2009年現在も新作を発表し続けている HOL の、これが1988年発表の1st、邦題『神々の館』。GIUFFRIAの続編バンド、その通りです。音質が悪い、それがアメリカです。が、何よりも現在なお現役(どころか実質リーダー)であるVo.の JAMES CHRISTIAN に注目して頂きたいのです。この1stからエモーショナルな熱唱が炸裂しています。それに引き続きのメロディ指向がベースにありますから悪い訳がない。個人的には後半のアカルい2曲がお気に入りです。
SCARECROW と聞くと真っ先に JOHN COUGAR の名盤を連想してしまう非鉄分の多い自分は、このバンドも多分ああいう骨太アーシー系の音楽を演るんだろうなと勝手に推測していました。イザ聴いてみたら…まぁ良い意味で裏切られたと申しておきましょう。確かにロックンロールが主体ですが、曲作りはメロディック指向であることがわかります。辛うじてあまりクリーンではないアレンジに埃っぽさを感じられる程度かな。メンバーはデビュー時にしてベテラン揃いだったみたいだけど、そのせいかノリ、エッジ、タイトさに欠けるのが難点と言えば難点です。比較的穏やかなR&Rをお望みなら買いでしょう。