年2月リリースの2ndシングル。これまたキリンレモンのCMソングでお馴染みでした。ちょいと大人なキャンパスギャルがテニスの後に飲むイメージで売り出してた気がします。アルバムヴァージョンは後の旦那・ヤマタツアレンジ、カップリングの"すてきなヒット・ソング"は自作曲。当時は半分アイドルみたいな扱いでしたが、やがてシティポップの大御所になる片鱗が見えてきて私の周りにもファンを名乗る輩が現れ始めたあの頃。


竹内まりや - BEGINNING - 戻っておいで私の時間 ★★ (2024-09-09 01:44:22)

1978年11月リリースのデビュー曲。当時で言うとニューミュージックになるのかな? 安井かずみ作詞、加藤和彦作曲の軽快なポップソングで早速得意の英語詞が入っています。タイトルが伊勢丹のキャッチコピーに、曲が同じくCMソングに採用されそこそこヒットした覚えがあります。'78年晩秋かぁ…杏里や堀川まゆみとほぼ同時期デビューだったんですね。


竹内まりや - REQUEST - 色・ホワイトブレンド ★★★ (2024-09-07 01:17:42)

1986年2月、当時16才直前のミポリンこと中山美穂に提供し彼女の4thシングルとしてリリース、資生堂'86春キャンペーンのCMソングに採用されたこともありオリコン5位の大ヒットとなった曲を、前作から3年ぶりとなる'87年8月リリースの本作でセルフカバーしたものです。春に限らずいついかなる時でも白:どんな色にも染まっていないまっさらな状態というのを大切にしたいですね。有難くないwhite nightやwhite lieも含め様々なwhiteがまったりテンポに乗ってストーリーが進行する、今思い出すと途轍もない名曲だったんだなと。