FM放送を聞いてたら、来日公演のお知らせでBGMにForever All Over Againが流れていた。80年代の彼らを知る人よりも新しいファン層にアピールしてるかのようだが、考えてみれば復活以降の方が80年代の活動期間に比べて倍以上の年月になるから当然かも。オリジナルメンバーでは最長老だったAlan Fitzgeraldは来月65歳、戻ってこないかな、無理かな…。そんなNIGHT RANGERに再び注目していきたい。
本作の邦題が「素晴らしき門出」、日本で当初紹介されたユニット名がニュー・モンキーズ? THE MONKEES のカテでレビューして良いのかと思いつつ、結局仕方なくここに登録してしまった(汗)。75年にモンキーズのオリジナルメンバーであったミッキー・ドレンツ、デイビー・ジョーンズとソングライターコンビのトミー・ボイス&ボビー・ハートが集って結成したユニットが、先行シングル I Remember the Feeling に続いて76年初頭に発表した唯一のスタジオアルバム。 内容は聴いて頂いたらお分かりの通り、モンキーズの流れを汲みながらも70年代ど真ん中にアレンジされた極上のアメリカンポップスである。シングルは3枚。 I Remember the Feeling / You and I Right Now / You Didn't Feel That Way Last Night I Love You / Savin' My Love for You トミー、そしてデイビー亡き今、一層の輝きを放つ耳に心地良い一作だ。
シングルカットされなかったタイトルトラックは珍しくないが、これほどの曲で同年の Linda Ronstadt を始めとして多くのアーティストがカバーしているとなると…今さらどうでも良いことだが、確実に№1だったよねと悔やまれる。斯く言う自分もLindaバージョンで初めて知ったから大きなことは言えないけど。
前作が9.11の後で今作は Brad Delp の死そしてマラソンテロの後と、21世紀 BOSTON の新作には事件、事情、背景が付き纏う。で、本作のタイトルだが随分使い古されたテーマだし語呂が悪い。選曲も含めて全体的に Tom Sholz のセンス、才能まで枯渇してしまったか。Delp追悼盤とはいえ前作から3曲も焼き直しは多過ぎる。新曲も比較的コンパクトな曲が目立ち、メロディアスなのに☆3つ付けられるような突出した楽曲がなく魅力に乏しい。音的には、低音の出方が悪いからどの曲も軽く、迫力、壮大感それに暖かみがない。加えてVo.は追悼盤だからって遠慮してるのか? Delp並みのハイトーンを出せとは言わないがもっと突き抜け感が欲しい。更に言えばコーラスハーモニーが透明感に乏しいのも、かつてのような宇宙的スケールを感じさせない一因だ。そうした本作の出来は、残念ながらチャートの結果にも表れており、前作よりはやや上という程度。BOSTON の作品として聴くとどうしても厳しい見方になってしまう。 More Than A Feeking の衝撃を味わうことは二度とないのかと思うと淋しいなぁ。
最新作を徒然なるままに聴きつつ、他アーティストのバイオを色々閲覧していたら… TOM SCHOLZ とあの ELTON JOHN は同い年、1947年3月生まれだと再確認してちょっと驚いた。米英の奇才がほぼ同じ頃この世に生を受けたのは偶然の一致だろうか。 私ごとながら、今は亡き我が長兄も昭和22年生まれだったが、70年代半ばには洋楽自体とっくに聴かなくなっていて、当然BOSTONのことも知らなかった筈。その分自分が聴きまくっている。