2009年現在も新作を発表し続けている HOL の、これが1988年発表の1st、邦題『神々の館』。GIUFFRIAの続編バンド、その通りです。音質が悪い、それがアメリカです。が、何よりも現在なお現役(どころか実質リーダー)であるVo.の JAMES CHRISTIAN に注目して頂きたいのです。この1stからエモーショナルな熱唱が炸裂しています。それに引き続きのメロディ指向がベースにありますから悪い訳がない。個人的には後半のアカルい2曲がお気に入りです。
SCARECROW と聞くと真っ先に JOHN COUGAR の名盤を連想してしまう非鉄分の多い自分は、このバンドも多分ああいう骨太アーシー系の音楽を演るんだろうなと勝手に推測していました。イザ聴いてみたら…まぁ良い意味で裏切られたと申しておきましょう。確かにロックンロールが主体ですが、曲作りはメロディック指向であることがわかります。辛うじてあまりクリーンではないアレンジに埃っぽさを感じられる程度かな。メンバーはデビュー時にしてベテラン揃いだったみたいだけど、そのせいかノリ、エッジ、タイトさに欠けるのが難点と言えば難点です。比較的穏やかなR&Rをお望みなら買いでしょう。
人名の入ったバンド名ということで漁っていたら見つけました。PROPHET の RUSSELL ARCARA が自らのファミリーネームをプロジェクト名として1996年にリリースした1st。キーボードを使っているのはラストのボーナストラック1曲だけで、メロディアスハードと雖もギター中心の正統HRサウンドが堪能できます。また疾走曲は1つもありません、そこはゆったりアメリカンバンドである所以かな。90年代半ばにこういう作品がリリースされていたというだけで大発見モノです。
1989年…remember平成元年! バンド名にハンガリー出身の発明家の名前を頂戴し、BAD COMPANY などのブリティッシュ・ブルースロックを音楽的ルーツとするらしい、でもれっきとしたアメリカンHRバンド、TESLAの2nd。活動拠点がLAだからって、音楽は全然LAメタルではありません。ハスキーなVo.は好みが分かれるかも知れませんね。リズムも時々不安定だったり、若さが露呈してはいるけど、聴き所はギターに尽きる。13曲を物量作戦に感じさせない曲作りは大したものです。