有線でやけに浜省が流れると思ってたら、10年ぶりのオリジナルアルバム・Journey of a Songwriterをリリースしたそうな。ヘビロテで流れる曲はオープニングテューン・光の糸。とっくに還暦過ぎた筈だが、万年・路地裏の少年は健在らしくて何よりだ。再び~雪のように の時みたいなブームを巻き起こしてほしい。
1982年11月にリリースされたシェリフ唯一のアルバム。Key.のARNOLD D. LANNIが全曲を書き5.7.はSTEVE DEMARCHIとの共作。有名な2ndシングル4.が突出している感は否めないが、バンド結成以来3年かけて練られたというだけあって新人のデビュー作としてはかなり高レベルの出来と言える。88年の米CAPITOL盤、89年の東芝EMI盤「ホエン・アイム・ウィズ・ユー」ともオリジナルまんまの再発だから、後継バンドALIASでFREDDY CURCIのVo.が気に入った人、(日本で言う)AORや産業ロックが好きな人は見つけたら即買いだ!
作風としては前作の続き若しくは1stに近い、ほのぼの楽しげな5th。しかしイマイチ弾けきっていないと感じるのは、リリース時点でメンバーが雲散霧消状態だったというエピソードのせいだろう。そんな中でHere I Go AgainのPVではCOZY POWELLが叩いてたり、(アメリカ進出前という意味で)第1期WHITESNAKE最後の不安定なラインナップながらも凄い面子が揃っていたもんだと再認識。そして日本盤においては、DAVID COVERDALEをスター化する方針だったと言うPOLYDORからリリースになる最後のオリジナルWSであった。
諸兄の発言を踏まえた上で言うと、これほどの曲になれば大雑把なOVERDRIVEにとって小雨でも大雨でも大差無く、むしろ82年当時シングルカットされていないのが疑問だった。恐らくは実際に孤立してしまったCOVERDALE単独による湿っぽい曲を前面に出さず、代わりに前向きなHere I Go Againで逆境の中にもプラスイメージを狙ったのだろう。