Too Hot to Sleep以来実に18年ぶりとなるSURVIVOR名義の新作。プロデュースにFRANKIEの名しか載っていないのに一抹の不安を覚えたが、聴いてみたらそこはSURVIVORらしいメロディックロック&バラードのオンパレード! フランキーが前面に出てギター・オリエントな曲作りである点は前作の延長線上にある感じがする。流石に瑞々しさや煌めきは薄れたね。中心メンバーが50代ともなれば期待する方が無理というもの。この調子でアダルトなメロディックロックを続けて欲しかったのに、JIMI JAMISONよ、サッサと脱退しちゃうとは。まぁ彼もその2年後再び名を上げることになるから、敢えてどうこう言わない。SURVIVORもJIMIも、末長く自由にいい音楽を作り続けてもらいたい。 追記:JIMIの没後も折に触れて聴き返している。当時の事情や力関係はもはやどうでもいいこと。JIMIのソロ作と同率首位だヨ本作は。
VAN HALENの曲名をバンド名にしてしまったメンフィス出身の4人組・TORA TORA の、1989年夏発表の1stフル。R&Rを基本にブルース、R&B、カントリーを上手く採り入れた、ベタだけど良質のアメリカンハードロックを聴かせてくれます。シンプルなようで意外な展開を見せる曲もあり、その様はまるで爆撃機、正にサプライズ…おっとこりゃライナーノーツでも言っていました。最後にチャチャッと描かれたみたいなジャケも、今見ると「らしく」てイイですね。
奇っ怪コミカルなジャケ絵も然ることながらEvery Rose Has Its Thornの№1ヒットで悉く有名な作品である。1988年にして彼らこそがLAメタルの頂点を極めたことになるのだろう。相変わらず音は軽いし演奏は覚束ない所もあるけど、そんな素人っぽさの中にもアメリカンドリームを登り詰めた風格すら伺える好盤だと思う。Fallen Angel は誰にでも薦められる超名曲! コレだけのために本作をお求めになっても損はないゾ。まあ裏を返せば理屈こねて音楽聴いたり知識が必要とほざく輩には決してお勧めしないバンドであり作品なのである。
LAメタル全盛の1984年リリース、メジャー3作目。70年代から活動していただけあって、作りはシンプルだけど底力を感じさせる楽曲ばかりである。尤もこれメタルではなくて飽くまでもHRだよね。だけども素晴らしい! WE'RE NOT GONNA TAKE IT に釣られて(?)ゲットした方は必ず他の曲も賞味してやっておくんなせえ。ポップというオブラートに包まれた、ディー・スナイダーの派手な恰好とは裏腹のHUNGRYたらんアティテュード、実はこれも演出なのだが、それを差し引いても世間へのアンチテーゼが感じ取れる筈だよ。